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当週チャートを制した米津玄師「IRIS OUT」とNumber_i『No.Ⅱ』…過去作への影響度が異なることについて

大ヒットと呼べる作品が生まれたタイミングで、その歌手の代表作を中心に過去作品がチャートを駆け上がることが散見されます。直近において、米津玄師さんがその好例です。

また米津玄師の他作品も再浮上。「Plazma」が43位→32位、「KICK BACK」が94位→53位、「BOW AND ARROW」が65位→61位、「Lemon」が約4か月ぶりにチャートインを果たした。

前週トップ100に返り咲いた、TVアニメ版のオープニング・テーマ「KICK BACK」も前週57位→15位へ急浮上した。なお、「KICK BACK」の再生回数前週比(175.8%)は、当週および前週ともにトップ100入りした楽曲のなかでもっとも高い伸び率を記録している。

当週、好調な動きを見せているのが米津玄師だ。(中略)『STRAY SHEEP』(前週35位→当週21位)、『LOST CORNER』(前週56位→当週34位)、『BOOTLEG』(前週57位→当週35位)などが、前週より数値を上げてチャートインした。

 

米津玄師「IRIS OUT」の代表作への波及は、同じく『チェンソーマン』のタイアップ曲である「KICK BACK」(2022)で特に顕著です。その旨はビルボードジャパンのストリーミング表(筆者作成)からも解ります。

「KICK BACK」は主要サブスクサービスにおける週間チャートにて、集計期間は異なるもののSpotify(9月25日木曜まで)が168→48位、Amazon Music(9月27日土曜まで)が50位未満→40位、Apple Music(9月28日日曜まで)が57→16位、LINE MUSIC(9月30日火曜まで)が72→36位となり、いずれも50位以内に到達。その結果、ビルボードジャパンソングチャートのStreaming Songsチャートでは57→15位に上昇しています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。なお「KICK BACK」を含め、一部作品については直近60週分を表示しています。)

ビルボードジャパンは2025年下半期初週以降、ソングチャートのストリーミング指標(CHART insightでは青で表示)にリカレントルールを導入。Streaming Songsチャートを指標化する際、100位以内に52週以上登場した作品に翌週以降減算処理を施すというルールは「KICK BACK」でも適用されています。同曲はストリーミング指標が100位未満→76位となっていますが、他指標も伸びたことで総合では94→52位と推移しています。

他にも米津玄師さんは上記楽曲が最新10月1日公開分のソングチャートに登場。『チェンソーマン』以外のアニメタイアップ曲、またキャリア最大級のヒット曲にも「IRIS OUT」の勢いが波及し、ストリーミング同様に接触指標である動画再生(CHART insightでは赤で表示)、また所有指標のダウンロード(紫)も上昇。さらに今年リリース曲でフィジカルセールス指標(黄色)加点対象の「Plazma」では、同指標の上昇も確認できます。

 

 

米津玄師さんのチャート動向を踏まえるに、大規模なヒットの存在はコアファン(この場合は歌手のファンのみならずアニメ『チェンソーマン』のファンも含む)、そして曲は気になるが歌手のファンというわけではないライト層も動かし、過去作のニーズを高めていることが解るでしょう。

 

 

一方で気になったのが、Number_iについて。10月1日公開分のビルボードジャパンアルバムチャートでは『No.Ⅱ』が構成3指標をすべて制し首位初登場を果たしていますが、アルバム収録曲のうち先行で配信された作品はいずれも総合順位を下げています。

ニューアルバムからの先行3曲はストリーミングが上昇、もしくは下降したとしてもその下落幅を抑えており、他指標の動向が総合順位における後退に影響したといえます。

一方で、強力なアルバムはそのリリース週に収録曲がソングチャートでも飛躍する傾向にあり、直近では藤井風『Prema』が、初の1週間フル加算となった登場2週目にて全9曲をソングチャート100位以内に送り込んでいます(アルバムチャート2連覇の藤井風『Prema』、収録曲すべてがソングチャート100位以内に登場したことについて(9月19日付)参照)。それを踏まえれば、『No.Ⅱ』リリース直後の収録曲動向には物足りなさを抱きます。アルバムが月曜リリースされ、初週1週間フル加算となったため尚の事です。

 

そして、ファーストアルバム収録曲でロングヒットしていた作品の動向は、気がかりとも呼べるものです。「BON」および「INZM」は初登場以降初めて、また「GOAT」は2週ぶりに、ストリーミング指標300位未満に後退しています。特に「BON」は前週69位、「INZM」は同74位から急落していますが、本来この指標はLINE MUSIC再生キャンペーン終了直後等の背景がない限り急落は考えにくいというのが自分の見方です。

 

ビルボードジャパンでは前週9月24日公開分のチャート記事にて、Number_iの好調について紹介。総合ソングチャートでは「GOD_i」「BON」および「INZM」がいずれも100位未満から上昇を果たしています。

4位はNumber_i「Numbers Ur Zone」が初登場。9月22日に発売された2ndフルアルバム『No.II』からの先行配信で、ラジオ1位、ダウンロードと動画が2位、ストリーミング26位に。同じく『No.II』収録曲の「未確認領域」も54位から32位へと浮上したほか、「GOD_i」が48位、「BON」が77位、「INZM」が91位と当週5曲がチャートインしている。

9月22日発売のNumber_iの2ndアルバム『No. II』より先行配信されていた「Numbers Ur Zone」が2位に登場。動画再生とダウンロード(19,183DL)で2位、ストリーミング26位で総合チャートでは4位についた。Number_iは「GOD_i」「未確認領域」も前週から大きな上昇を見せており、過去曲に触れるユーザーが多かったことがわかる。

 

ビルボードジャパンのHot Shot Songsチャートは『総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”の指標の中から、ダウンロード、ストリーミング、動画再生の3指標の合計ポイントが増加した順に並べた“急上昇楽曲チャート”』となります(『』内は記事より)。

他方、当週はアルバム『No.Ⅱ』の初登場週にもかかわらず、過去作は大きく落ち込んでいます。Number_iは(SpotifyApple Musicと連動するStationheadのいち早い活用もあり)特にSpotifyで強さを発揮してきたのですが、そのSpotifyでも過去作が急落していることが解ります。なお下記表はNumber_i「未確認領域」のビルボードジャパンソングチャートにおける後退を、Spotifyの動向から読む(9月2日付)掲載分の続きとなるものです。

 

ここから想起したことを記すならば、SpotifyにおけるNumber_iのリスナーは他の歌手よりもコアファン…特に音楽チャートに対し意欲的なファンダムの聴取割合が高く、そのコアファンが聴取先をニューアルバムに移行した一方でライト層の聴取数が大きくないゆえ、過去作が急落したのではと捉えています。その傾向が他のサブスクサービスでもみられ、過去作のストリーミング指標が300位未満に達したのではないでしょうか。

一方でアルバムリリースから1週間が経過した後、「GOAT」「BON」そして「INZM」がSpotifyにて順位を上げてきています。この点から、ファンダムの聴取先が代表曲に戻りつつあると考えていいでしょう。

 

ファンダムの聴取行動については先月のエントリーでも記しましたが、これはNumber_iのみならずJIN「Don't Say You Love Me」やJIMIN「Who」といったSpotify主体に強い曲からもみえてくるものです。ファンダムの継続聴取という熱意は素晴らしいながら、その熱意や熱量を新たなコアファンに成り得るライト層を獲得することに注ぐほうがより好いのではと感じています。




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