昨年大晦日に放送された『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下”紅白”と表記)のリアルタイム視聴率が発表されました。
リアルタイム視聴率が全体的に後退している中、紅白の結果は良好といえるかもしれません。他方、紅白に対する私見は『第76回NHK紅白歌合戦』に抱いた様々な違和感について(1月1日付)にて記しています。
(なお、リアルタイム以上にタイムシフト視聴率、およびリアルタイムとタイムシフトを足し重複分を差し引いた総合視聴率をより重視すべきと考えます。また見逃し配信も重要であり、ビルボードジャパンのような複合指標からなるチャートがテレビ業界で必要ではないかということを、日本レコード大賞の結果に対する納得度の高さと、一方で全体的な違和感が拭えなかったことについて(2025年12月31日付)でも述べています。)
その紅白での披露曲が、年明けに発表されるビルボードジャパンソングチャートで存在感を高める傾向にあります。話題となった曲ならば尚の事であり、その兆候を知るには日本のSpotifyデイリーチャートが参考になります。
ユーザー規模やビルボードジャパンへの影響度はApple Musicが勝り、またApple Musicと比べて独自の特性が強く反映されるSpotifyですが(各サブスクサービスの特徴はビルボードジャパンおよび主要ストリーミングサービスの年間チャートを表にまとめ、比較する(2025年12月14日付)にて紹介)、200位までのデイリー再生回数が開示されていることは興味深く、筆者はXにて注目の動向を日々発信しています。
それでは、日本における1月1日付Spotifyデイリーチャートの主な動向を確認します。
日本における1月1日木曜(祝日)付Spotifyデイリーチャート。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
50位以内の合計再生回数は前日比85.4%を記録。
首位は7日連続で、#米津玄師「IRIS OUT」が獲得。再生回数前日比100.3%、438,906回再生を記録しています。
大晦日から三が日にかけてのストリーミング再生回数は1年で最も再生回数が下がり、元日はとりわけ大きく減少します。1月1日付Spotifyデイリーチャートで50位までに入った曲の合計再生回数は前日比85.4%となっていますが(昨年の小晦日から大晦日にかけては同82.2%を記録)、米津玄師「IRIS OUT」の再生回数が前日超えを果たしたのは紅白効果と考えて間違いないでしょう。
#NHK紅白 #紅白歌合戦 での #米津玄師「IRIS OUT」、YouTubeではフルバージョンが公開。それも、NHK MUSICと米津玄師さん双方の公式YouTubeチャンネルから公開されているという形です。YouTubeが昨年秋に実装したコラボレーション投稿機能を活用されていますね。 https://t.co/yNLLVPywOy
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年12月31日
上記ポストは2025年年末の地上波長時間音楽特番から、出演歌手傾向およびテレビ局の動向を読む (最終版)(1月2日付)でも紹介しましたが、この動画が好調に推移しているとスポーツ紙が報じています。紅白パフォーマンス映像のフルバージョン公開は限られていますが、この影響が他のサブスクサービスでも、そしてビルボードジャパンのチャートにも大きく反映されるならば、紅白側が動画について柔軟に対応すべきと考えます。
こういう記事が登場したのも、#NHK紅白 #紅白歌合戦 がYouTubeに動画をきちんと用意しているため。ならば@nhk_kouhakuは他のパフォーマンス映像も含め、動画を"期間限定せず""フルバージョンで"公開することを前向きに検討してほしいと強く願います。https://t.co/xArYC2D26n
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
さて、再生回数が前日に比べて下がることが一般的な元日にあって、再生回数を伸ばした曲の大半が紅白関連作品となります。なお元日付ではハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」が200位以内に初めてランクインしていますが、再生回数が前日超えを果たしたかは解りかねます。
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、50位以内で再生回数前日超え記録曲。#米津玄師「IRIS OUT」 再生回数前日比100.3% 1→1位#サカナクション「怪獣」 同103.5% 25→14位#ちゃんみな「SAD SONG」 同105.5% 52→43位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、51~100位で再生回数前日超え記録曲。#サカナクション「新宝島」 再生回数前日比123.4% 76→52位#玉置浩二「ファンファーレ」 同120.3% 85→59位#Vaundy「Tokimeki」 同131.7% 142→66位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
(続く)
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、51~100位で再生回数前日超え記録曲。(続き)#Superfly「愛をこめて花束を」 再生回数前日比102.1% 95→70位#米津玄師「アイネクライネ」 同102.8% 127→87位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
前日超えを果たしていないとしても、紅白披露曲の大半は再生回数前日比が他の作品を上回っています。たとえばHANA「ROSE」は98.7%、アイナ・ジ・エンド「革命道中」は97.2%、幾田りら「恋風」は92.3%、Mrs. GREEN APPLE「GOOD DAY」は92.7%、CANDY TUNE「倍倍FIGHT!」は98.6%、M!LK「イイじゃん」は96.6%等、元日付で100位以内に入った曲では紅白披露曲の安定が目立つ状況です。
さて、筆者は日本のSpotifyデイリーチャート50位以内において再生回数前日比が平均から一定以上下回った場合に記すようにしていますが、元日付にて比較的大きく下がった曲は少なくありません。
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、50位以内で再生回数前日比2割以上減少曲。#MrsGREENAPPLE「ダーリン」 再生回数前日比75.1% 6→9位#SnowMan「カリスマックス」 同75.5% 8→10位#backnumber「ヒロイン」 同77.4% 16→20位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
(続く)
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、50位以内で再生回数前日比2割以上減少曲。(続き)#HUNTRX「Golden」 再生回数前日比75.2% 21→33位#backnumber「クリスマスソング」 同78.7% 32→36位#ポルノグラフィティ「アゲハ蝶」 同77.2% 34→38位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
(続く)
日本における1月1日付Spotifyデイリーチャート、50位以内で再生回数前日比2割以上減少曲。(続き)#スピッツ「楓」 再生回数前日比75.2% 42→47位#backnumber「オールドファッション」 同76.0% 48→49位
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2026年1月2日
上記のうち、たとえばMrs. GREEN APPLE「ダーリン」はレコード大賞受賞の反動が表れたものと捉えています(大晦日においては他の曲よりも比較的大きく伸びています)。
一方で、Snow Man「カリスマックス」の後退は気になるところです。同曲はSnow Manが大晦日に開催したYouTube生配信、またSTARTO ENTERTAINMENTによるカウントダウンコンサートでも披露されていますが、いずれも配信だったことが(YouTubeライブは無料会員も視聴可能だったとしても)再生回数の上昇につながりにくかった要因かもしれません。YouTubeライブは好調と紹介されており、この動向は注視すべきと考えます。
また、back numberの作品群が後退していることも気になります。先程貼付したポストでは掲載していませんが、紅白で披露した「どうしてもどうしても」は再生回数前日比94.4%と好調だった一方で、「水平線」は同81.9%と高くはありませんでした。もっといえば大晦日において、back numberによる上位曲の再生回数減少が目立っていたという状況です(大晦日における再生回数前日比についてはこちらから始まるポストを参照)。
紅白の影響度については、今後数日間のSpotify動向のみならず他のサブスクサービスにおける状況、そしてビルボードジャパンによる総合ソングチャートを踏まえて最終的に判断する必要があります。この点は次週のブログエントリーにて紹介しますが、今回は日々の数値が可視化されているSpotifyのデータを途中経過版という形で掲載した次第です。