この記事は、はとさん(id:ibara810)主催のぽっぽアドベント20日目の記事です。
adventar.org
余裕たっぷりに他の参加者さんたちの記事を読んで楽しんでいたらあっという間に私の投稿まであと1日になってしまいました。間に合っていることを願う…!
今年のテーマは「枠を壊せ!」。
今年は普段やらないことを、えい!とやってみた。それは、ライブハウスに行くこと!ドームでやるようなでっかいライブとかコンサートには行ったことがあるけれど、ライブハウスは完全に初。今までもこれからも縁がある場所だと思ってなかったけど、縁、あった。
この程度で枠を壊すだなんて大袈裟じゃないかと思われるかもしれないけど、重要なのは私が『行くの気が進まないな…』と感じていた場所に行ったということ。小さくだけどコンフォートゾーンという枠をボコッと壊したのです。
きっかけはpodcast『岸政彦の20分休み』。愛犬ちくわちゃんの可愛さからTwitterをフォローしていた社会学者の岸政彦先生がPodcastを始めたとのことで聴き始めた番組なんだけど、これが面白い。話し上手な人の雑談という感じで、よく朝の支度をしながら聞いている。
ある日の回でいきなり音楽の紹介が始まって、何の気なしに聴いていたら、それがすっごく良かった。紹介されていたのはすずめのティアーズという民謡をテーマにしたユニットで、アルバムから数曲紹介されたうちの最初の一曲、ザラ板節がかかったときの衝撃!歌い出しから完璧な美しいハーモニー。民謡の昔話みたいなどこか懐かしい言い回し。追いかけるようにコントラバスの旋律が途中から入ってきてドラムの存在感が大きくなってどんどん音に厚みが増していく。なんと伴奏をひっぱるガットギターはボーカルの方が弾いているそうで驚いた。人は歌いながらこんなに器用に楽器を演奏できるものなのか。民謡って今までまったくピンときてなかったけど、すずめのティアーズの曲は現代風に翻訳(編曲?)された民謡という感じで、すごく聴きやすくて自分の中で民謡に対してチューニングが合った感じがした。聞き取りづらかったのがスッと入ってくる、みたいな。たぶん現代の複雑な構成でいろいろな楽器が使われるのが当たり前の曲に耳が慣れているから昔ながらの民謡よりも伴奏やハーモニーがアレンジされたすずめのティアーズの曲の方が聴きやすいのかなと思う。
open.spotify.com
Podcastを聞き終えて、早速音楽アプリですずめのティアーズを検索。アルバムを見つけて、そこから延々とリピートして聞き続けた。どの曲も歌が上手い…!!岸先生がライブを聞きに行ってすごく良かったと言っていたこともあって、だんだん私も生の演奏が聞きたくなってきた。
すずめのティアーズの公式SNSアカウントを見つけて内容を見てみると、結構頻繁にライブ活動をしているようだった。地方開催のものも多いけれど、東京で行われるものもちらほらあって、ここなら行けそうという日程のライブが目についた。場所は渋谷。すごく聞きに行きたい!でも会場の雰囲気がよくわからないのが不安で予約に踏み出せない。かなり悩んだ。会場はレストランくらいの大きさのお店で、奥にバンドが演奏できるスペースがあって、手前が観客のスペースで飲んだり食べたりできる感じ。SNSやGoogle マップの写真を見ると、アットホームで仲間や友達と一緒に飲んで盛りあがろう!的な雰囲気に見えて自分の中の根暗な部分が拒否反応を起こした。本来はこの雰囲気いいじゃん!ってなるすごくいい写真なんだけど、見れば見るほど根暗な私が無理です!拙者のような陰の者はこんな陽キャ空間に行けません!とジタバタしてしまう。ライブに行くとしたら1人参加だから、もし周りがみんな「俺たち友達!」みたいなノリだったら辛すぎる。そしてもし1人参加が自分だけで「えっ、あいつ1人じゃね?」みたいな感じになったら……!!
冷静に考えるとみんなアーティストを見に来てるんだから、他のお客のことなんか気にしないだろうし過剰妄想すぎると思うけど、ライブハウスという未知のスポットに対してこの時は不安が止まらなかったのだ。
やっぱ行くのやめようかな……、と思いつつもSNSですずめのティアーズがすごく良いと呟いたらフォロワーさんから私がウジウジ悩んでいたライブに行く予定だとリプライが来てすごく驚いた!行きたい行きたくないの天秤がぐらぐら揺れた。行きたい。行けるかな。またライブハウスの情報を鬼検索して写真の片隅に1人でのんびり楽しんでるお客さんが写っていないか探しまくった。そんな写真はなかなか見つからない。なぜなら写真っていうのはみんなでイェーイ!ってなったノリで撮ることが多いから……。
悩む日々はある日急に終わった。ライブの日に出張が入ったのだ。これはもういけないな……残念だけどちょっと助かった、と思う自分がいた。行きたいけど行きたくないって悩んでいる状況に疲れて、第三者が自分の代わりに行かないという決定をしてくれたみたいで、なんだか楽になったのだった。
ほっとしたと同時に、これで救われたと思ってる自分ダサいなという気持ちが湧き上がった。挑戦する勇気もなくて、状況が進退を決めてくれたことに喜んでるなんてクソダサムーブだわ。やがてチケットも完売になり、もしかしたらすごい良いチャンスを逃しちゃったのかも、という気持ちだけが残った。
引き続き公式SNSの投稿を見ていると、新しいライブの告知が投稿された。行けそうな日程と場所……!今度こそ1歩踏み出せるかも!しかしチケットを予約する前にまた性懲りもなく会場のライブハウスについて、Google マップとSNSで鬼検索。もういいから、検索とかいいから行けよ!そう思うかもしれないが、私の中の根暗な部分がまだ怯えていたのだ。今回のライブハウスは前回よりもちょっと落ち着いた雰囲気でイェーイ感が薄いかも。前回は渋谷、今回は吉祥寺。吉祥寺のサブカル的雰囲気がいい感じに助けてくれてたのかもしれない。吉祥寺ありがとう……。この雰囲気なら…いける!勇気を出してチケットを予約した。行くぞ!ライブハウス!
いよいよ当日。
仕事帰りに吉祥寺に降り立った。いざ当日となると、本当に……帰りたすぎワロタ。やっぱライブハウスの雰囲気無理かも!行きたくない!帰りたい!でもここで帰ると絶対後から後悔するな……と、当日に至ってまで《行きたい→行きたくない》のループを繰り返してしまった。駅ビルで帰りたさと戦いながら時間を潰していたらついに開場時間になった。もう行くしかない!腹をくくって会場に向かう。入りづらい店構えだったら入店するの緊張するな、と思っていたら、ちょうどお店の入口で写真を撮っているお客さんがいた。今日のライブに来た人だ!!しかも女性の1人客!やったー!もう今日はこれで大丈夫です。その人が入るのに便乗して私もいそいそと会場に入った。

会場内は既に8割くらい席が埋まっていて、もうちょっと早めに来ればよかったと後悔。うじうじせずにサッと来てればよかったのにね。気を取り直して周りを見渡すと案外たくさん1人のお客さんがいる。仲良しクラスの中に入る転校初日の転校生みたいになったらどうしようと思っていたけど全然大丈夫。仲良しクラスではない。家族連れとか2、3人で来たような人はいるけれど、全然行ける。自分のことながらマイナス思考が逞しすぎた。ドリンクをもらって席についてワクワクとライブが始まるのを待った。
ライブはもう圧巻の一言だった。生の歌と演奏の力強さ!ライブハウスが音に包まれているみたいだった。これはこの会場の大きさだから感じられたことだと思う。ボーカルと距離がめちゃくちゃ近くて、マイクを通さなくても声が聞こえるくらい。ライブハウスってすごい贅沢な空間だな。ボーカル2人のハーモニーは音源では!?と思うくらい美しくてライブでこんなにハモれるものなんだと驚いた。
歌の合間にちょっとした解説が入っていたのもよかった!サブスクで聞いてると歌詞が表示されないし民謡って昔の言葉かつ方言だったりするから正直なんて言ってるのかよくわからない。なんとなくこういう意味かも?と想像を巡らせていたけど、その通りだったものもあれば、全然違ったものもあって面白かった。
YouTubeに日本語と英語の歌詞付きの動画があるんだけど、日本語よりも英語の方が意味が理解しやすい気がする。
www.youtube.com
話が逸れるけど、すずめのティアーズの歌の元になった民謡を聴いてみるのも面白い。秋田大黒舞とかオススメです。
ライブの中盤で演奏されたのはポリフォニー江州音頭。この曲は伴奏がドラムだけなんだけど、今回のライブに来るまでまったくそれに気づいていなかった。ボーカル2人のハーモニーとドラムの音のバリエーションが凄すぎて、音の厚みが声とドラムだけとは思えないほど豊かだったから他の音がないことに気づかなかった。すずめのティアーズは今年各地の盆踊り大会に出演して歌を歌っていて、すごく楽しそうだったから来年もあったら参加してポリフォニー江州音頭で踊ってみたいと密かに思っている。私の盆踊りレベルはかなり低くて炭坑節しか踊れないので練習するところからのスタートになりますが、盆踊りに興味がある友達たち(いるか?)、行こうよ!
ライブの終盤、すずめのティアーズとの出会いの曲であるザラ板節を聴く頃にはなんだかもう感極まっていて、歌の1節1節が胸に染み入ってじんときた。会場の盛り上がりも最高潮。来てよかった……吉祥寺駅で帰らずに勇気を出してお店まで来てよかった……。ライブハウス苦手かもと思ってたけど、勇気を出してよかった。全然大丈夫だったじゃん。

集中していてビールは途中から飲むの忘れてた。
ライブが終わって大満足な気持ちとともに、物販で買った手ぬぐいを持って帰った。前の席の人の横揺れがすごかった以外は最高の夜だった。その揺れたるやメトロノームのようであった……せめて縦かもっと小さく揺れてくれ!
ライブの終わりに今後の出演予定の告知があって、帰りの電車に揺られながら流れるように次のライブを予約した。もう会場情報の鬼検索はしなかった。
明日はまどりさんです!無職になった話とか韓国旅行の話が読めるかも!楽しみです!
おわり
▼去年のアドベント記事はこちら
whatsin.hatenablog.com