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米ビルボードが2025年度年間グローバルチャートを発表、その傾向およびJ-POPの現状について

ビルボードが日本時間の12月10日、2025年度の主要な年間チャートを発表しています。このブログでは昨日、ソングチャートを主体にアメリカの動向を紹介しました。

今回はグローバルチャート(Global 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.)について、お伝えします。

 

ビルボードがグローバルチャートを開設して以降、このブログでは毎週その動向をお伝えしてきました。グローバルチャートの内容等については、別途エントリーにて紹介しています。

今回の年間グローバルチャートは2024年10月26日~2025年10月18付の52週が対象となります。まずは双方の楽曲別グローバルチャートにおける年間トップ10が掲載されたポストを掲載した上で、米ビルボードによる記事を意訳し紹介します。

 

記事タイトル:

『Bad Bunny & Sabrina Carpenter Crown 2025 Year-End Global Charts』

(バッド・バニー & サブリナ・カーペンター、2025年度年間グローバルチャート(歌手別)を制覇)

副題:

”2024 holdovers dominate 2025's year-end global rankings.”

(前年からの継続作品が2025年度年間グローバルチャートを席巻)

 

 

For the first time since the inaugural year-end global charts in 2021, the Billboard Global 200 and Billboard Global Excl. U.S. charts have different reigning artists. Sabrina Carpenter is the top artist on the former list and Bad Bunny leads the latter.

(米ビルボードによるグローバルソングチャート(Global 200、およびGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.)、歌手別部門では2021年の初年度以来初めて、首位獲得歌手が異なる結果に。Global 200ははサブリナ・カーペンターが、Global Excl. U.S.ではバッド・バニーが首位に立っています。)

Both acts are powered by new releases. Bad Bunny released DeBI TiRAR MaS FOToS on January 5 and immediately impacted the charts. Five of its songs debuted in the top of each global list, with its entire track listing filling up the rest of the tallies. He sports nine titles on the year-end Global Excl. U.S. Songs chart, including “DTMF” at No. 10, and eight on the Global 200 roundup.

(両者ともニューアルバムのリリースが牽引役となっています。バッド・バニーは1月5日に『DeBI TiRAR MaS FOToS』をリリースし、チャートへ即座に影響を与えています。アルバム収録の5曲が双方のグローバルチャートでトップ10内に初登場、且つ収録全曲が上位を占めています。バッドは年間チャートにて、Global Excl. U.S.では「DTMF」(10位)を含む9曲、Global 200では8曲を送り込んでいます。)

Carpenter’s new hits came later in the year, upon the Aug. 29 unveiling of Man’s Best Friend. “Manchild” previewed the album with its June release, which debuted at No. 2 on both global charts. “Tears” followed months later, with the same No. 2 start.

(サブリナ・カーペンターの新作は年度後半に影響。8月29日にリリースされた『Man’s Best Friend』は、6月発表の先行曲「Manchild」にてニューアルバムを告知し、双方のグローバルチャートで2位に初登場。その後「Tears」も初登場時に2位を獲得しています。)

But Carpenter’s best year-end showings are her biggest hits from 2024. “Espresso” winds up in the top 10 for both lists, with “Please Please Please” and “Taste” each in the top 40.

(しかしサブリナによる年間ランキング最高位は、2024年リリースの大ヒット曲によるもの。「Espresso」は双方のチャートでトップ10入り、また「Please Please Please」および「Taste」はそれぞれトップ40入りを果たしています。)

Billie Eilish and Bruno Mars also appear in the top five for both charts, with Kendrick Lamar filling the final spot for Global 200 Artists and Lady Gaga doing the same among Global Excl. U.S. acts.

(ビリー・アイリッシュおよびブルーノ・マーズも双方のチャートでトップ5に名を連ね、歌手別チャート上位5組のもう一枠はGlobal 200でケンドリック・ラマー、Global Excl. U.S.ではレディー・ガガが就いています。)

 

 

Billboard’s year-end music charts represent aggregated metrics for each artist, title, label and music contributor on the weekly charts from Oct. 26, 2024, through Oct. 18, 2025. Rankings for Luminate-based recaps reflect equivalent album units, airplay, sales or streaming during the weeks that the entries appeared on a respective chart during the tracking year. Any activity registered before or after a title’s chart run isn’t considered in these rankings. That methodology detail, and the October-October time period, account for some of the difference between these lists and the calendar-year recaps that are independently compiled by Luminate.

ビルボードによる2025年度年間チャートは、2024年10月26日付~2025年10月18日付週間チャートにおける各歌手、楽曲、レーベル、音楽関係者に対する集計指標を表しています。ルミネイト社をデータの基とする年間チャート、対象期間中に各チャートに掲載された週における、アルバム相当ユニット、エアプレイ、販売数、ストリーミングの合計値を反映しています。楽曲のチャート掲載期間前後のチャート動向は2025年度年間チャートには考慮されません。この集計方法の詳細、および10月~翌年10月という期間設定が、ルミネイト社が独自に作成する暦年ベースの年間ランキングと差異が生じる一因となっています。

 

 

For the fourth consecutive year, the Global 200 and Global Excl. U.S. charts have the same year-end No. 1 song. More, both charts have an identical top five: the same songs in the same order.

(Global 200およびGlobal Excl. U.S.(Global 200から米の分を除く)の楽曲別チャートでは4年続けて、同じ曲が双方で首位を記録。さらに2025年度は、双方のチャートでトップ5が完全に一致しているという状況です。)

Bruno Mars dominates the songs lists, at No. 1 with “APT.,” with BLACKPINK’s ROSÉ, and at No. 2 with “Die With A Smile,” alongside Lady Gaga. These songs, both released in 2024, traded off the top spot on both weekly lists for the majority of the 2025 tracking period. On Global Excl. U.S., they ruled for 29 of the year’s first 30 weeks, interrupted for one week by Mariah Carey’s annual trip to the top with “All I Want For Christmas Is You.”

(楽曲別チャートではブルーノ・マーズが席巻し、ロゼ(BLACKPINK)との「APT.」が首位、レディー・ガガとの「Die With A Smile」が2位に。2024年リリースの2曲は2025年度の集計期間中、その大半にて週間チャート首位を交互に占めています。Global Excl. U.S.ではこの2曲で、前半30週のうち29週を占拠。マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」がクリスマス時期に首位に立ち、2曲による首位独占を唯一阻んだ形です。)

Both hits have endured, only dropping out of the top 20 in the final week of the tracking period due to Taylor Swift’s The Life of a Showgirl clogging up the top of both charts. Mars bounced back in the weeks since, potentially gearing up for another showing on the 2026 year-end recap.

(ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」、そしてレディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」は共に長期間に渡りチャート上位に。年度最終週にテイラー・スウィフトのアルバム『The Life Of A Showgirl』収録曲が上位を占めたことで、2曲は遂にトップ20から後退しています。他方その後の数週間で巻き返しており、2026年度年間チャートでの上位進出を予感させる動きを示しています。)

Very few songs reached the top of either global chart in 2025, which were mostly run by a handful of dominant tracks. After “APT.” and “Die With A Smile,” Alex Warren’s “Ordinary” took charge, leading the Global 200 for 10 consecutive weeks and Global Excl. U.S. for eight. Ultimately, it finishes at No. 4 for both year-end lists.

(2025年度は双方のグローバルチャートで頂点に立った曲はごく僅かとなり、支配的と呼べる数曲がチャートを席巻。「APT.」「Die With A Smile」に続き主導権を握ったのはアレックス・ウォーレン「Ordinary」であり、Global 200で10週連続、Global Excl. U.S.では8週続けて首位を獲得。最終的に年間チャート4位にランクインしています。)

“Ordinary” is sandwiched on the year-end charts by two other No. 1 songs. Billie Eilish’s “Birds of a Feather” is No. 3 and Benson Boone’s “Beautiful Things” is No. 5. Both of these were multi-week chart-toppers, but not in 2025.

(アレックス・ウォーレン「Ordinary」は年間チャートで他の2曲のナンバーワンヒットに挟まれる形となっています。それがビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」(3位)、およびベンソン・ブーン「Beautiful Things」(5位)。2曲共に複数週に渡り週間チャートを制していますが、2025年度ではありません。)

“Beautiful Things” conquered both lists for multiple months in the Spring of 2024, ultimately becoming that year’s top global song. “Birds of a Feather” reached the summit in August of last year, right before “Die With A Smile” began Mars’ lengthy reign. Both hits lasted in the top 10 of the global charts through July, more than a year after either song was released.

(ベンソン・ブーン「Beautiful Things」は2024年春に双方のグローバルチャートで数ヶ月感首位を占拠し、最終的には2024年度年間チャートを制しています。またビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」は2024年8月に頂点に立ったものの直後に「Die With A Smile」がその座を射止め、ブルーノ・マーズによる長期首位が始まっています。「Beautiful Things」「Birds Of A Feather」は共に、リリースから1年以上が経過した2025年7月まで、グローバルチャートでトップ10内にランクインし続けています。)

Boone and Eilish are two examples of a broader trend, with other top 10 spots taken up by Carpenter’s 2024 smash “Espresso” and Teddy Swims’ “Lose Control,” which first charted in 2023.

(この「Beautiful Things」「Birds Of A Feather」は広範なトレンドの一例。年間トップ10をみるとサブリナ・カーペンター「Espresso」や、2023年度の集計期間内に初登場を果たしたテディ・スウィムズ「Lose Control」もまた、2025年度の年間チャートにランクインしています。)

Still, one of 2025’s biggest breakthroughs also places in the top 10. HUNTR/X — an animated girl group featuring the voices of EJAE, Audrey Nuna, and Rei Ami — is No. 9 on Global Excl. U.S. and No. 10 on the Global 200 with “Golden,” the breakout hit from Netflix’s runaway record-breaker Kpop Demon Hunters. The Grammy Award-nominated song spent 12 of the last 14 weeks of the tracking period atop both global charts, and returned to the top for the first frames of the 2026 chart year.

(その状況下にあって、2025年度年間チャートにはこの年最大のブレイクスルーヒットがトップ10入りを果たしています。HUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミが歌唱キャストを担当)は、大ヒットを記録したNetflix映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』から生まれた「Golden」にて、Global Excl. U.S.で年間9位、Global 200では同10位を獲得。グラミー賞にもノミネートされた同曲は、集計期間の終盤14週のうち12週にて双方のグローバルチャートを制し、2026年度チャート開始2週目にも再び返り咲いています。)

 

 

※ ( )内はDeepL翻訳を基に、意訳したものです。

 

 

2025年度の楽曲別年間グローバルチャート、100位までを表にまとめています。

 

さて、Global 200とGlobal Excl. U.S.とでは違いがみられます。2024年度振り返り時(→こちら)でも記していますが、米の分を含む前者はカントリーやヒップホップが強く、ケンドリック・ラマーやモーガン・ウォーレンの強さが目立つ一方、含まない後者では高くありません。前年度でも紹介したカントリー曲のシャブージー「A Bar Song (Tipsy)」は2025年度においてもGlobal 200で15位、Global Excl. U.S.では53位と乖離しています。

またグローバルチャートでは、米ビルボードソングチャートに存在するリカレントルール(一定週数以上ランクインした曲が一定順位を下回ればチャートから外れるという規定)が用意されていないため、数年~数十年前の曲が上位に進出する傾向にあります。特にザ・ウィークエンドによる過去曲が顕著ですが、たとえばグー・グー・ドールズ「Iris」(1988)がGlobal 200で20位台に入ったのは特筆すべきことです。

 

2025年度年間ソングチャートは米チャート同様、4曲が2年連続で年間トップ10入りしています。ビリー・アイリッシュ「Birds Of A Feather」(2024年度7位→2025年度3位)、ベンソン・ブーン「Beautiful Things」(1位→5位)、テディ・スウィムズ「Lose Control」(2位→6位)そしてサブリナ・カーペンター「Espresso」(3位→9位)の存在は、全体的なロングヒット化、もしくは今年度リリース曲の強くなさも示しているかもしれません。

その中で、グローバルチャートでも米同様にブルーノ・マーズの強さが際立っています(ロゼとの「APT.」が1位、レディー・ガガとの「Die With A Smile」が2位)。そして米以上にHUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」がグローバルで浸透し、Global 200で10位、Global Excl. U.S.では9位にランクイン。K-POP人気の拡大は、グラミー賞主要部門ノミネートという点からも明らかでしょう。

 

 

そしてこの一年におけるK-POPの興隆が、J-POPとの差を拡げているという印象です。

2025年度グローバルチャートにおける日本と韓国の作品および歌手の動向を記した表を以下に掲載。なおKATSEYEは米のグループですが、K-POP的アプローチによって結成されたことから参考として掲載しています。

 

前年度と比較すると、日本の楽曲や歌手のランクイン数減少が目立ちます。

2025年度グローバルチャートにおいて、日本の楽曲は年間にてGlobal 200の200位以内に入っていません。またGlobal Excl. U.S.では年間200位以内に2曲のみであり、前年度(Global 200で2曲、Global Excl. U.S.では7曲登場)とは大きく異なります。歌手別においても似た流れです。

他方、K-POPはGlobal 200での年間200位以内登場が10→16曲に増加し、Global Excl. U.S.でも19→21曲に。そしてGlobal 200もしくはGlobal Excl. U.S.で年間200位以内に入った曲のうち米ビルボードソングチャートで100位以内にランクインしたのが9曲に。前年度はゼロという状況でした。

無論これはHUNTR/XやSaja Boysといった『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』サウンドトラックのヒット(2025年度米年間アルバムチャート13位)やロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」のヒットが大きいことは間違いありません。それら作品が接触指標群で人気となり、また映画が子どもたちやその家族に浸透することで、グラミー賞ノミネートも相まってK-POP自体の浸透につながると考えます。

 

翻って日本の楽曲は、Global200での200位以内ランクインが2024年8月24日付で途絶えると(厳密にはミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」がその後も入っていましたが)、2025年度は3~4週のブランクが四度発生。また米津玄師「IRIS OUT」は双方のチャートでトップ10入りするも年度をまたぐ形であり、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」クラスのヒットが年度内に出なかったことも影響しています。

その中にあって、Mrs. GREEN APPLEライラック」が日本の楽曲で唯一となるGlobal Excl. U.S.年間トップ100入りを果たしたことは特筆すべきといえますが、YOASOBI「アイドル」やCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」(ならびに米津玄師「IRIS OUT」)クラスのヒット曲を輩出できるか、そして海外での比率を高めることができるかが、日本の音楽業界における今後の課題といえるでしょう。

 

 

歌手のコアファンが世界への意識を高め、メディアがチャート記事の発信を徹底し、そしてビルボードジャパンがグローバルチャートに即したチャートポリシーへの見直しやGlobal Japan Songs Excl. Japan紹介時にGlobal 200等についても紹介することは必要でしょう。特に物理面で改善は難しいかもしれませんが、しかしできないことではないはずです。グローバルヒットは歌手を囲む方々の意識の変化も大きく作用すると考えます。

 

前年度のグローバルチャート分析では、最後にこのようなことを記しています。難しいだろうことは承知で、しかしMUSIC AWARD JAPAN立ち上げにおける”日本の音楽を世界へ”という思いがあるのならば尚の事、前向きに着手することを願うばかりです。




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