2025年最後のブログエントリーは、元日に公開した内容のいわば"答え合わせ"です。
<2025年の音楽業界における注目点>
- ① Mrs. GREEN APPLEのライバルは現れるか
- ② サブスク解禁は徹底されるか
- ③ テレビパフォーマンス動画は歌手側に貸与されるか
- ④ 日本の楽曲はGlobal 200でトップ10入りするか
- ⑤ MUSIC AWARDS JAPANは成功するか
① Mrs. GREEN APPLEのライバルは現れるか
ビルボードジャパンによる2025年度各種年間チャート、特にソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャートにおいてMrs. GREEN APPLEは一強と呼べる状態にあります。下記エントリーにて年間チャートにおける10の注目点を挙げていますが、その最初のふたつが彼らに関する内容でした。
本日放送される『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下"紅白"と表記)では大トリを務め(厳密にはその後に松田聖子さんが登場しますが)、また番組オープニングのメドレーではトップバッターで登場するほか、大森元貴さんは『あんぱん』スペシャルステージでも歌を披露します。
#MrsGREENAPPLE と近いキャリアを持ちながらMrs. GREEN APPLE並みにメディア露出が多い、それも音楽番組以外にも出演するバンドやシンガーソングライターはどのくらいいるでしょう。Mrs. GREEN APPLEの強さはこの積極的なメディア展開にもあると考えるに、そのような方が来年出るか注目しています。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年12月31日
ソングチャートにおいては第4四半期にライバルが登場したといえますが、Mrs. GREEN APPLEの強さは施策の徹底もさることながら上記のスタンスも大きく影響しているはずです。
② サブスク解禁は徹底されるか
今年は加速したというのが率直な印象です。特にSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手においてはSnow Man(厳密には昨秋1曲のみ解禁)やtimelesz、SixTONES等が動き出したほか、既に解散した歌手の中からV6も解禁を実施しています。さらに今週、ハロー!プロジェクト所属歌手作品のサブスク解禁もアナウンスされています。
このブログではこのようなエントリーを毎年末に用意していますが、今年は未解禁歌手が大分減ったと感じています。ただし解禁してもアーカイブが完全ではない歌手、解禁後もフィジカル先行/デジタル後発の姿勢を採る歌手、そしてサブスクではないもののYouTubeでのミュージックビデオが未公開だったり短尺版にとどまっている歌手が今も目立つという印象です。この点が改善されるかにも、今後注目していきます。
③ テレビパフォーマンス動画は歌手側に貸与されるか
貸与自体は続いているとして、しかし期間限定であるという点は変わりません。直近ではNHKが映像を貸与する事例も確認していますが、民放よりは長いもののしかし期間限定という制約が設けられています。
【歌手側のYouTubeチャンネルで公開する】【安価で提供する】【公開期間を限定しない】【TVer見逃し配信終了を待たずに公開する】といったことが重要であり、そのために【権利関係をクリアにする】ことが日本のテレビメディアには求められます。それが日本の音楽を国内のみならず世界に拡げるための一助になるはずです。
もっといえば、NHKがNHK ONEというサービスを開始したことで、YouTube展開が悪化するのではと捉えていました。実際はNHK ONE開始後も以前と変わってはいないという印象ですが、しかしながらこの開始タイミングにて何がメディアのYouTube活用をせき止めているかがみえてきたと感じています。
最後に。紅白に対する旧態依然との声がメディアやその関係者から散見されます。しかしそのような発し手から、”こうすればより好くなる”という改善提案はほぼみられません。ゆえに非難だけで止めるのは好ましくないというのが私見です。
また紅白は他の番組よりもYouTubeに積極的です。しかしNHK ONEの開始等からみられるように、他メディアからの過度な反発(および背景にある自己保身)に伴い、NHKは発信に関して制限せざるを得ない状況に陥っているものと捉えています。
日本新聞協会の問題については、NHK ONE立ち上げ直後につぶやきました。その際、『保身に走る前に新聞協会こそ前向きに変わるべき』と記しています。https://t.co/NPnoa92fVS
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年10月27日
圧力ばかりをかける一方で自らは省みず、変わるつもりのない組織は無くなってもおかしくないでしょう。 https://t.co/etnONktpmc
日本の音楽業界はグローバル化を目指していますが、その際YouTubeの活用は欠かせません。そのYouTube等ネット活用の足枷になるようなメディアこそ、省みる必要があるはずです。
日本の音楽のみならずエンタテインメント全体が世界に、無論国内でも轟くためには、保身を捨てることが大事です。
その中で今秋YouTubeが開始したコラボレーション投稿機能は、今年進展したとは言い難かったテレビパフォーマンス映像の歌手側への貸与に関するハードルを下げるのではと感じています。
④ 日本の楽曲はGlobal 200でトップ10入りするか
ビルボードジャパンによる2025年度年間ソングチャートでは、米津玄師「IRIS OUT」が4位にランクイン。第4四半期に初登場し、わずか10週の在籍にて達成しています。そしてこの曲が米ビルボードによるグローバルチャートのうちGlobal 200で5位を記録。日本の楽曲では過去最高位を記録しています。

10月18日付における米津玄師「IRIS OUT」の後退はテイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲の大挙初登場に基づくものであり、翌週以降は上位に返り咲いています。そして「IRIS OUT」におけるGlobal 200での複数週ランクインやGlobal Excl. U.S.(Global 200から米の分を除く)での2位以内到達は、YOASOBI「アイドル」(2023)やCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」(2024)に続くものです。
"日本の楽曲はGlobal 200でトップ10入りするか"という点は叶っているのですが、一方で順位が可視化される200位までにおいては昨年8月以降、日本の楽曲がランクインしない週も少なくない状況です。その間、K-POPではロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」やHUNTR/X(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」が特大ヒットに至っており、日本の音楽業界はもっと高い目標を設定する必要があると考えます。
⑤ MUSIC AWARDS JAPANは成功するか
この点についてはブログにて様々申し上げているのですが、1回目にしては上々との声も多く耳にします。またかなり前にリリースされた作品の受賞が目立ったことに対して2回目では是正が図られており、改善に前向きな姿勢を感じています。
本日付エントリーでは、昨日開催された日本レコード大賞が(大賞や最優秀新人賞における納得度の高さとは別に)選考方法等においてほぼ変わっていないことを挙げ、その背景としてMUSIC AWARDS JAPANのリアルタイム視聴率が高くなかったことで日本レコード大賞側の変化につながらなかったのではと推測しています。ゆえに、MUSIC AWARDS JAPANは2回目にて質、量(視聴率等)共に大成功を収めることが必要でしょう。
以上5点について、自分なりの結論を記しました。
今回採り上げた5点は、2026年も引き続き注視する必要があります。エンタテインメント業界(メディアも含む)がより開かれたものになることを願います。
最後に。
今年一年、このブログにお付き合いいただきありがとうございます。おかげさまで、ブログの毎日更新が本日12年目に突入しています。
今年は新たにラジオ番組『imaoto on the Radio』(NFRSラジオ 土曜19時)も開始し、また今夏は1日2本以上のエントリー執筆にも挑戦しました。SNS主体に飛び交う言葉の刃に疲弊し、さらには愛犬の病気という想定外の事態もあり安定したとは言い難い日々でしたが、毎日発信する場所の存在は自分の支えになった気がします。
ブログエントリー毎日執筆が10年以上続いていることを、そろそろ誇っていいのかなと思っています。すぐ調子に乗る悪い癖があるゆえ驕ることなく、しかしこれからも問題については(非難ではなく)批判と改善提案をきちんと行っていきます。
つきましては今後とも、よろしくお願いいたします。