昨年夏以降再開したこのエントリーですが、先週よりタイトルを”前週トップ10初登場曲の最新動向”に変更した上で、副題を新たに設けています。前週の内容はこちら。
ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と考えます。週間単位で上位に入るのは好いことですが、他方で所有指標が極度に強い曲は加算2週目に、また接触指標が所有指標的な動きをなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が大きく後退し、総合でも急落することが少なくありません。
この急落は毎週のようにみられます。ソングチャートのトップ10は多いときで5曲程度が毎週入れ替わり、ロングヒットするか否かが極端に分かれる状況です。主にライト層の支持が反映されるストリーミングがロングヒット曲では強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートの順位およびポイントのみで判断することは、現状では難しい状況です。
そのため、このブログエントリーではビルボードジャパンに対しチャートポリシー(集計方法)の改善も提案していますが、あくまで自分なりのと前置きしつつもチャートの見方を提示したいと考えたのが、エントリー掲載の理由です。
<2025年7月23日公開分 ビルボードジャパンソングチャート
前週初めてトップ10入りした作品の、前週および当週におけるCHART insight>
※CHART insightの説明
[色について]
黄:フィジカルセールス
紫:ダウンロード
青:ストリーミング
黄緑:ラジオ
赤:動画再生
緑:カラオケ
濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)
(Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)
ピンク:ハイブリッド指標
(BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)
[表示範囲について]
総合順位、および構成指標等において20位まで表示
[チャート構成比について]
累計における指標毎のポイント構成
・PLAVE「かくれんぼ」
7月16日公開分 1位→7月23日公開分 100位未満
・M!LK「アオノオト」
7月16日公開分 3位→7月23日公開分 12位
・BE:FIRST「空」
7月16日公開分 5位→7月23日公開分 33位
・THE YELLOW MONKEY「CAT CITY」
7月16日公開分 7位→7月23日公開分 100位未満
当週のストリーミング表はこちら。



前週フィジカルセールス指標初加算に伴いトップ10内に登場した3曲は明暗が大きく分かれ、2曲が100位以内から後退した一方でM!LK「アオノオト」は3→12位、ポイント前週比47.4%と好調に映ります。ただサブスクサービス間の乖離を踏まえれば、同曲はLINE MUSIC再生キャンペーン(下記リンク先参照)の効果が引き続き大きいといえます。実際、ストリーミング指標や基となるStreaming Songsチャートでは上昇しています。
さて、共にデジタル加算2週目となるBLACKPINK「JUMP」は38→8位に、TWICE「THIS IS FOR」は45→13位にそれぞれ上昇しています。


特筆すべきは2曲ともストリーミング指標が伸びていること。BLACKPINK「JUMP」は50→7位、TWICE「THIS IS FOR」は80→11位と急上昇を果たしていますが、これは2曲共に7月11日金曜13時(日本時間)にリリースされ、当週が初の1週間フル加算となったことが影響しています。一方でLINE MUSIC再生キャンペーンは行われていない模様であり、サブスクサービス間での乖離は大きくありません。
M!LK、BLACKPINKそしてTWICEはソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャートでも順位が高く、順に総合24位/ストリーミング指標33位、16位/14位、8位/8位を記録しています。しかしトップアーティストチャートにおける安定性ではM!LKがTWICEより強くなく、ここにもLINE MUSIC再生キャンペーンの影響が見て取れます。



(7月23日公開分ビルボードジャパントップアーティストにおける3組の指標構成を示したCHART insightを上記に(いずれも直近60週分を表示)。こちらは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なお、ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)
BLACKPINKの新曲はおよそ3年ぶりながら、昨年最終週よりストリーミング指標が加点されている状況です。他方M!LKのストリーミング指標は断絶が続き、また全指標300位未達に伴い加点されない週も目立ちます。その中で「イイじゃん」のヒットが動画再生指標を動かしていますがストリーミングは強いといえないことから、やはり再生キャンペーンは一長一短だということを企画採用側は熟知する必要があるでしょう。







