また、悪い虫が疼き始めた。
ボンネビルT120はいいバイクだ。とても気に入っている。今まで乗ってきたバイクのなかでも最高の部類に入る。

ただ・・・
この冬のシーズンはまったく乗っていない。寒いなかをわざわざバイクで走るだけの情熱が冷めてきたのかもしれない。
そして、少しだけボンネビルに飽きがきた気もする。
以前に、バイクと恋愛はよく似ているという記事を書いた。
いくら好きでもその熱はいつか冷めてしまうのが人間の性だ。そして新たな刺激を求めてしまう。自分にも大体3~5年でバイクを乗り換えてしまう悪いクセがある。
* * *
ボンネビルは、イギリスのトライアンフというメーカーが作っている伝統あるバイクだ。

クラシカルな雰囲気を醸し出し、ツインエンジンのドコドコした鼓動はいかにも「これがバイクだ!」と言わんばかりに主張してくる。
パーツ一つひとつの造形は凝っているし、所有感を満たしてくれる。だが、不満な点もいくつかある。サスペンションとブレーキだ。
それなりに速く走ろうとすると、ブレーキの効きがあまりよくない。コントロール性もいいとは言えず、奥までぎゅーーーと握りこまないと思った制動力が得られない。
サスペンションはストローク不足でゴツゴツとギャップを拾ってはハンドルに衝撃がくる。フロントサスペンションに調整機能もなく動きもあまりしなやかとは言えない。
元々、攻めた走りをするバイクじゃないので、これでいいのかもしれないが、峠道を(人に迷惑をかけない程度に)楽しむには、ちょっとバイクの性格から外れてしまって、ときどき「もうちょっとアクティブにライディングを楽しみたいなぁ」と思うときは役不足だ。
もう一つ不満があると言えば、修理や点検にわざわざディーラーまで行かなければならないことだ。自宅から名古屋まで高速を使って移動しなければならない。そして、外車ゆえ何もかもが高いのだ。パーツのストックも日本にはあまりなく、本国から取り寄せているみたいだ。
何かあったときに、近くのバイク屋に飛び込んでも見てもらえないという不安もある。ただし、外車にありがちな故障やトラブルは4年近く乗った今でもほぼないので、クオリティは高いと言える。
でも、そういう不安はつきまとう。
「やっぱり信頼の国産かな」
そうやって考えていると、日本のバイクの代名詞とも言うべきCBがとても気になってくる。そう。バリバリ伝説世代の自分にとって、並列4気筒のCBは特別な存在だ。
とは言え、一度もCBには乗ったことないけど・・・(基本カワサキ党なのだ)
そして、夜な夜なバイクの中古車サイト眺めてしまうのだ。
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CB1300SF
日本のビックネイキッドの生き残りとも言える。
誕生してから30年。熟成に熟成を重ねたバイク。そして他を圧倒する存在感。さらに各社がグローバル展開する中でネイキッドは軒並み昆虫みたいなストファイばかりになる中で、唯一日本人のために作られたモデルでもある。

SP仕様は前後にオーリンズのサスペンションとFブレーキはブレンボのラジアルマウント式モノブロック対向4ポッドキャリパーが標準装備だ。
豪華だ。豪華すぎる。
そして、自分のバイクへのこだわり。2眼のアナログメーターに股の間には鉄のタンクに丸目のヘッドライト。
ドンピシャじゃないか。
そしてCB750Fを彷彿とさせるライト下の大きなホーンが並び、若き日の憧れの姿が現代にも引き継がれている。
外車乗りにとっては、ホンダという安心感もある。
2021年のモデルチェンジで、スロットルバイワイヤとなり、電装装備も充実された。クルーズコントロールに3つのライディングモード。グリップヒーターやETCも標準装備され、オプションではあるが、クイックシフターまで用意されている。もう快適装備てんこ盛り(笑)
ただCB1300SFは、2025年でファイナルエディションになるとの情報もある。古い設計のエンジンでは、もう新しい排出ガス規制(Euro6)をクリアできないらしい。
新車で買えるのももう残りわずかだ。
* * *
2024年時点では、カタログには掲載されているが、受注は停止されているらしい。
中古車サイトを眺めていると、2023年式のブルーとホワイトのカラーリングのCBが掲載されていた。
「これ、これ。この色が好みなのよ」
走行距離はなんとわずか700㎞。ほぼ新車じゃないの。フェンダーレスにオプションのクイックシフターも付いている。
現車があるのは愛知県。それほど遠くはない。いつも行っているトライアンフのディーラーの近くだ。
見るだけ。見に行くだけ(笑)
今買い替えなくても、一度、じっくりCB1300SFを見てみたい。そう思ってお店に現車確認の連絡を入れて見に行ってきた。
* * *
店内に入るとズラーっとバイクが並んでいる。
「CB1300SFの現車確認お願いした者ですけど」と声をかけると、若いお姉さんが案内してくれる。
奥に並んでいたCBを空いたスペースまで出してくれる。小柄なお姉さんが取り回ししていると余計に大きく見える。

オーリンズ! ブレンボ!
高級感あるな。バイク乗りだったらこのハイテンションな気持ち理解してもらえますよね💦

ライトステーもモリワキに変更されている。

マスターのカバーもモリワキだ。
タンクもピカピカ。

バックステップも装着されているじゃないの。オイルフィラーキャップもモリワキ。どんだけモリワキ好きなのよ(笑)

流石に700㎞しか走っていないので、タイヤも髭が残っている。下回りをのぞいてみても傷ひとつない。
エンジンをかけさせてもらうと、直4の「フォン、フォン」というノーマルマフラーとは思えない甲高いサウンドとリニアなレスポンス。昔乗っていたZRXを思い出す。やっぱり直4っていいな。
これ展示車だったの? どうして売っちゃったんだろう? 大きくて重くて乗れる気がしなかったのかな。200万以上出して、パーツも変えて、ルンルンで納車したはずなのに。眺めるだけで満足しちゃったのだろうか。
跨った感じは・・・
タンクでか‼️
足つきは、つま先がツンツン。ノーマルのCB跨ったことがあるけど、ここまで足つき悪くなかったような? SP仕様はノーマルよりシート高が10ミリ高いが790ミリだ。オーリンズの1Gがあまり沈まないのかな。それにシートの幅も思ったより広い。
お値段は、新車価格を少し下回る程度。しかし、これだけオプションやパーツが付いてこのお値段ならお買い得だと思う。
もう1台あるCB1300は、もっと距離走ってこれより値段が高い。どういう値付けなんだろう。
見積もりをしてもらうと、納車価格でほぼ200万円。
「ちなみに・・・」と言って、ボンネビルを査定てもらった。
このお店は買取専門店で有名だ。いい値段で買い取ってくれるなら考えてもいい。
査定は、車検証と走行距離を確認して写真撮って本部に送るだけだ。あんまりあれこれ見ないのね。
しばらくして本部から送られてきた金額は。。。。
84万円
うーーーーん。思ったより安いな。
1万6000㎞走っているとはいえ、一度もコケたことないし、傷も通常の走行や操作で付く以外はほとんどない。もう少し期待していたんだけどなぁ。
基本的には、オークションの相場と同じだという。店員のお姉さんには、値引きや査定額の交渉の余地はないみたいだ。
「そうですか」とだけ言って話はそこで終わった。
これだと、追い金100万円超えちゃうな。それは無理。
「わかりました。ちょっと考えます」
というと、
「3日ぐらいだったら、取り置きできますので、その間にご検討ください」
とのことだった。
* * *
お店を後にしてボンネビルで走り出す。
やっぱり体に馴染んでいる。バーチカルツインの鼓動も捨てがたい。
まあ、この時点でこのCBには縁がなかったな。と帰路につくのであった。
家に着いて、もうCBへの乗り換えはないなぁ〜って思っていたのだが、この後、まさかの展開が待ち受けていようとは・・・
つづく
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