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"Food for the Children of the Future"

菊地成孔/新音楽制作工房 1stアルバム
「未来のコドモたちの食べ物」(スパンクハッピー・セルフリメイク)

聴いた。法的な問題は一切考慮せず、自分が聴いたままの感想を述べる。

菊地成孔による解説より

本作は、肉体を持つヴォーカリストが存在しません。tofubeatsさんによる先駆的試みはありましたが、31曲のアルバムでガッツリ1曲もいない。というのは初めてだと思います。

このアルバムには、いわゆる「カバー曲」(原曲の楽曲構造をわりと忠実に再現したもの)と「altcv」と呼ばれる、歌詞だけは原曲と同じだが、メロディーをはじめ楽曲構造は完全に別の曲になっているものの二種類が納められている(厳密にはもう少し細かく区分されるのかもしれないが)。

後者はこれまでになかった、「替え歌」の対偶とでもいえる概念だが、今後一般化していくのかどうかはともかく、面白い試みだと思った。生成AIだからこそ可能になった表現であるともいえる。

前者の「普通の」カバーを聴く限り、「AIが学習した岩澤瞳の声を聴いている」という感覚を覚える曲がいくつかあって、SUNOが再現したマイコーのスリラーを聴いているようなバチもん感が絶妙な微妙感を生みまくっていた。

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全体としては、「面白い」とは思ったが、これを繰り返し愛聴するかというと、だったら本家のスパンク・ハッピーを10回聴いて、その間に気が向いたら1,2曲聴いてみる、というくらいの頻度になるのではないかと思った。

やはりボーカルが人間じゃないというのは自分にとっては決定的で、どうしても真面目に聴く気になれない。

それはあくまでも僕の感想であり聴き方だから、普遍化するつもりはない。

もはや「へぇ、AIでこんなものができちゃうんだ(歌詞を入力するだけで)」と言って感動するような時代はもう終わっていて、「音楽として(曲として)いいかどうか」という独立した作品としてのクオリティを求められる時代になっている。そのうち生成AIで作られたのかどうかなんていちいち断る必要もなくなっていくのだろう。

この作品はすでにミューザックやVaporwaveのようなジャンルと並置される独自のジャンルとして十分に成立していると思った。そしてこれが21世紀の大衆音楽の姿なのだと言われるなら、ああそうですか、と答えるしかない。




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