「忙しい人のための美術館の歩き方」 ちいさな美術館の学芸員 著

概要
細かく書いても仕方ないので、いつも以上に概要をざっと書くと…
美術館に行かない理由、コスパ、タイパの時代にそぐわない中、逆になぜ人は行くのか。
そもそもアートは海外および日本でどのような位置づけだったのかから振り返り、最近の美術館の取り組みやSNSとの関連、そして最後に美術館に行く意味について書かれています。
感想
旅行にも通じる話ですね。
景色を見るだけなら写真でもある程度代用できますが、行くまで・現地の雰囲気・行った後やその他の情報は体験しないと分からない。
というより美術館に限らない話です。
何にしても体験してみたり、メモを取ってみたり、アウトプットしてみたり。
逆に言えば、美術鑑賞のポイントみたいなことはそれほど書かれていなかった印象です。
メモを取りながら見るといいよ、くらいですかね。
いわゆる美術鑑賞の「⚪︎⚪︎派はこうみる」とか「この時代の美術の歴史的背景は」とか、そういう学術的な話はほぼありません。
ビジネスマンが、可処分時間が増えているというのはデータがあっても、アートに注目しているというのも特に論拠となる数字がなかったようですし…
新書にもいくつか種類がありますが、学術的なものではなくエッセイに近い印象でした。
厳しい言い方をすれば、共感はあっても学びはそれほどなかったかなあ。
イマーシブ×アートが今の所イマイチ、というところは共感しましたね(画質などはどうでもいいのですが)。
イマーシブ自体はいいんですけど、既存の西洋画等とは合わないと思います。
私自身はなんだかんだ、美術館には年10回程度行っているので、厳密にはこの本の対象ではないんでしょうね。
「美術館に行きたいけどなあ」という人が手に取り、きっかけづくりとしてはいいと思います。
手に取ったということは、ご自身の課題認識として美術館には行ってみたいと思っているんでしょうからね。
でもこの本を買うか、そのお金と時間でまずは美術館に行ってみるかは検討してもいいかもしれません。
アートと私
私も自分なりにアートとは何かという気持ちで美術館にたまに行きますが、その程度でも暇つぶしでも、観てみて何か感じられればそれでいいのかなと思っています。
今年は意味を求めずに、瀬戸内芸術祭にも行くつもりです。