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幽霊のように彷徨う詩を発するKOMAKUSの《GHOST CUBE》

 

『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』<ひとりの精神科医が集めた日本の戦後>(東京現代美術館で11月10日まで開催中)に行ってきた。高橋龍太郎とは、おそらく日本でいちばん、いや世界でいちばんの日本の現代アートのコレクションを持つ個人。

草間彌生など大御所から、最近大学を出たばかりの作家たちまでとにかく膨大なコレクション。日本の現代アートを一気見できるってすごい。

ほんとうに見応えたっぷりだった。その中でも個人的に今回1番印面白かったのが

KOMAKUS《GHOST CUBE》2019年、音声、スピーカー

この写真だけ見ると何?という感じで、わたしも暗いスペースに足を踏み入れたら、闇の中にスピーカーを集めて巨大にしたスピーカーが斜めって置かれていて、何?と思った。

そしてスピーカーから何かが低い音で聞こえてくる。全部のスピーカーそれぞれから何か話している声が聞こえてくるのだけど、それぞれ何と言っているかは聞き取れない。

暗闇の中で、スピーカーの集合体のような物体から、聞き取れそうで聞き取れない言葉が聞こえている不思議な感じ。ゾワっとしたり、グッときたり、ゾクっときたりする。何か訴えているのだろうけどわからないという絶妙なところがかなり気持ちに引っかかってくる作品だった。その引っかかりが、いろいろな感覚や思考回路をザラっとぬるっと刺激してくるというところが、個人的なこの作品への感想。

個々のスピーカーに耳を寄せれば聞き取れる

再生されているのは、詩人の吉増剛造の長編詩「怪物君」と、吉増が日記のように録音してきた日々の呟きを再生しているのだそう。

そしてそれを再生しているこのスピーカーは昔大量生産された使用済みのもの54台を組み立てたもの。

作家はKOMAKUSという「重力の束縛から魂を解放する」をテーマに活動する音響チーム。

作品のタイトル《GHOST CUBE》、これは世界に放たれた言葉たちが、完全に消えてしまうわけではなく音となって幽霊のように彷徨う現象と、吉増の詩の言葉を重ねたものなのだそう。

そんなことが作品の解説に書かれていた。

54台分のコードもなんかいい

 

 

www.mot-art-museum.jp

 




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