購入。

絶えず本を読み続けていないと人生の深淵に真っ逆さまに滑落してしまうのを恐れている。読む本は、手探りの中で何か「引っかかり」を感じたものを掴んで、それから次の「引っかかり」に手を伸ばして絶壁を進んでいくという。自分で「ロッククライミング式」読書というやり方を採用している(というか自然にそうなった)。
それとは別に、新刊が出ると必ず買うという作者が何人かいて、菊地成孔はその一人。おそらく全巻揃えている(この人の全集は多分出ないだろう)。
しかも大谷能生との共著とあっては、買わないというわけにいかない。
それとは別に、「ロッククライミング」方式で小島信夫の『別れる理由6』(小学館P+D BOOKS)も買う。
もちろん、この場合の「引っかかり」とは柄谷行人のことである。ご承知の通り、『別れる理由6』という大長編小説の最終コーナーに「柄谷行人」という人物が実名で登場するのである。
そして感激したのは、それとは別に購入した新刊『たのしむ知識 菊地成孔と大谷能生の雑な教養』の中に「闘争のエチカ」という一章があったことだ。
ご承知の通り、「闘争のエチカ」というのは、柄谷行人と蓮實重彦の対談集の書名である。
何というビンゴ!このシンクロニシティに思わず喝采を叫ばずにいられなかった。
人生はこういうことがあるからたのしい。生きててよかった。