
美食研究会という組織がある。
といってもメンバーは2人。
私と、大親友のひとりだ。
我々は数ヶ月に一度会合し、美食について研究し合う──と言いたいところだが、実際はテーマも決めず、その時いちばんうまいと思うものを食べるだけ。
ちなみにその相方は、名店の板場に立つ寿司職人。
食の世界の第一線で日々戦い続けるプロである。
年を重ねるごとに、「食はシンプルこそ至高」という流れになっている。
つい先日の会合で発表されたのは、「大根スティック」のうまさ。
当たり前の存在だが、改めて冷静に向き合うと、そのポテンシャルの高さに気づく。
まさに盲点。
職人が用意してきたのは、とある焼肉屋の味噌。
これに大根をつけて食べるとうまい──というのが、今回の持ちネタだった。
試しにセブンイレブンで野菜スティックを買ってみる。
にんじんもうまい。
きゅうりのポテンシャルも相当なもの。
とはいえ、やはり最強は大根。
「我々は大根を台無しにしていないか?」
という話にもなった。
つい煮たり、漬けたりしてしまう。
生のままの “シャクッ” とした食感を知らずにいるのは、もったいない。
もちろん沢庵のコリコリもいい。
浅漬け、ぬか漬けの固さも良いとは思う。
だが、生大根のあの一瞬の歯ごたえは格別にして別格。
そんなことを、肉を焼きながら延々と語る。
ちなみに肉は、業務スーパーの「ざぶとん」。
以下の記事のプロとは、まさにこの寿司職人である。
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【家焼肉】プロの料理人は言った。「そんなの業スーでザブトンですよ」と。〜ぼっち忘年会最強プラン決定戦〜 | ロケットニュース24
煙の出ないロースターで、ざぶとんをちびちび焼く。
そして我が家にある数種類の塩で食べる。
焼津の塩、西表島の塩、岩塩を砕いたもの……。
さらに、どこか “うま味のドーピング” を感じる独特の塩もある。
5種類以上の塩を使い分け、その違いを楽しむ。
おにぎり専用の塩まで常備している我が家は、塩の博物館でもある。
塩は面白い。
作り手の狙い、その土地の風景、海の記憶まで感じさせる。
西表島の塩は、やはりあの島の景色を連れてくる。
海が見えるのだ。これ本当に。
焼津の塩は、作り手である前田さんの顔が浮かぶ。どんな「想い」でこの塩を作ったのか、なんとなく伝わってくる。
前回の美食研究会も、発見だらけだった。
どう料理したら、もっとも美味しくいただけるのか。
寿司職人はプロとして。
私は趣味として。
それぞれが食の楽しさを探求。
恐ろしくストイックな会であるが、毎回どちらも食い過ぎて動けなくなるのも恒例行事。
そう言えば前回、とある料理を職人に振る舞ったところ、お世辞抜きの大絶賛。
そしてプロは言った。
「これ、天下取れる」と。
「流行らない理由がない」と。
「やったほうがいい」とも。
まだ何かは言えないが、私もそんな気がしている。
いつか皆さんにそれを振る舞う日が来るかも。
そしたら、食べに来てくださいね。
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