米ビルボードによるグローバルチャートは世界200位以上の国や地域における主要デジタルプラットフォームのダウンロード(iTunes Store等)、およびストリーミング(SpotifyやYouTube等)の2指標で構成。Global 200、そしてGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.のふたつが存在します。
2020年9月に始まったグローバルチャートでは日本の楽曲もトップ10入りしているのですが(下記表参照)、その中で米津玄師「IRIS OUT」が複数週に渡りトップ10入りを果たしています。

米津玄師「IRIS OUT」は米ビルボードによる最新11月29日付グローバルチャートにおいて、Global 200では11→14位、Global Excl. U.S.では5→6位と推移。トップ10入りはGlobal 200で通算4週、Global Excl. U.S.では同8週となっています。
「IRIS OUT」のトップ10在籍週数は日本の楽曲において、Global 200ではYOASOBI「アイドル」(2023 11週)に次ぐ歴代2位、Global Excl. U.S.では「アイドル」(2023 15週)、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」(2024 11週)に続く歴代3位となります。また、「IRIS OUT」がGlobal 200にて記録した5位(10月4および11日付)は、同チャートにおいて日本の楽曲における単独最高位となります。
また、このような記録も生まれています。
\新記録、さっそく更新❤️🔥/
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年11月13日
米津玄師「IRIS OUT」が
当週、日本国外での週間ストリーミング数1,899万回を達成🌍
前週の記録1,813万回をさらに上回り、
世界でヒットしている日本の楽曲をランキング化した
“Global Japan Songs Excl. Japan”の
歴代最多週間記録を自ら更新しました👀✨ https://t.co/3OYQn4r7Bm pic.twitter.com/SlyysaTjYR
ビルボードジャパンはGlobal 200をベースに、日本市場分を除いた上で日本の楽曲のみ抽出したGlobal Japan Songs Excl. Japanを2023年9月にスタートしていますが、11月13日公開分の同チャート(11月15日付Global 200がベース)にて米津玄師「IRIS OUT」は、海外でのストリーミング再生回数が日本の楽曲における歴代最高を達成しています。
(なお上記ポストではGlobal Japan Songs Excl. Japanについて『世界でヒットしている日本の楽曲をランキング化した』と説明していますが、『海外でヒットしている日本の楽曲をランキング化した』と記したほうが適切ではと考えます。)
仮にGlobal Japan Songs Excl. Japanの開始がもう少し早く、YOASOBI「アイドル」のヒット時までにローンチしていたならば、同曲の海外における週間ストリーミング再生回数は「IRIS OUT」を上回っていたかもしれません。とはいえ上記ポストが用意されるくらい、米津玄師「IRIS OUT」に勢いのあることがよく解ります。やはり映画「劇場版『チェンソーマン レゼ篇』」の海外公開効果は大きいと言って過言ではないはずです。
このタイミングで米津玄師「IRIS OUT」のグローバルもしくは(日本を除く)海外の動向を紹介したのは、「IRIS OUT」がおそらくはピークを越えたと考えるゆえ。Global 200、Global Excl. U.S.共に緩やかに後退しており、また直近11月20日公開分Global Japan Songs Excl. Japanにおけるストリーミング再生回数がピーク時の前週と比べて13%以上減少していることも、そう捉える理由です。
This week's top 10 on the Global 200 (chart dated Nov. 29, 2025).
— billboard charts (@billboardcharts) 2025年11月24日
Details: https://t.co/MxwpVydEjg pic.twitter.com/RRX68lb67y
加えて、最新11月29日付のGlobal 200にてマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」がトップ10内に返り咲いたのを機に、今後はクリスマスに向けて関連曲の大挙上昇が予想されます。それら楽曲がチャートから外れたクリスマス後、上位に戻る曲がロングヒットに至るだろうことを考えるに、現時点でピークを越えた可能性の高い「IRIS OUT」がどう推移するかが気になります。
(クリスマス関連曲の大挙上昇に似た動きとして、テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲の上位席巻が挙げられます。「The Fate Of Ophelia」をはじめとする収録曲が上位を占めた10月18日付グローバルチャートでは、米津玄師「IRIS OUT」がGlobal 200で5→17位、Global Excl. U.S.では2→13位に後退しています。テイラー・スウィフトの上位席巻については(追記あり)【海外ビルボード】テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』収録曲が米でトップ10独占(10月14日付)をご参照ください。)
YOASOBI「アイドル」がグローバルチャートでの集計期間初日に当たる金曜に英語詞版をリリースしたことでGlobal Excl. U.S.初制覇に至ったというような施策(上記参照)が、米津玄師「IRIS OUT」ではあまり行われていないようにみえるというのが率直な私見です。米津さんによるメディア露出の多くなさも相まって、同曲がクリスマス後にグローバルチャートで再浮上するかは難しいのではと捉えています。
ただし、たとえば米津玄師さんが『NHK紅白歌合戦』に出場し「IRIS OUT」を披露するならば、状況は変わると考えます。Global Japan Songs Excl. Japanへの影響度は不明ながら、番組の日本の音楽チャートへの影響を踏まえればGlobal 200やGlobal Excl. U.S.における上昇は想起可能です。海外ではGlobal Japan Songs Excl. JapanよりもGlobal 200の認知度が高いだろうゆえ、オファーがあれば出場を前向きに検討すべきと考えます。