レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「ポンヌフの恋人」(1991)です。

アレックス(ドニ・ラバァン)は天涯孤独の浮浪者としてパリ最古の橋梁ポン・ヌフに住んでいた。そこは橋梁整備の為封鎖されていた。その橋梁には先住者ハンスが住んでいた。ある深夜、飲んだくれていたアレックスは道に寝ていて車に片足を轢かれ、当局の収容バスに拘束されて強制治療を受けることになった。数日後、彼は施設を脱走しポン・ヌフに戻るが、ハンス以外にもう一人の居候ミシェル(ジュリエット・ビノッシュ)を見つけるのだった。ハンスとの仲は良くなかったが、アレックスには何やら気になる存在だった…
前作「汚れた血」でさらに注目を浴びたカラックスは、この大作でパリ、ポン・ヌフ橋を好きな様に撮影したかったが、パリ当局はそれを許可してくれず、仕方なくフランス南部エロー県ランサグル湖にポン・ヌフ橋のセットを製作して撮影することになった。そういう意味でほぼ浮浪者3名が登場するだけの映画ですが、結構な大作映画になっています。映画を見る限り、それはそれで効果を上げています。
個人的には、変な処にこだわりのある映画は大好きです。うーん、美しいです。
但し、全体にスクリーンからすえた様な、腐って甘酸っぱい様な臭いが漂う様な映画になっています。お気に入りの女優ジュリエット・ビノッシュがボロボロの衣服を纏い、歯は黄ばんで髪は乱れ放題、左目に大きな肌色絆創膏を貼ったままのスタイルで、何だか悲しい映画ですが。でも、ラストは何時もの様に素晴らしい笑顔を見せてくれるので許しますが。
映画は、特にこの巨大な橋のセット、極力照明を当てずに自然光のみで撮影に凝った作品で、観客にとっては若干観ずらい映画ですが、特に夜間シーンが。カラックス監督は大変だった思います。それは映画を見れば分かりますし、それにもめげずに完成させ立派だと思います。
若干癖のある映画ですが、まずはユニークなラブロマンス映画です。興味のある方に限らず、是非鑑賞して欲しい思います。
このブログ作成にDVD版を鑑賞しています。 八点鍾
追記 個人的にはジュリエット・ビノッシュ主演映画であれば、あの文芸大作「プロヴァンスの恋」を推薦しますが。





