一昨年夏以降再開したこのエントリーですが、タイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”とした上で、副題を新たに設けています。2025年12月31日公開分の内容はこちら。
ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。
この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれます。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。
そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。
<2026年1月7日公開分 ビルボードジャパンソングチャート
前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>
※CHART insightの説明
[色について]
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
赤:動画再生
緑:カラオケ
濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)
(Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)
[表示範囲について]
総合順位、および構成指標等において20位まで表示
[チャート構成比について]
累計における指標毎のポイント構成
・King & Prince「Theater」
2025年12月31日公開分 2位→2026年1月7日公開分 14位
また、前週トップ10内に再浮上した作品の当週動向はこちら。
・back number「クリスマスソング」
2025年12月31日公開分 7位→2026年1月7日公開分 46位


・HANA「ROSE」
2025年12月31日公開分 9位→2026年1月7日公開分 4位


・HUNTR/X (イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」
2025年12月31日公開分 10位→2026年1月7日公開分 17位


当週のストリーミング表はこちら。



back number「クリスマスソング」は昨年12月31日公開分のビルボードジャパンソングチャートにて最も高い位置に到達したクリスマス関連曲。ビルボードジャパンは2025年下半期初週からストリーミング指標にリカレントルールを導入し、「クリスマスソング」は適用対象となりながらも前週トップ10入りを果たしています(下記エントリー参照)。そして当週は大きく後退しながらも、50位以内にとどまっています。
この曲のCHART insightをみると、カラオケ指標の強さが際立ちます(同指標1→3位と推移)。リカレントルール抵触曲が総合ソングチャートで強さを発揮するにはカラオケの強さが条件と以前記しましたが(リカレントルール抵触後もヒットを続ける条件、そして今年ヒットしたSTARTO ENTERTAINMENT関連曲について(2025年12月29日付)参照)、back number「クリスマスソング」の動向からもそのことが証明できたといえるでしょう。
当週は『輝く! 日本レコード大賞』(TBS 2025年12月30日放送 以下"レコード大賞"と表記)や『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 2025年12月31日放送 以下"紅白"と表記)の影響がチャート全体に、それも大きく反映しています。そのことについては「IRIS OUT」連覇、紅白効果反映、アイドル曲人気…直近2週分のビルボードジャパンソングチャートについて(1月8日付)にてお伝えしたとおりです。
その中で、レコード大賞にて最優秀新人賞を受賞したHANAは、そこで披露した「Blue Jeans」が6→3位に。また前週トップ10内に再浮上した紅白での披露曲「ROSE」が9→4位に上昇。さらには最新曲「NON STOP」(8→11位)を除く7作品が順位を伸ばし、35位までにランクインしています。レコード大賞や紅白を機に勢いが高まったことを、トップアーティストチャートからも感じることができます(上記エントリー参照)。
年末の地上波長時間音楽番組の影響は、アイナ・ジ・エンド「革命道中」(11→6位)、Mrs. GREEN APPLE「ダーリン」(12→7位)およびサカナクション「怪獣」(19→10位)のトップ10内返り咲きにも反映された形ですが、この中で次週以降も勢いが持続するかどうかは歌手全体としての勢いの上昇、また歌手側の今後の施策が大きく影響するものと捉えています。その点にて、米津玄師さんによる昨日の動画公開は注目すべきでしょう。
他方、King & Prince「Theater」はポイントが半分以下になったこともありトップ10内から脱落していますが、収録した『STARRING』は当週のアルバムチャートで2連覇を達成しています。前週は構成3指標すべてで首位となり、そして今回はストリーミングが首位をキープ。接触指標の人気継続を踏まえれば、「Theater」はトップ10内返り咲きができないとしてもロングヒットに至る可能性が考えられます。

