編集していて、星の形が若干歪んでいるように思えて気になっていました。そこで、GS-200RCの光軸調整とスケアリング調整をやり直してみました。
前回のスケアリング調整は、フラット画像を用いてマカリのコントアを見ながら調整しました。もっと厳密にやれないかと調べた所、ASTAPに良い機能が有りました。今回はこのASTAPの機能を使用しています。
やった事
時系列に書くと、
- 初日は、星の前ピン、後ピン画像をSharpCap上で拡大して光軸再調整完了。この時点で雲が出て撤収。
- 2日目は昼間白濁0.5mm厚プラバンを使ったFLAT画像をASTAPの「BackGroundValues」表示機能を使用してスケアリング調整。
- 3日目、夜に球状星団M3を写しながらASTAPの「Octagon Tilt表示」機能を使用してスケアリング調整中に、間違えて主鏡傾きネジを盛大に回してしまい、精神的ダメージ。さらに雲が出て撤収。
- 4日目(4/15)、輝星の前ピン、後ピン画像を撮りながら光軸再調整。
- 上記の後同じ日に、M3を写しながらASTAPの「Octagon Tilt表示」機能を使用してスケアリング調整。
- 実験的に球状星団M13の撮影
BackGroundValues表示による調整(2)

若干左右の傾きが有る様に見えます。

スケアリング調整用アダプターの押し引きネジにより調整し、前よりは均等になったと思いますが、程度がわかりません。
Octagon Tilt表示による調整(5)

光軸再調整(4)が入りましたが、その後Tilt画像を使って調整してここまで追い込みました。
Tilt値の計算は、画像を9分割し、コーナーエリアの星の最悪HFD値からコーナーエリアの最高HFD値を減算したもののようです。よって0が最高点ですが、他の方の情報では0.2以下であれば実用に耐えるそうです。
ところが、この算出されるTilt値は、星の数が少なく、偏って星が写っていると撮影のたびに大きくバラついてしまいます。おそらく星団周囲の星が少な過ぎなのだと思います。これ以上小さい値にすることはできませんでした。Octagon表示によるスケアリング調整は、まんべんなく星が写る画角(天の川の中など)でやるべきだと思います。
Octagon Tilt表示による調整後にM13を撮影
実際にどの程度の画像になるかは結局ちゃんと撮影してみないと分かりそうに無いので、球状星団M13を撮影してみました。
この時のOctagon Tilt表示が下記です。

これは、撮った30コマのうち最も良いTilt値の写真です。星団の規模が大きいため評価された星の数も増え、M3画像より広範囲に星が有るためか、撮影画像毎のバラツキはM3より少なかったですが、それでもバラツキは有り、30枚のうち最も悪いコマでは0.5ぐらいでした。
編集後のM13
一応30枚スタックして編集した写真を掲載しておきます。

<諸元>
- 機材:
ASI585MCPro ,
GS-200RC(D=203mm,f=1624mm),KASAI ED屈折用0.8xレデューサーⅡ ,
, AM5赤道儀 ,QHY5L-IIM+3cm 130mmガイド鏡
, DTDフィルター - 支援ソフトウェア:
ステラリウムによる自動導入 , SharpCapによるアライメント,
APTによるピント調整支援、GOTO++(失敗)、ディザリング撮影 ,
PHD2による2軸オードガイド , ASI Mount Serverによる赤道儀連携 - 撮影地:
神奈川県茅ヶ崎市自宅庭 - 撮影日時:
2025/04/16(火)00:23 ~ 2025/04/16(火)02:42 - 撮影条件:
Gain250 , Offset5 , センサー温度 -5℃
240sec x 30コマ(120分) - 編集(PixInsight):
FBPP/GXP/SPCC/BXT/SCNR/CT/CS/NXT等
585MCPのUnityGainは294MCP(120)より高く195であることに気づき、今回はゲインを250にしました。
他の対象も撮影しないと何とも言えませんが、今回は星の形に不満は全くありません。ひとまず調整成功としておきます。
心配だった星の色も出せました。