
最近、革靴が厳しいというニュースをよく目にします。今回は改めて革靴とスニーカーの関係性や今後について思うことを。興味がある方はご覧ください。
実は2019年頃にも同じ観点で記事を書いていました。今回は最新版の”現時点”で思っていることについてアップデートいたします。
現在、スニーカーは世界的に見ても好調で、国内市場でも過去最高の売上を更新しているようです。一方で、紳士靴市場はコロナ前の水準に戻りきらず、構造的な縮小が続いているとのこと。数字だけを見ると「革靴離れ」という言葉にも説得力があります。
しかし、引っかかる部分があるのも事実。その違和感をご覧ください。
スニーカーの”現在地”は標準装備
2019年には「スニーカーブーム」として扱われていましたが、現在はブームではなく、生活の標準装備がスニーカーになったと考えています。
コロナ化を経て、ビジネスにおいてもスニーカーが登場するようになり、通勤も、街歩きも、子どもの送り迎えも。生活のほとんどがスニーカーで完結するようになりました。アパレル側がスニーカーを推しているというより、生活のほうが先にスニーカーを選んでしまった、そんな印象です。
「革靴は痛い・疲れる」という生活者の本音

文春の記事では、革靴離れの理由として「痛い」「疲れる」という声が紹介されていました。これは確かにその通りで、5,000円のスニーカーと5,000円の革靴を比べたら、履き心地はスニーカーが圧勝でしょう。
ただ、ここで一つ思うのは、“ちゃんと足に合った革靴”を履いたことがある人がどれだけいるのかということ。革靴は最初こそ硬くて痛いですが、革が馴染み、中底のコルクが沈み、足型に合ってくると、スニーカーにはない履き心地になります。
これは経験した人にしか分からない世界です。だから「スニーカーのほうが履き心地がいい」と断言されると、少しモヤっとします。
”モヤ”っとを言語化

数年前から”革靴離れ”という記事を見かけるようになりました。
今回の文春の記事もそうなのですが、革靴のマイナス面(今回はリーガル)の情報を取り上げて”革靴離れ”とされている。
もちろん実際にそういう一面があることを否定するわけではありません。
しかし、好調な革靴ブランドが存在しているという事実は無視できません。
- John Lobb
- Alden
- Crockett&Jones
上は例ですが、好調・安定しているブランドは他にもあるでしょう。リーガルは一例であって、全てが沈んでいるわけではないということです。
革靴市場は縮小しているが、“文化”はむしろ濃くなっている
面白いのは、革靴の売上は落ちているのに、靴磨き文化はむしろ盛り上がっていること。これは一見矛盾しているようで、実はとても分かりやすい現象です。
革靴は“義務として履くもの”から、
“好きな人が選ぶ趣味の逸品”へと役割が変わった。
だから市場は縮小しても、文化は濃くなる。カメラや腕時計と同じ流れですね。
スマホがある時代にも時計が必要とされている、このことを考えれば革靴が本当の意味で消えていく存在になることはないと考えています。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は革靴の現在地について思ったことを取り上げてみました。
結論:革靴は“義務”を終え、趣味として残る
スニーカーが強いのは事実です。
ビジネススタイルのカジュアル化はもう戻らないでしょう。でも、それで革靴の価値が消えるわけではありません。むしろ今の革靴は、
「好きだから履く」
「育てる楽しさがある」
「自分の足に合った一足を探す」
そんな“趣味の世界”として、以前より魅力が増しているように感じます。
革靴の履き心地が悪いと感じている人には、ぜひ一度“ちゃんとした一足”を試してほしい。ただし、適当に売りつける店員もいるので、そこは難しいところですが…。
今回は以上です。ありがとうございました。