昨年夏以降再開したこのエントリーですが、タイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”とした上で、副題を新たに設けています。前週の内容はこちら。
ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。
この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれる状況です。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。
そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。
<2025年8月20日公開分 ビルボードジャパンソングチャート
前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>
※CHART insightの説明
[色について]
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
赤:動画再生
緑:カラオケ
濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)
(Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)
[表示範囲について]
総合順位、および構成指標等において20位まで表示
[チャート構成比について]
累計における指標毎のポイント構成
・King & Prince「What We Got ~奇跡はきみと~」
8月13日公開分 1位→8月20日公開分 74位
・僕が見たかった青空「視線のラブレター」
8月13日公開分 3位→8月20日公開分 100位未満
・back number「幕が上がる」
8月13日公開分 7位→8月20日公開分 28位
・岩田剛典「TORICO」
8月13日公開分 10位→8月20日公開分 100位未満
当週のストリーミング表はこちら。



フィジカルセールス指標初加算に伴いトップ10入りした3曲のうち2曲が100位未満に、またKing & Prince「What We Got ~奇跡はきみと~」は100位圏内に残るも74位へと大きく後退しています。

次週が2025年度第3四半期の最終週となりますが、総合首位獲得曲がその翌週にトップ10内から脱落するのは第1四半期が3曲(うち50位未満への後退はゼロ)、第2四半期が6曲(50位未満への後退は2曲)、そして第3四半期が12週中6曲(50位未満への後退は2曲)となっています。昨年のCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」のような特大ヒット曲がないことも影響していますが、主にストリーミングに強くない曲の急落が際立ちます。


(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。)
King & PrinceはフィジカルシングルにおけるダブルAサイドのもう1曲、「I Know」が当週ダウンするも、84位につけています。これは今回の集計期間中に公開されたミュージックビデオが動画再生指標は勿論のこと、ストリーミングにも波及し同指標の下げ幅を抑えたとも想起できるでしょう。
他方、フィジカルセールス指標が加点される「What We Got ~奇跡はきみと~」において、当週はストリーミング指標が300位以内に達しなかったことも総合チャートにおける急落の要因。今年度下半期以降にリカレントルールが導入されロングヒット曲が不利になった状況にあって、それでも「What We Got ~奇跡はきみと~」はストリーミング指標の加点には至りませんでした。
次週はフィジカルシングルにおけるダブルAサイドの2曲とも総合100位未満に後退する可能性があります。ミュージックビデオ公開効果が薄れた翌週も「I Know」がストリーミングで好調をキープできるならば、King & Princeは訴求対象を同曲メインに据えていいのかもしれません。







