ビルボードジャパンは下記内容を昨日午前にアナウンスしています。
\\年間チャートに関するお知らせ//
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年11月28日
12月5日(金)4:00に
2025年の年間チャートを発表いたします!
Billboard JAPANの各SNSアカウントを
フォローしてお待ちください🏆#ビルボードジャパン#billboardjapan#年間チャート
これにより、今週発表のチャートが2025年度最終週となり、同年度は52週分となることが明らかになったといえます。
一方でこのようなアナウンスは2024年度においてもXで行われていましたが(ポストはこちら)、その直後に発信された記事でも同種の内容が発信されていました。他方今週公開された記事ではそのような発信はなく、ゆえに年間チャート発表アナウンスは徹底されているわけではないというのが厳しくも私見です。
今回は2025年度年間チャートや2026年度初週チャートの発表を前に、ビルボードジャパンに対する改善提案を記します。提案内容は2025年度集計期間初日に行った内容に準じます(2025年度の集計開始日に、ビルボードジャパンへの改善提案をまとめる(2024年11月25日付)参照)。参照)。またこの提案は、毎週土曜に掲載しているCHART insightからヒットを読むカテゴリーのエントリーなどで既に述べている内容等をまとめたものです。
ビルボードジャパンに対する改善提案については、チャートポリシー(集計方法)変更に関するものを11月24日付にて紹介しています(下記エントリー参照)。今回は、ビルボードジャパンの情報発信に関する提案を記します。
ちなみに、一個人がこのような提案を記すこと自体に違和感を抱く方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、音楽チャートがより社会的ヒットを示す鑑になることを願ってのものであり、提案記載時には非難をメインとした言葉遣いを用いないよう心がけています。その点をご理解いただけれるならば幸いです。
<ビルボードジャパンへの改善提案 (情報発信に関して)>
① カウントダウン動画の用意 (米ビルボードに倣って)
米ビルボードはソングチャート記事公開のタイミングでカウントダウン動画を発信する傾向にあります。米ビルボードによる動画はショートでも発信されています。
日本では『CDTVライブ!ライブ!』(TBS)のオリジナルランキングでもこのような動画が展開されており、日本の音楽ファンにとってもカウントダウン動画は馴染み深いものといえます。動画編集の技術や瞬発力(チャート登場時までの用意が必要)、また著作権等の問題もありますが、訴求力という点においては動画の用意は欠かせないはずです。
② 水曜公開チャートの夕方定時発信
ビルボードジャパンは水曜にソングチャート等を、木曜にアルバムチャートおよびトップアーティストチャート(ソング/アルバムチャートの合算)、またグローバルチャートを発信しています。木曜はアルバムおよびトップアーティストチャートを正午、グローバルチャートを16時に公開し、その時間も守られる傾向にある一方でソングチャート等の発信は遅くなっています。そして水曜はCHART insightを最初に更新しています。
<チャート発表 遅延のお知らせ>
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年11月12日
2025年11月12日公開分のチャートですが、ただいま集計作業を行っており、通常より発表が遅れる見込みです。ご不便をおかけいたしますが、今しばらくお待ちくださいますようお願いいたします。
実は水曜公開チャートにおいて、11月は5~19日公開分の3週続けてCHART insightの更新が遅れています。また上記のような遅延アナウンスは、11月19日公開分では行われていません。さらにはチャート公開後の訂正(記事自体の文言訂正も含む)が少なくない状況です。
昨年のこの時期には”チャート更新や記事発信の定時化、および記事の精度向上”を提案していますが、叶っているとは言い難いというのが厳しくも私見です。チャート自体の信頼度はビルボードジャパンが勝るとして、公開の徹底(それも定時公開)という点ではオリコンが圧倒的に勝ります。
ゆえにビルボードジャパンに対し、水曜公開チャートの定時公開を今一度求めます。定時公開はチャートをチェックする習慣付けにつながり、またチャート公開をイベント化する効果もあります。たとえばその公開を18時に設定すれば①で提案した動画制作に少しの余裕が生まれ、また学生や社会人の音楽ファンによるチェックも増えることでしょう。加えて記事発信前の見直しも徹底され、訂正自体が減るのではと考えます。
③ チャート訂正の際は10位未満の場合でもその旨をアナウンスすること
実は今年度、総合ソングチャートの発表後(当日ではない)における訂正を二度確認しています。
順位については記事でもアナウンスされることがありますが(しかしながら”どこをどう訂正したか”を示していないことは不親切と考えます)、そのアナウンスは各種チャートにて10位以内が訂正された場合のみ行われます。上記エントリーやnoteにて指摘した内容は10位未満の訂正となるのですが、アナウンスされないことは非常に失礼ではないでしょうか。note掲載のポストを以下に再掲し、訂正時のアナウンス徹底を求めます。
ビルボードジャパンはダウンロード指標の基になるチャートやHot Shot Songsチャートの記事は訂正しています。これは各チャート10位までの作品が訂正されたことに伴うものです。しかし最も大事な総合ソングチャートについては訂正アナウンスを行っていません。これは非常に失礼なことと考えます。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年11月13日
ビルボードジャパンのチャートディレクターを務める礒﨑誠二さんは、ソングチャート100位までチェックすることの重要性を説いています。一方で10位未満の訂正に触れないのは、その重要性を考慮していると言い難い姿勢でしょう。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年11月13日
順位変動に遭った歌手や作品に対し無礼であり、アナウンスを求めます。
④ 施策実施やデジタル未解禁等の記事への明記 (米ビルボードに倣って)
この点についてはデジタル未解禁、もしくは解禁するも未加算の曲が総合ソングチャートで上位に進出…その動向等から考えること(11月25日付)でも紹介していますが、米ビルボードでは音楽チャートで主に好い結果を残した作品について、チャート紹介時に施策の内容等を記載しています。またその際は、その施策が過度なものであっても客観的事実として記載します(リンク先ではテイラー・スウィフトの事例を挙げています)。
そのスタンスをビルボードジャパンでも踏襲してほしいというのが自分の見方です。たとえばデジタル未解禁についてはそれを記すことで、受け手にデジタル未解禁の是非を考えるきっかけを作ることになるでしょう。
⑤ 記事にてベテラン/若手関係なくフラットに扱うこと
これはトップ10ランクイン曲よりベテラン作品を厚遇か…タイトル付け等、メディアの表現に対する疑問を記す(9月13日付)にて記したことに準じます。トップ10未満ながら他のトップ10初進出曲より、さらにはデジタル未解禁であり次週の急落が予想されるにもかかわらず、ベテラン歌手の作品が優先されたと思しき事態に違和感を抱いています。
たとえば『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)においてもそうなのですが、ベテラン歌手に対してはそのチャートアクションが好ましいものでなかったとしても、もしくは施策に受け手の不便さを強いるものがあったとしても厚遇する傾向がみられます。ともすればその姿勢は日本のメディア全体の課題ではないかと思うのですが、まずは音楽チャート管理者が率先して、ベテランも若手もフラットに扱うことを願います。
⑥ ソングチャートの英訳記事、米ビルボードでの掲載タイミング定時化
ビルボードジャパンソングチャートについては英訳記事が米ビルボードに掲載。基本的には日本時間の木曜早朝(現地時間の水曜夜)までに登場するはずが、数週に一回のペースで遅れることがあります。これでは、特に米ビルボードによるグローバルチャート(特にGlobal 200)において機会損失になりかねません。
ビルボードジャパンソングチャートの英訳記事をビルボードジャパンが用意するのか、それとも米ビルボードが担当するかは分かりかねますが、機会損失の可能性を念頭に置き、公開曜日および時間を揃えることを求めます。
⑦ 米ビルボードによるグローバルチャートの翻訳記事掲載
ビルボードジャパンには、米ビルボードのGlobal 200を基にしたGlobal Japan Songs Excl. Japanチャートが存在。世界市場のうち日本の分を除いた上で日本の楽曲を抽出するというものであり、チャート自体は意義のあるものです。他方、ビルボードジャパンは米ビルボードによるグローバルチャートの記事について、特筆すべき状況が発生した際以外は翻訳公開していません。
また日本のメディアにおいても、海外チャート動向については歌手側のプレスリリースに基づき発信する一方で独自に追求する姿勢が乏しいということを痛感し続けています。たとえば2023年度米ビルボード年間グローバルチャートについてはビルボードジャパンが翻訳記事を用意せず、チャート発表から4日近く経ってようやく「アイドル」の好成績が伝えられるという事態であり(下記ポスト参照)、明らかに遅いといえます。
米ビルボードによる年間チャートは日本時間の水曜未明に登場。自分のブログ #イマオト では(水曜に米チャートを紹介した関係上)、グローバルチャートの動向を木曜に紹介しています。https://t.co/C1GpvNZ1Ld#YOASOBI「#アイドル」の記録が日本メディアでようやく紹介されたことに安堵しています。 https://t.co/fRO1YKk7Fk
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年11月25日
しかしながら、日本メディアでの紹介は本当に遅すぎるというのが厳しくも私見です。韓国メディアがK-POPの成績を迅速に紹介していたのとはあまりにも対照的です。
— Kei (ブログ【イマオト】/ラジオ/ポッドキャスター) (@Kei_radio) 2023年11月25日
日本メディアの取材力の改善を願うと共に、やはりビルボードジャパンがきちんとグローバルチャートを紹介する必要があると強く思います。
興味深いのは、韓国メディアがK-POPのみならず、K-POP関連といえるJ-POPについても率先して発信しているということ。この点からも日本の音楽チャート管理者や日本のメディアと、韓国メディアとの世界への意識の差を感じます。
ビルボードジャパンが米ビルボードによるグローバルチャートの記事翻訳を行うことで、メディア、音楽ファンそしてビルボードジャパン自身も世界の音楽動向に対する意識が高まり、日本の音楽が世界ヒットに至るための礎を築くことにつながるはずです。
⑧ ポッドキャストの常時発信とチャート紹介番組の用意
ビルボードジャパンにはポッドキャスト番組が存在します。主要チャートを紹介し、木曜が更新日とみられていますが、実は5月末以降およそ半年に渡り最新回が登場していません(下記番組は5月最終週公開の直近回となります)。
MCはチャートディレクターの礒﨑誠二さんが務めていますが、MUSIC AWARDS JAPANへのデータ提供、またブックチャートの立ち上げ等で多忙を極めていただろうことがポッドキャストのほぼ休止という状況につながったことは容易に想像できます。それでもこのポッドキャストでチャートを知る、また興味を持つ方もいらっしゃるはずです。
難しいことは承知で、しかしポッドキャスト番組、そして音楽付きの番組(ラジオもしくはYouTube)を用意することが必要と考えます。後者を立ち上げることで、礒﨑さんをはじめとするビルボードジャパン側の負担は(番組立ち上げ時こそ大変だとして、それでも)減るはずです。
僭越ながら、そして勝手ながらではあるのですが、自分は毎週木曜13時に『Billboard Top Hits』ポッドキャスト(通称”ポッドチャート”)を配信しています(上記は11月4週目掲載回)。自分がビルボードジャパンのためにできることがあれば…そんな思いを抱いています。
⑨ 下半期チャートの用意
ビルボードジャパンは年間チャートのほか、上半期チャートも毎年度発表しています。他方下半期については公式チャートや記事を用意しないのですが、2025年度ほど用意が必要な年はないはずです。
ビルボードジャパンの年間チャートはストリーミング時代にあって、ロングヒット作品が前年度からのランクインであっても上位進出する傾向があります。2025年度はアルバムチャートにもストリーミング指標が組み入れられたゆえ、尚の事でしょう。この状況では、年度内後半にリリースされた作品がヒットしても年間チャートでの上位進出は難しくなります。その点からも、下半期チャート開示の必要性が解るでしょう。
そして2025年度下半期初週には、ソングおよびアルバムチャート双方にて、Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャートをストリーミング指標化する際、ロングヒット作品については減算処理を行うというリカレントルールの適用を開始しています(Streaming Albumsチャートは未開示)。ゆえに上半期と下半期とでチャート傾向は大きく異なるはずであり、その対比の意味でも下半期チャートの公表を強く願います。
⑩ チャートの基礎や見方を紹介する動画の制作
このブログでは、ソングチャートにて前週初めてトップ10入りした曲の翌週動向を毎週土曜掲載のCHART insightからヒットを読む カテゴリーのエントリーにて紹介しています。これは真の社会的ヒットになるだろう曲を紹介するのみならず急落した曲の傾向も記すことにより、チャート動向を”読む”ことの重要性を伝えるための掲載です。
そのようなチャートの見方、そしてチャートの基礎的な内容について、ビルボードジャパンが公式で動画を用意し解説することを希望します。複合指標から成るチャートは即座の理解が難しいために敬遠されかねないという不安も、動画発信により解消される可能性があるものと考えます。
おわりに
③にて貼付したポストはスレッドの形で記したものであり、そのスレッドはこのような形で結んでいます。
.@Billboard_JAPANは、音楽チャートを訂正することもさることながらその訂正をアナウンスしないことが如何に問題か、信頼を損ねる行為であるかを、果たして理解しているのでしょうか。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ『imaoto on the Radio』) (@Kei_radio) 2025年11月13日
ビルボードジャパンは業務が多岐に渡り多忙を極めたということが、訂正等の多さや情報発信の不徹底さにつながっていると考えますが、そこに”自問自答”という姿勢があまり感じられないというのが、厳しくも率直な私見です。ビルボードジャパンは以前ホームページにてその”自問自答”を記していたゆえ、原点に立ち返ることを願います。
自分の指摘は、チャート管理者側にとって耳障りなものだろうということは承知しています。それでも批判と改善を続けるのは、チャートがより好い形に成ること、より認知されていくことを願うためです。好い部分をきちんと評価しながら違和感はきちんと言語化し改善提案を続ける…このウォッチドッグ(監視)の役割を、今後も続けていきます。