
<第202回> 2026年3月28日
外為どっとコムの口座開設者のお客様を対象とした投資動向等に関するアンケート調査です。
分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所
調査実施期間
2026年3月20日(金)13:00~2026年3月24日(火)24:00
調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は 475件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。
問1:今後1カ月間の米ドル/円相場の見通しについてお答えください。
「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が50.5%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は20.0%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△30.5%ポイントと前月の△30.3%ポイントとほぼ同水準だった。
調査期間前後の米ドル/円相場は、底堅い展開。イラン情勢を巡る不透明感から米ドル買いが入りやすい状況が続いている。159円台後半では為替介入が警戒され上値が抑えられているものの、個人投資家は強気スタンスを維持しているようだ。
今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が165.00円、最安値が143.00円となり、高値の平均値は160.67円、安値の平均値は154.30円であった。高値の中央値は160.25円、安値の中央値は155.00円だった。前月調査時(最終日)から実勢レートは4円ほど切り上がったのに沿って高値・安値の予想中央値は2~3円程度、米ドル高・円安方向にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問2:今後1カ月間のユーロ/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、37.3%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は16.8%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は△20.5%ポイントと前月の△27.9%ポイントからプラス幅が縮小した。
調査期間前後のユーロ/円相場は、184円台を回復する展開となった。イラン情勢を背景にエネルギーコストが急騰。インフレ懸念から欧州中銀(ECB)が4月にも利上げを検討するとの見方が浮上している。ただ、景気への悪影響を警戒する声もあることからユーロ高・円安と見る向きがやや減少したのだろう。
今後1カ月のユーロ/円相場の高値と安値の予想については、最高値が195.00円、最安値が140.00円となり、高値の平均値は184.60円、安値の平均値は178.23円であった。高値の中央値は185.00円、安値の中央値は180.00円であった。実勢レートが前月調査時(最終日)から1.9円ほど切り上がったが、高値・安値の予想中央値は前回から変わらなかった。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問3:今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、49.1%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は15.2%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△33.9%ポイントと前月の△35.9%ポイントからプラス幅がやや縮小した。
調査期間前後の豪ドル/円相場は、上値の重い展開。イラン情勢を巡る懸念から世界的に株式市場が不安定な値動きとなっていることも上値を抑えたと見られる。今月11日に113.90円台まで上昇して約36年ぶりの高値を付けていただけに、調整が長引いてもおかしくないとの見方から個人投資家の強気姿勢がいくぶん後退したと考えられる。
今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が120.00円、最安値が94.00円となり、高値の平均値は113.92円、安値の平均値は108.02円であった。高値の中央値は114.00円、安値の中央値は110.00円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートが1.9円ほど切り上がったのに沿って、高値・安値の予想中央値は3~3.5円程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問4:今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通しについてお答えください
「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、39.8%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は15.4%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は△24.4%ポイントとなり、前月の△21.1%ポイントからプラス幅がやや拡大した。
調査期間前後の英ポンド/円相場は、底堅い展開。イラン情勢を背景にインフレ懸念が台頭している。そうした中、市場では英中銀(BOE)による年内3回の利上げが完全に織り込まれている。そうした中で、英ポンド高・円安が続くと見る個人投資家がやや増加したと見られる。
今後1カ月の英ポンド/円相場の高値と安値の予想については、最高値が230.00円、最安値が159.00円となり、高値の平均値は213.18円、安値の平均値は205.76円であった。高値の中央値は214.40円、安値の中央値は209.00円だった。前月調査(最終日)と比べ実勢レートが4.1円ほど切り上がったのに沿って、高値・安値の予想中央値は3~3.4円程度、英ポンド高・円安にシフトした。
※高値と安値が逆の回答や片方だけの回答などを無効とした上で、上位3%と下位3%の回答をカットしてデータを処理
問5:今後3カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか
「今後3 カ月程度の期間で買いたい、もしくは強くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「米ドル」と答えた割合が39.4%と最も多かった。次いで「円」が20.0%、以下「豪ドル(16.0%)」、「トルコリラ(7.2%)」、「メキシコペソ(3.8%)」と続き、「ユーロ」と「英ポンド」が3.4%で並んだ。「米ドル」は5 カ月連続で首位となり、回答割合は前回の34.3%から上昇した。2 位の「円」は前回の20.9%からわずかに低下。3 位の「豪ドル」は前回の13.6%から上昇した。「米ドル」を買いたい理由としては「有事のドル買い」を挙げる向きが圧倒的に多く、「イラン戦争の長期化で安全資産のドル買い」との声や「戦時は基軸通貨が強い」との声が出ていた。また「原油の高騰で米国のインフレ再燃懸念によりFRB の利下げ開始が想定より後ろ倒しになる」との意見もあった。「円」を買いたい理由としては「現在、売られ過ぎ」、「値ごろ感」、「周期的に円安から円高に変わりそう」などの声に加え、「日銀の利上げ観測+為替介入警戒により、短期的に円高方向への巻き戻しが起きやすい」との意見や「4 月利上げの後すぐに為替介入をして一気に円高に持っていきそう」との見方が出ていた。
問6:今後3カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか
問5 とは反対に、「今後3 カ月程度の期間で売りたい、もしくは弱くなると思う通貨はどれですか(ひとつだけ)」と尋ねたところ、「円」が48.0%と最も多く、「米ドル」が24.6%で続いた。以下、「ユーロ(6.7%)」、「中国人民元(5.1%)」、「トルコリラ(4.6%)」の順になり、「豪ドル」、「メキシコペソ」、「南アフリカランド」が2.1%で並んだ。「円」は5 カ月連続で最も売りたい通貨となったが、回答割合は前回の56.4%から低下した。一方、2 位の「米ドル」は前回の19.5%からやや上昇した。「円」を売りたい理由については「原油高」を挙げる向きが多く、「原油高による貿易赤字の拡大」や「原油高によるインフレ」が円安につながるとの指摘が目立った。また、「中東情勢が不透明な中、日銀は4 月も利上げは難しい」との声や「日銀が利上げしても円高は一時的だと思う」との声が挙がっていた。「米ドル」を売りたい理由としては「イラン戦争が終結すればドル安基調に戻る」との見方が出ていた。
問7:日銀は次回4 月27-28 日の金融政策決定会合で追加利上げに動くと思いますか。
今回の特別質問として「日銀は次回4 月27-28 日の金融政策決定会合で追加利上げに動くと思いますか」と尋ねたところ、「利上げする」が23.8%であったのに対し、「利上げしない」は57.3%であった。「わからない」は18.9%だった。なお、3 月27 日時点で本邦金利デリバティブ市場のオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)が示す4 月利上げ(25bp=0.25%ポイント)の確率は70%弱となっている。この点から見ると、個人投資家による日銀の4 月利上げ期待は、金利市場よりもかなり弱いと言えそうだ。「利上げしない」理由としては「イラン戦争がいつ収束するのかが分からず、国内経済に対する影響度も把握できないため、現状維持を継続すると考える」、「それまでに中東情勢が安定化しているとは考え難い」などとして、中東情勢をめぐる不透明感を挙げる見が多かった。
問8: 現時点で、政府・日銀は円買い介入を行うべきだと思いますか。
もう一つの特別質問として「現時点で、政府・日銀は円買い介入を行うべきだと思いますか」と尋ねたところ「介入すべき」は30.1%、「介入すべきでない」が48.0%、「わからない」は21.9%だった。「介入すべき」理由として、「160 円台に乗るような急激な円安は、輸入コストの増大を通じて家計や中小企業の経営に深刻な影響を及ぼすため」、「160 円近辺は過度な円安水準であり、急激な変動抑制のための対応は必要」、「160 円を超えたら円安が加速してしまうから」などの声が挙がっていた。1 ドル160 円を目途に介入すべきとの指摘が多かった。また、「物価高対策として円安阻止が必要」、「介入しか一時的にでも円安を抑える手段はなさそう」との指摘もあった。一方、「介入すべきでない」理由については、「為替レートは市場に任せるべき」との原則論のほか、「介入の効果は一時的であり、円安の根本的な解決にはならないから」などと、効果の持続性を疑問視する声が多く挙がっていた。また、「イラン戦争でドルがほとんどの通貨に対して上がっているので円だけが安い訳ではない」などとして、投機による円売りが膨らんでいない中での円買い介入に否定的な見方を示す向きも少なくなかった。一方で、「161 円以上の水準でなければ皆が予想しているため効果が見込めない」、「イラン情勢次第で、今ではない」などとして、介入の発動は円相場の水準やタイミングを見て実施すべきとの意見もあった。


株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」、ラジオ(ニッポン放送)でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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