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ANA・JALラウンジ規約で「持ち帰り」を調べてみた|会員資格取消と搭乗制限のリスク

空の旅の始まりを彩る至福の空間、航空会社ラウンジ。先日、ANAから「国内線ラウンジでの軽食提供拡大」という、見逃せないお知らせが舞い込んできました。しかし、この喜ばしいニュースの裏側で、長年ラウンジを利用してきた身からはある一つの懸念が拭えません。

ANAからのお知らせを目にして

ANAからのお知らせを目にして、ふとクリックしてしまいました。先日、公式サイトにて以下のような案内が掲出さました。

ANA LOUNGE(本館南)
ⓘ お知らせ
  • 現在、7:30~9:30(2026年3月16日~5月31日限定)および16:30~19:00に軽食を提供しております。ぜひご利用下さい。

* 提供数には限りがあります。

ANA LOUNGE(国内線)における食事提供が、期間限定という形ではありますが、着実に拡大しているようです。
これまでは「ラウンジでのしっかりとした食事=国際線、あるいは国内線ならSUITE LOUNGE限定」というイメージが定着していましたが、一般のANA LOUNGEでも軽食が振る舞われるというのは、利用者にとって非常に嬉しい変化と言えるでしょう。これまでは夕方の「カレー行列」が風物詩となっていましたが、今度は朝の時間帯にも新たな行列ができるのかもしれません。

朝の提供となれば、メニューはパンやおにぎりといったラインナップが予想されます。しかし、こうした手軽に扱える「モバイルフード」とも呼べる食事の場合、ある一つの懸念が頭をよぎります。

それは、ラウンジを日常的に利用している方なら、一度は目にしたことがあるであろう「飲食物の持ち帰り」問題です。
スーパーのサービス台に備え付けられたビニール袋を、トイレットペーパーのごとく勢いよくグルグルと引き出し、包装の有無などお構いなしにラウンジ袋として持ち帰り、いざ空港のラウンジでは「詰め込みセブン」さながらの光景を、頻繁にラウンジを訪れるマイラーであれば、苦々しい思いで目撃したことが何度かあるはずです。

昨今のコンプライアンス意識の高まりや法改正による罰則強化により、いわゆる「ナイトライフのお持ち帰り」ですら人生を狂わせかねない時代となりました。では、ラウンジにおけるこうした「お持ち帰り行為」は果たして許されるのでしょうか。もし許されないのであれば、一体どのような報いが待っているのか。あらためて、ANAとJALの両社が定める「ラウンジ利用規約」を徹底的に調べてみました。

ANAとJALのラウンジ規則

ANAとJALのラウンジ規則は以下のとおりです。

ANA ラウンジ利用規則(クリックで展開)

ラウンジ内での以下の行為は、お控えください。

  • ラウンジ内の安全・快適性を阻害するような行為(過度な飲酒を含む)
  • 他のお客様に不快感を与え、または迷惑を及ぼすおそれのある行為
  • お客様ご自身または他のお客様に危害を及ぼすおそれのある行為
  • 施設・備品を破壊、損傷する行為、またはそのおそれのある行為
  • 施設・備品の現状を無断で変更する行為、またはこれを通常の用途以外に使用する行為
  • 指定された場所以外での喫煙(電子タバコ含む)・音声通話・音を発する電子機器の使用
  • 許可なく他のお客様または係員を撮影する行為等
  • ラウンジ係員の指示に従わず、またはその業務の遂行を妨げる行為(ラウンジ係員の長時間拘束を含む)
  • ラウンジ内で提供している飲食物・備品をラウンジ外へ持ち出す行為
  • ラウンジ内の施設、備品またはサービスを独占し、長時間利用する行為
  • 強いにおい、異臭を発するものをラウンジ内で飲食する行為
  • 20歳未満のお客様のアルコール飲酒行為

※ホノルル空港ANA SUITE LOUNGE, ANA LOUNGEではアメリカ合衆国の法令により、アルコール飲料の提供は21歳以上のお客様のみとなります。

許可なく営業活動または営利を目的とする行為(展示、広告、宣伝、販売等)

本規則の記載内容にご協力をいただけない場合には、ラウンジの利用を制限させていただくとともに、弊社運送約款、ANAマイレージクラブ会員規約等に則り、搭乗の制限、マイレージ会員資格の取消しなどをさせていただく場合もございます。

なお、身の回りの私物・貴重品は、お客様ご自身で管理をしてください。弊社側の故意または重大な過失による場合を除き、盗難、紛失等が発生しても弊社は一切の責任を負いかねます。

 
JAL ラウンジご利用規則(クリックで展開)

弊社ではラウンジをお客さまに安全かつ快適にご利用いただくために、ご利用規則を定めております。ご利用にあたりましては下記事項をお守りいただきますようお願い申し上げます。

ラウンジで提供しているお食事・お飲み物をラウンジの外に持ち出すことはご遠慮ください。

サクララウンジにお持ち込みになられた飲食物は各サクララウンジの「ダイニングスペース」(飲食可能エリア)*にてお召し上がりください。

ダイヤモンド・プレミアラウンジではすべてのエリアにてお持ち込みになられた飲食物をお召し上がりいただけます。

また、周囲のお客さまのご迷惑になる場合がございますので、お持ち込みになられたにおいの強いもののラウンジでの飲食はお控えください。

*各空港ラウンジにおけるダイニングスペースはホームページまたは各空港ラウンジにてご確認ください。

ラウンジに備え付けてある物品は、ラウンジ内にてご利用ください。身の回りの私物は、ご自身で管理をしてください。盗難、紛失等が発生しても弊社は一切の責任を負いかねます。

なお、ラウンジ内での以下の行為は、禁止行為の対象となりますのでご留意ください。

  • 係員の業務の遂行を妨げる、またはその指示に従わない行為
  • ラウンジ内の安全、快適性を阻害するような行為
  • 食器類・未使用のコピー用紙等の備品を無断で持ち出す行為
  • 営業行為(展示、広告、宣伝、販売等)
  • 施設、備品の現状を無断で変更する、または用途以外に使用する行為
  • 指定された場所以外における携帯電話での通話
  • 指定された場所以外での喫煙行為
  • 搭乗クラス、JMB会員ステイタス、アライアンス会員別に定める利用基準等に反する行為

万が一ご協力をいただけない場合には、ラウンジのご利用を制限させていただくとともに、弊社運送約款、JALマイレージバンク(JMB)一般規約等に則り、搭乗の制限、マイレージ会員資格の取消し等をさせていただく場合もございますので予めご了承ください。

関連リンク

ANA

ラウンジ利用規則|国内線ラウンジ|ANA

JAL

JAL | ラウンジご利用規則について(ラウンジサービス)

持ち帰りに対する規則

ANAは「お控えください」、JALは「ご遠慮ください」という表現を使いつつ、飲食物の持ち出しを明確に禁じています。「控える」「遠慮」という言い回しは、キャンディ1つ持ち帰ったら即アウトといった厳密すぎる話ではなく、あくまで度を過ぎた振る舞いを自制してくださいという意味合いでしょう。

これは本屋さんで本が1冊万引きされると、その分の利益を補填するために膨大な数の本を売らなければならないのと同様、ラウンジ運営コストにダイレクトに跳ね返ってくるという航空会社側の切実な事情が背景にあります。
しかし、それだけではありません。おにぎりであれば、飛行機に乗って帰宅するまでの間に品質が劣化し、食中毒を引き起こすリスクを回避するための「お客様への配慮」とも言えます。もちろん、厚顔無恥にも「おにぎりで食中毒になった」と訴え出る人が現れれば、真偽に関わらず保健所が動き出す事態となり、事業者側も多大な労力を強いられることになります。

逆の「持ち込み」

もう一点、持ち帰りとは逆の「食事の持ち込み」についても、規則で定められています。ANAの場合はラウンジ内全般で可能、JALの場合はサクララウンジならダイニングエリア限定、ダイヤモンド・プレミアラウンジなら全エリアで可能となっていますが、両キャリアともに「匂いの強いもの」は控えて、あるいはやめてくださいと明記しています。

どの程度の匂いからが「強い」とされるのかについては、昨今話題になった「551の豚まん」あたりが一つの行動指針となるのでしょう。八丈島をぐるぐるで手に入れた「焼きくさや」をラウンジで広げるのは、間違いなく一発レッドカードでしょう。
意外なところではピザなども、食べている本人には芳醇なチーズの香りでも、周囲にとっては許容しがたい匂いとして映るケースがあるかもしれません。
アルコールについてはラウンジで提供されている以上、問題なさそうではありますが、そもそも無料で飲める場所にあえて持ち込む人は少ないでしょう。

余談ですが、先日、公共の場での飲酒について考えさせられる光景に出くわしました。山手線に4駅ほど乗車していた際、優先席に少し近寄りがたい雰囲気の「家なき系」の方が座っていました。通常のタイプとは違い、くさやよりもキツいあの特有の匂いはしませんでしたが、コンビニで買った氷入りのカップに、500mlの角ハイボール缶を注いで飲んでいたのです。新幹線や吞み鉄本線で「でーも~~」と唄いながらの長時間走る普通列車なら「許容範囲か」と思える光景も、都心の真ん中では極めて異様に映りました。
乗車から降車まで観察していましたが、わずか8分ほどの間に2缶を空けていました。「もっと濃い酒にすれば効率がいいのに」とも思いましたが、それを買う余裕もなかったのかもしれません。他人の振り見て我が振り直せ。その言葉が、妙に心に響く出来事でした。

レッドカードとなると

では、ラウンジにおいて航空キャリアが定めた規則を無視し、度を越えた持ち帰り行為に及んだ場合、一体どうなるのでしょうか。その答えは、以下の通りです。

⚠️ ANAからの重大な警告

弊社運送約款、ANAマイレージクラブ会員規約等に則り、
搭乗の制限、マイレージ会員資格の取消し
などをさせていただく場合もございます。

⚠️ JALからの重大な警告

弊社運送約款、JALマイレージバンク(JMB)一般規約等に則り、
搭乗の制限、マイレージ会員資格の取消し
等をさせていただく場合もございます。

ご覧の通り、いずれも峻烈かつ同様の内容となっています。単なるマイレージ会員の資格停止であれば、他社のマイレージプログラムへ鞍替えして貯め直すという「次の一手」も考えられるでしょう。

しかし、より重い「搭乗の制限」――すなわち事実上の「出禁」を食らってしまえば、もはや痛手という言葉では済みません。島国である日本で生活していく上では、移動の自由を奪われるに等しい、極めて厳しい制約となります。

例えば欧州のライアンエアーで出禁となっても、住むエリアを変えたり、フルサービスキャリアで代替したりといった選択肢がありますが、日本でこの2社を敵に回すことは、一生の後悔に直結しかねません。

仮に将来的にこの2キャリアが合併して出禁リストが共有されるのか、あるいは片方だけなら恩赦で済むのかは不明ですが、いずれにせよ「触らぬ神に祟りなし」であり、大人しくマナーを守るのが最善と言えます。

最後に

ステータスを磨き上げる人には、単なるマナーではなく、空の旅を継続するための空旅のコンプライアンスとも言えます。
たった数個のパンやおにぎりと引き換えに、日本を代表する二大キャリアから「出禁」を言い渡されることがないようにしたいところです。

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