自作アルコールストーブためのミニマルで洗練された五徳。レビュー。
- Trail Hut との出会い
- Sigmaシリーズは自作アルスト向け
- Sigma+は直径55mmまで対応
- 安定感とUL感を感じさせるデザイン
- Sigma+のスタッキング
- 燃焼テスト
- 「五徳沼」脱却のススメ
Trail Hut との出会い

Trail Hut は2016年にスタートした小さなガレージブランド。主にアルコールストーブ専用の五徳を手がけている。私がこのブランドを知ったのはアルコールストーブを自作し始めて間もない頃だと記憶しているので2017年か2016年頃だろうか。その頃Instagramで見かけてカッコいい五徳だなと思ってずっとフォローしてきた。

アルストMYOG勢として私は五徳も自分で何とか自作できないか、100均で安く済ませられないか…などともがいて、結局うまくいかずにそのうちアルスト作りがひと段落ついてしまい、五徳も必要がなくなってしまった。それが昨年からまた少し作り始めてやはり五徳が欲しいなと思ったとき、憧れのTrail Hutをやはり一つは持ちたいという気持ちが強くなった。
Sigmaシリーズは自作アルスト向け

もはやアルストMYOG勢にとってはTrail Hutの五徳は避けて通れないほどにブランドとして成長しており、 私がこのブランドに初めて出会ったときからラインナップは随分増えていた。
数ある製品から選んだのはSigma+(シグマプラス)である。当ブランドの五徳と言えばY(現Y-Ⅱ)というシリーズが一番初めに発売されて、長年それが欲しいと思っていたが、いざ検討するとSigmaというシリーズが良さそうだった。というのも、Y-Ⅱはエバニューやトランギアの市販アルコールストーブに対応したサイズであり、やや大きめ。ゴトクも外側に伸びており鍋の径も大きめを想定している。一方Sigmaシリーズは基本的に自作アルコールストーブのサイズに対応している。ゴトクも内向きに伸びており小さい鍋での安定感が良いし、見た目もコンパクトになっている。自作アルストに合わせて使うのが目的ならばSigmaシリーズが最適だ。ちなみに価格は3,960円(税込)。
Sigma+は直径55mmまで対応

Sigmaと言ってもシリーズが3つほど存在している。まず基本のSigmaだが、これはシリーズの中ではミドルサイズ。直径53mm缶、高さ30mm程度のアルストに対応している。そしてSigma-ⅡはSigmaの高さをサイズダウンしたモデルで高さ20mmの自作ストーブに対応している。主にカーボンフェルトストーブ用だろう。そしてSigma+はその名の通りSigmaをサイズアップしたもの。高さ40mm、直径55mm缶までののアルストに対応している。僕が今まで作ってきたアルストは高さ約40mmのトルネードタイプであり、今主に使っているのは55mm缶なのでこのSigma+が一番汎用性が高くて良いと判断し、これを選んだ。
安定感とUL感を感じさせるデザイン

53mm缶をセット。ストーブの高さは約40mm。なんとなくプリムスのエクスプレス・スパイダーストーブを想起させる五徳形状。「プラス」ということでSigmaより大きいらしいのだが、これひとつを見て「大きい」という印象は全く抱かず、十分小さいと感じた。

53mm缶だと1mmほど隙間が生まれるがガタ付きはほとんど感じられなく余裕で許容範囲だ。トルネードタイプで炎が長く出るため五徳と炎孔の距離はこれくらいがちょうどいい。

55mm缶をセット。高さは約30mm。

隙間なくピッタリと収まる。このストーブは本来五徳レスで作ったので高さは足りないかもしれないし、そもそもサイドバーナーなので不向きな気がする。サイズの参考までに嵌めてみた。

外径102mmのクッカー(EVERNEW Ti 400 NH)を乗せるとピッタリ。


ゴトクの結合部は使用しているうちに緩んでいく可能性があるのでその場合は自分でネジを締め直す仕様になっている。精密な捻り加工が美しい。
Sigma+のスタッキング

内径95mmのクッカー(EVERNEW Ti 400 NH)にはピッタリ収まるサイズ。

内径92mmのクッカー(EVERNEW Ti Solo pot NH)にはギリ合わないサイズ。少し浮いてしまう。

この手の縦型クッカーには立てて収納すのが良いだろうか。
燃焼テスト

火入れしてみるとやはり炎孔と鍋底の距離が絶妙で、ちょうど良いと感じる。高さ40㎜を想定した専用設計なだけある。こうなると他のサイズのアルストを作ることで他のサイズのSigmaが欲しくなってしまう(笑)。

55mm缶サイドバーナーをテストしてみると、やはりサイドの炎は当然届かない。無駄に脚に焼き色をつけてしまったがそれも味わいだ。

一応150mlの水を10mlの燃料で沸騰させることには成功したが、直噴タイプのアルコールストーブ向けと言える。
「五徳沼」脱却のススメ

アルコールストーブを自作する者にとって五徳はある意味「沼」だと思う。意気込んでストーブ本体をアルストで軽く仕上げたのは良いものの、ゴトクで重くなったり、使い勝手が悪くなってしまったりとなかなか理想のスタイルに行き着けない。そんなときは私みたいに何年もあれこれ悩まずにTrail Hutのゴトクに手を出してしまおう。きっと貴方に合ったゴトクがあるはずだ。
おわり
2025年2月1日