ビルボードジャパンは今年下半期以降、ソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標においてリカレントルールを導入しています。Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは100位以内に52週、アルバムチャートでは同26週ランクインした作品に対し翌週以降減算処理を施すというものです。
これによりリカレントルールに抵触した作品の急落が目立つのですが、最新9月3日公開分ビルボードジャパンアルバムチャートではtimeleszのデジタルコンピレーションアルバムがルール初適用に伴い大きく順位を落としています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)
前週ストリーミング指標10位、総合でも10位を記録していたtimeleszのデジタルコンピレーションアルバム『Hello! We're timelesz』は、最新9月3日公開分にてリカレントルールの適用に伴いストリーミング指標94位、総合では99位に大きく後退しています。
ストリーミング指標が10位以内に入った翌週にリカレントルール適用に伴い大きく後退した作品として、直近では6月18日公開分におけるLANA『20』とちゃんみな『Naked』が挙げられます。『20』はストリーミング指標7→90位(総合では8→94位)、『Naked』はストリーミング指標9位から100位未満(総合では11位から100位未満)にダウンしており、それを踏まえれば『Hello! We're timelesz』の急落は自然といえるかもしれません。
一方、ONE OK ROCK『DETOX』におけるリカレントルール適用後の動きは特筆すべきといえるでしょう。

リカレントルールに初めて抵触した8月27日公開分において、ONE OK ROCK『DETOX』はストリーミング指標7→21位、総合では8→21位と下落幅を抑えています。さらに最新9月3日公開分では順に14位、16位と上昇を果たしているのです。
『DETOX』がリカレントルール適用後に急落を免れた理由を探るに、リカレントルール適用直前となる8月20日公開分での上昇がヒントに成るものと捉えています。同週は総合で16→8位となりトップ10内に復帰、さらにストリーミング指標は14→7位に上昇。所有2指標も順位を上げていますが、ストリーミングの動きが際立っています。
ONE OK ROCK『DETOX』の勢いを高め、リカレントルール適用時における急落を防ぐにも至ったのは、Netflixドラマ『グラスハート』に登場するTENBLANKのアルバム『Glass Heart』にTakaさんが参加したことが一因かもしれません。『Glass Heart』は8月27日公開分で初の総合首位を獲得するまで上昇を続けており、口コミでの話題上昇が影響したと捉えています。
【ビルボード】TENBLANK『Glass Heart』、じわじわ順位を上げついに総合アルバム首位に https://t.co/JwdASczq48
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年8月28日
TENBLANK『Glass Heart』は8月27日公開分ビルボードジャパンアルバムチャートにてストリーミングの強さに伴い総合首位に立っていますが所有2指標は微減。ゆえに『Glass Heart』は前週のほうが勢いが大きかったといえるでしょう。そう仮定すれば、『Glass Heart』の勢いが8月20日公開分にて『DETOX』に波及し、後のリカレントルール抵触にも耐えた…つまり参加作品の話題がフックアップに至ったのかもしれません。
(なおTENBLANK『Glass Heart』のチャート動向については、『グラスハート』劇中バンドが現実のアルバムチャートを制覇…一方で気になる指標の存在について(9月7日付)にて採り上げています。)
最新チャートでのtimelesz『Hello! We're timelesz』におけるリカレントルール抵触後の急落は自然かもしれませんが、しかし懸念できたことではありました。ならば急落を防ぐ意味でもフックアップ材料を用意する必要があったといえます。
その点において、8人体制初のオリジナルアルバム『FAM』をデジタル解禁してよかったのではと以前提案しましたが(上記参照)、叶いませんでした。11月リリースのフィジカルシングル共々、デジタル化の行方を注視したいと思います。