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デジタル先行リリースのCreepy Nuts『LEGION』、そのリリース曜日について考える

最新2月12日公開分(集計期間:2月3~9日)のビルボードジャパンアルバムチャートでは、Creepy Nuts『LEGION』が10位に初登場。3月12日のフィジカルリリースに先駆けて2月5日にデジタル解禁された同作は、ダウンロード指標2位、ストリーミング指標9位を記録しています。

一方で気になるのは、この作品のデジタルリリースが水曜だったということです。

 

 

ビルボードジャパンアルバムチャートはソングチャート同様に月曜が集計開始。また昨年最終週よりストリーミング指標が加わったことで、アルバムチャート初登場時にソングチャートにも勢いが波及するという米ビルボードのような流れが生まれつつあると感じています。

実際はチャートポリシー(集計方法)変更後においてストリーミングに強い歌手のアルバムリリースはまだ多くはないといえますが、Creepy Nutsは『LEGION』収録曲の「Bling-Bang-Bang-Born」そして「オトノケ」がヒットしており、アルバム初登場時にソングチャートでも収録曲が上昇するという米ビルボードのような現象が起きると考えるのは自然なことでした。

最新2月12日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは「Bling-Bang-Bang-Born」が17→14位、「オトノケ」が14→11位、「doppelgänger」が23→20位といずれも上昇していますが、ポイント前週比はそれぞれ97.4%、94.2%および98.3%であり、いずれも前週割れとなっています。他のランクイン曲に比べればポイント前週比は高いかもしれませんが、月曜にリリースしていれば前週超えは十分考えられたでしょう。

 

そのCreepy Nutsによる「Bling-Bang-Bang-Born」および「オトノケ」は海外でもヒットしており、Creepy Nuts側も曲名が日本語の場合にはサブタイトル的な形で英語表記を追記しています(冒頭のSpotifyによるクレジット参照)。「Bling-Bang-Bang-Born」がトップ10入りを果たした米ビルボードによるグローバルチャートは金曜集計開始ゆえ、デジタル先行の『LEGION』を金曜にリリースしてよかったのではと感じるのです。

2月13日公開分のビルボードジャパンによるGlobal Japan Songs Excl. Japan(集計期間:1月31日~2月6日)ではCreepy Nuts「オトノケ」が18週連続で首位に立っていますが、ストリーミング再生回数は前週の645万から570万に後退しています。金曜集計開始の同チャートにおいてアルバム『LEGION』の影響は集計期間6日目以降に反映されることもあり、上昇に転じることができなかったと捉えていいでしょう。

(米ビルボードによる米およびグローバルのソングチャート、ストリーミング指標には動画再生も含まれます。)

Global Japan Songs Excl. Japanは米ビルボードによるグローバルチャートのうち(Global Excl. U.S.に米の分を加えた)Global 200から日本市場分を除いた上で日本の楽曲を抽出したチャートですが、2月13日公開分のGlobal Japan Songs Excl. Japanと集計期間を同一とする2月15日付Global 200ではCreepy Nuts「オトノケ」が200位圏外に後退しているのが気になります。

2月15日付Global 200については上記エントリーにて速報記事を翻訳していますが、集計期間中に開催された第67回グラミー賞の関連曲が大挙上昇。またロサンゼルスの山火事の影響を踏まえてリリースを1週遅らせたザ・ウィークエンドのアルバム『Hurry Up Tomorrow』が今回の集計期間初日に解禁されたことで収録曲が複数初登場、また既発曲は上昇を果たしています。

 

『Hurry Up Tomorrow』と『LEGION』のリリース週が重なったことはやむを得ないとして、しかしグラミー賞効果の反映は想起できたはずです。無論、Creepy Nutsのファンが最も多いのは日本だとして、「Bling-Bang-Bang-Born」がふたつのグローバルチャートでトップ10入りし、続く「オトノケ」もヒットしたことで海外にもコアファンが付いたと考えれば、海外チャートも踏まえてリリース日を設定するのが好かったでしょう。

Creepy Nuts『LEGION』の水曜デジタルリリースが日本のフィジカルリリース曜日の習慣を反映したものか、それとも意志を持ってその曜日にしたのかは解りかねます。2月11日の東京ドーム公演前にリリースしたかったとも考えられますが、ならばデジタルリリースを2月5日水曜ではなくグラミー賞効果が反映されにくい週の金曜、もしくはせめて2月3日月曜にすべきだったというのが音楽チャート分析者としての見方です。

 

 

ビルボードジャパンでも米ビルボードでも、ソングチャートやアルバムチャートで瞬間的に上位進出を果たす以上に重要なのはロングヒットすることだと捉えていますが、海外の歌手はリリース初週のインパクトを高めるべく施策を実行し、また上位進出を果たした際はコアファンへのお礼を述べるという姿勢が、日本の歌手よりも徹底されています。

海外の歌手における音楽チャートへの高い意識については1年前のエントリーで記していますが(上記リンク先参照)、このエントリー執筆時にて「Bling-Bang-Bang-Born」の公式動画がなかったことを疑問視していました。米ビルボードによるGlobal 200で初めてトップ10入りを果たしたのはタイアップ先アニメとのコラボ動画等が加算されたタイミングでのことですが、逆に言えば公式オーディオ等はそれまで用意されていません。

仮に「Bling-Bang-Bang-Born」がリリース後すぐに公式オーディオやリリックビデオ等を用意すれば、グローバルチャートでより早くヒットし、Global Excl. U.S.を制したかもしれません。当時はCreepy Nuts側が同曲の世界人気に対応が追いつかなかったと考えますが、しかしその後のGlobal Japan Songs Excl. Japan等の動向を踏まえれば、デジタルリリースした『LEGION』はグローバル向けに金曜リリースしてよかったはずです。

 

 

今週発表されるグローバルおよび日本のチャートは『LEGION』集計期間2週目、初の1週間フル加算となります。アルバムチャートや収録曲のソングチャートでの動向、そしてCreepy Nuts側の施策について注視していきます。




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