
(10)に引き続き,(11)です。2003年のを見ます。
()内の語を並び替えて記号で答えよ。(3),(5)については文頭は大文字で始めるというルールは無視して良い。
※実際は2番目と6番目に来るものの記号だけ答えれば良いのですが,実質一緒なので全部の並び替えを「ア−エ−イ−オ−ウ」のように示しましょう。
(1) I cannot imagine how anyone (ア can イ convince ウ easy エ expect オ Sue カ to キ to be). She never listens to anyone.
(2) Look at the sign. It says, 'At no (ア be イ door ウ left エ must オ this カ time キ unlocked).' I wonder what's inside.
(3) (ア for イ newspapers ウ the エ the last オ they カ thing キ wanted ク was) to find out that they were soon to be married. They had not even told their friends or relatives about it.
(4) No one (ア any イ as ウ behaves エ has オ he does カ idea キ John ク why). He is so unusual.
(5) (ア be イ by ウ close エ investigation オ owned カ revealed キ the store ク to) terrorists, which shocked the customers.
解説
今回は並び替え英作文(整序英作文)ですね。まず解き方の基本を解説します。
並び替えの組み合わせ数は2語なら2×1で2通り(ア-イ か イ-ア),3語なら3×2×1で6通り,4語なら4×3×2×1で24通りと増えていきます。5語だと実に120通りですね! 大体受験問題ではア〜オの5語くらいが多いと思いますが,今回のはキ,クまであります。ア〜クだと40,320通りもあるのです……
そこでやるべきは,語群の何語かをグループ化してこの組み合わせ数を減らすことです。語群を眺め,「この3語は一緒に使われるだろう」と1語にできれば,組み合わせ数が格段に減ります。まずこのグルーピングをしましょう。パターン認識ということですから経験量が必要です。
(1) I cannot imagine how anyone (ア can イ convince ウ easy エ expect オ Sue カ to キ to be). She never listens to anyone.
2つのグループが認識できれば強いです。1つ目は easy to convince「信じさせやすい,簡単に納得させられる」。これは difficult to please「喜ばせにくい,気難しい」の応用です。
He is hard to please.「彼を喜ばせるのは難しい」「彼は気難しい」
She is easy to convince.「彼女を納得させるのは簡単だ」「彼女はすぐ人の話を信じる」
2つ目は expect 人 to-V「当然人がVするだろうと思う」です。Sue は人名ですから expect Sue to がグルーピング出来るわけです。選択肢には to と to be がありますが,to は easy to convince で使うので,to be が残ります。よって,expect Sue to be です。
以上のことができれば easy to convince とexpect Sue to be のどちらが前かは簡単です。easy は形容詞ですから to be の後ろに来られます。ということで expect Sue to be easy to convince「スーは当然,人の話を簡単に信じるだろうと思う(期待する)」です。
アの can が残っていますが how anyone can...?「……できる人がどうしていようか?」は自然な語順ですので,アが先頭で自然です。以上より答えは
I cannot imagine how anyone can expect Sue to be easy to convince.
アエオキウカイ です(2番目と6番目に下線を引いています)。なお,第2文の「彼女は人の話を聞かないのだから」は内容的なヒントになっています。
(2) Look at the sign. It says, 'At no (ア be イ door ウ left エ must オ this カ time キ unlocked).' I wonder what's inside.
今回はカッコに入る前の At no と,カの time が at no time「いかなる時においても……ない,決して……ない」とグルーピングできます。先頭がカ(time)だと分かるだけで随分楽になります。ちなみに,in no time は「まもなく」です。at no time と in no time は似ているのにまるで逆の意味になりますから,区別に注意しましょう。区別の仕方は以下の記事で解説しています。
at no time の話に戻りますが,これや never,only yesterday のような否定語・準否定語が文頭に立つと,〈否定語文頭倒置〉というのが起こります。
Never did I dream of such a thing.「そんなことは夢にも思わなかった」
上の文は Never が文頭に立つことで I dreamed → did I dream という倒置を起こしています。これが〈否定語文頭倒置〉です。
At no time が文頭に立っても倒置が起こります。語群を見ると must がありますので,must を使った倒置が続くはずです。「主語 must V」→ 倒置して「must 主語 V」ですね。
では「主語」と「V」を探しましょう。「V」は原形です。「主語」は this door,「V」はbe でしょう。ということで,
At no time must this door be です。
この後ですが,残る語群はウ left,キ unlocked です。これがそのまま続きます。
At no time must this door be left unlocked.
ですね。解説しますと,
leave O C「OをCの状態で放置する」というのがあります。
leave the door open「ドアを開けたまま放っておく」
leave the door unlocked「ドアを施錠せずに放っておく」
です。これらを受け身にすると,
the door is left open「ドアは開けたまま放っておかれている」
the door is left unlocked「ドアは施錠されずに放っておかれている」
となり,be left unlocked は「施錠されずに放置され(てい)る」という意味です。一般的には,be left+形容詞・分詞で「……な状態で放っておかれる」です。
以上より,
At no time must this door be left unlocked.
「決して(いかなる時においても)このドアは施錠せずに放置されてはならない」
「決して(いかなる時においても)このドアを施錠せずに放置してはならない」
カエオイアウキ です。なお,第2文の「中に何があるのだろう」は内容的なヒントになっています。
(3) (ア for イ newspapers ウ the エ the last オ they カ thing キ wanted ク was) to find out that they were soon to be married. They had not even told their friends or relatives about it.
the last thing「最後のこと」が恐らく繋がり,その後も they wanted「彼らが望んだ」と繋がり,次に was が来るでしょう。the last thing they wanted was...「彼らが望んだ最後のことは……だった」→「彼らが決して望まなかったことは……だった」です。まずこれを推定すれば,あとはアイウしか残っておらず,アイウからは恐らく for the newspapers ができます。この「新聞にとって?」を処理できれば完成です。
ここで文脈を取りましょう。カッコの後ろは,「彼らが間もなく結婚することを発見する」です。第2文は「友達や親戚にすら話していなかった」です。
この文脈から,「新聞に知られたくなかった」という風にすれば良いのでは? と気づけば勝ちですね。
The last thing they wanted was to find out that they were soon to be married.
のままでは,「彼ら自身が彼らの結婚を発見することを,彼らは望んでいなかった」というおかしな意味になっているので,to find out の直前に for the newspapers を挿入します。to-V の直前の for... は to-V の意味上の主語を表し,「(自分達ではなく)新聞が発見すること」とできるのです。
The last thing they wanted was for the newspapers to find out that they were soon to be married.
「彼らがまもなく結婚すると新聞が知ることを,彼らは決して望んでいなかった」
エカオキクアウイです。
(4) No one (ア any イ as ウ behaves エ has オ he does カ idea キ John ク why). He is so unusual.
まず have no idea「分からない」がグルーピングできますが,主語が No one となっているので,No one has no idea と no を重ねるのはおかしく,No one has any idea(エアカ)です。これで「誰も分からない」ですが,何が「分からない」のかが続くはずで,クに why があるので,
No one has any idea why...(エアカク)「なぜ……かは誰も分からない」でしょう。残る語群は
as,behaves,he does,John です。why の次に来る主語は John のはずで,as は接続詞(as S V)でしょうから,John behaves as he does でしょう。
No one has any idea why John behaves as he does.
「ジョンがなぜ,ジョンが振る舞うように振る舞うのか,誰も分からない」
この「ジョンはジョンが振る舞うように振る舞う」というのは英語にありがちな表現で,「ジョンはそのように振る舞う」という意味です。
「ジョンがなぜ,そのように振る舞うのか,誰も分からない」
エアカクキウイオ です。
(5) (ア be イ by ウ close エ investigation オ owned カ revealed キ the store ク to) terrorists, which shocked the customers.
第一に close investigstion「綿密な調査」を疑うことが肝要です。さらに revealed「暴露した」を続けて,close investigstion revealed...「綿密な調査が……を暴いた」です。
ここからは reveal の使い方を知っている必要があるでしょう。もちろん reveal that...「……ということを暴く」はあります。しかし今回はこれではなさそうなので,次にreveal A to be B「AがBであると暴く」を疑いましょう。find も find that... のほか,find A to be B「AがBであると分かる」があります。
reveal A to be B を疑うことさえできれば,
Close investigstion revealed the store to be owned by terrorists,
「綿密な調査が,その店がテロリストによって所有されていると暴いた」
「綿密な調査により,その店がテロリストによって所有されていることが暴かれた」
ウエカキクアオイ です。このあとの which shocked the customers は,「そしてそのことは,店の顧客にショックを与えた」です。
この問題は,「店(the store)」があるから「閉める(close /kloʊz/)」だろうというのは出題者の引掛けであり,close /kloʊs/ investigation「綿密な調査」を疑えることが必要です。ここは語彙力ですね。minute /maɪnjúːt/ examination「精密検査」といった表現もありましたね。
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いかがでしたでしょうか。並べ替え英作文はパズル要素があって楽しいですよね。でもそれは十分に時間があってのことです。東大では1小問2分で解くことが理想なので相当の訓練&知識量が必要でしょう。