レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「神は銃弾」(2023)です。

クリスマスの夜、刑事ボブ(ニコライ=コスター・ワルドー)は、元妻が惨殺され、その娘ギャビが拉致されたことを知る。調査を開始するとカルト集団"左手の小径"によるものと思われた。打つ手は無い様に思われたが、同じ"左手の小径"に拉致されて逃げ出し来た女性ケース(マイカ・モンロー)の協力を得、娘ギャビの捜索を始めるのだが…
まるでジョン・フォード監督「捜索者」の様なプロットですが、全く違います。コテコテの激辛フィルムノワールになっています。あのS・クレイグ・ザラー監督作「ブルータル・ジャスティス」に近い雰囲気、ドロドロとした雰囲気が好きな人は堪らない映画でしょう。私はうーん、正直辛かったですが、最後まで鑑賞しましたが。上映時間は何と156分、まるで拷問のようでしたが映画はとても良く出来ています。
監督が何とニック・カサヴェテス、あの性格俳優ジョン・カサヴェテスの息子さんです。当ブログでは「きみに読む物語」を紹介しています。父ジョン・カサヴェテスもノワール・スリラー「グロリア」を監督しているので、そのタイプの映画を監督したかったようにも思えます。でも、全くタイプの違う作品になっています。
まず、カルト集団"左手の小径"の面々が異様で、その物凄い入れ墨に驚きます。何かあると殴打し、半端でない面々でオマケに薬漬けのお兄様達で…スクリーンを見るだけで震え上がります。その雰囲気が半端じゃないです。監督もノリノリでそこを丁寧に映し出して。
主演者はあまり知らない人ばかりで、知っているはジェイミー・フォックスが左手義手の入墨職人を演じていたぐらいで、主人公ニコライ=コスター・ワルドーとマイカ・モンローは凄い入れ墨を入れて頑張っており、とても良かったと思います。
ラストの銃撃戦もド迫力で好きな人には堪らないと思いますが、描写が、血がべっとりと陰湿なのでスッキリ感はありません。
こういう映画を見ていると、米国って大丈夫なんでしょうか? と考え込んでしまいます。移民問題、薬物、銃規制等いまやローマ帝国末期の様相の様な感じで…
という映画です。観客を選ぶ映画になっています。好きな人は物凄く良く感じられ、たまらない作品だと思いますが、そういう方は少ないと思いますが。 八点鐘
追記 この映画は同名の小説を映画化したものです。著者はボストン・テラン、2001年日本でも出版されています。パラパラと批評を見た限りでは高評価でした。この題名「神は銃弾」はラスト近く安食堂で相棒ケースがボブに銃弾を取り出して言うセリフです。銃弾がすべてを解決すると。なかなか含蓄あるシーンでした。






