レタントンローヤル館(八重垣)にお出で頂き有難うございます。今日ご紹介する映画は「黄金」(1948)です。

1925年メキシコ、港町タンピコ。金無しのドブス(ハンフリー・ボガート)は、白スーツの男(ジョン・ヒューストン)に金をせびる。そんな時仕事請負業者に仕事を貰い働くが、男は賃金を持ち逃げする。ある時町中でその男を見つけ仲間カーティンと共に半殺しにして金を巻き上げる。安宿で砂金堀りのハワードと言う男に会い、彼の話にのるドブスとカーティンは、ハワードと共にシエラマドレ山脈へ向かうのだが…
巷では、あのハードボイルド映画「マルタの鷹」で名を上げたジョン・ヒューストン監督の最高傑作と言われる作品です。久々に鑑賞しました。いや、人間の欲望をここまで辛辣に描いた作品はそうないと思います。ある意味ドロドロ映画です。
今回再見して、砂金堀の親父ハワード(ウォルター・ヒューストン)、ヒューストン監督の父親、とても巧みな演技に驚きました。言葉巧みに砂金堀を勧め、又砂金堀の哲学の様なうんちくをたれるのが素晴らしい。うーん、美しいです。
「カサブランカ」ではあんな小粋な役を演じたボガートは、ひとり一番嫌な役を引き受けて、砂金をがっぽり掘り当てそれによる疑心暗鬼で、自分以外誰一人信用しないという役を楽しそうに演じて、これも又、美しいです。
彼の役名ドブスは、有名で時々映画に出てきます。例えば「雨の訪問者」のチャールズ・ブロンソンとか、「ガルシアの首」でも殺し屋の一人がも冗談で名のったりしています。
又、映画の前半で仕事請負業者を見つけて、ドブスとカーティスで交互に顔面パンチを食らわすシーンのド迫力に驚きました。いや、ペキンパー監督も顔面蒼白でしょう。
楽しい映画ではありませんが、時々鑑賞するにはとても良い作品だと思います。何か発見するので。
今回は、ラスト砂金を失ってハワードとカーティスが馬鹿笑いするシーンを鑑賞しているとあれ、似たような映画があったと思い出しました。
ほらあれですよ、あれ。「ワイルドバンチ」のラストシーンとそっくりでした。何かの雑誌で、ペキンパー監督はヒューストン監督作品「黄金」が大好きだと言っているのを思い出しました。名作って良いというか、素晴らしいと思います。 八点鐘


