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今年も箱根駅伝で若者から元気をやる気をもらい、軽やかなポメラニア〜ンジャンプでトラブルを飛び越える一年にしたいなと思った件。

08:00
若者たちに元気とやる気をいただきました!

あけましておめでとうございます。年々低下する活力と体力を前に、むしろこうやって衰えていけることこそが穏やかな死を迎えるために必要なことなのだ、だって元気いっぱいの状態で死ぬのヤダもん、「生きててももうそんなにしたいこともねぇなぁ、死のう」のトーンで死にたいなどと思って迎える2026年ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

9連休だか10連休だかを決め込んだ今回の年末年始は例年以上に疲労感が体内から掘り出されてくるようで(※表面上の疲れが回復したあと真の疲労感が奥底から浮き上がってくるの意)、ゲームと漫画とスマホとの指先活動だけで時間を埋めながら過ごしておりましたが、いよいよ仕事始めに向かって起き上がらねばならないという覚悟がみなぎってきました。

その元気とやる気をくれたのは、例年と同じく東京箱根間大学駅伝競走、箱根駅伝です。何を運ぶわけでもないけれど箱根路を2日間で行って来いする学生たちの青き春から零れ落ちる雫によって、毎年どれだけ励まされることか。「TVerで見られるの最高だよな」「寝床から一歩も出なくても箱根駅伝見てられる」「うわ、寝床から出る前に戸塚着いた」「んあ!寝床から出る前に平塚着いた!さすがにもう起きねば!」「山の名探偵を追う黒の組織を見ながら食べる残り物のおせちは美味い」などと、彼らの奮闘からいただくエネルギーで何とか正月を脱することができる…そんな実感を強く覚えます。

そして、その若者たちの背景にある無数の人生にも。親御さんや兄弟家族、友人知人、お世話になった人、支える人、伝える人、そういう人たちの無数の人生が動き、この2日間に輝く姿を前にようやく、自分も停滞してはいられないなどという切迫感を覚えたりもします。輝かないまでもせめて何かしなければならない、という衝動が生まれます。近くで携わる人に比べて何を言えるわけでもないのですが、そうした衝動と、それを生み出してくれたことへの感謝、そんなことを思いながら今年もまた箱根駅伝を振り返っておきたい、そんなことを思うのです。

↓今年の優勝は往路新・復路新・総合新で二度目の三連覇を成し遂げた青山学院大学!



これだけ多くの人が関わる出来事ですので、それはもう無数の出来事やドラマがあるのでしょうが、何と言っても今年を象徴するのは5区に昇った黒の朝日、「シン・山の神」を襲名した青山学院大学・黒田朝日さんの超次元の走りでしょう。往路・復路・総合のすべてで新記録を樹立した青学の強さは5区ひとつで説明できるものではありませんが、それにしても5区は凄まじかった。数々の山の名手たちが築いた記録をさらに1分55秒も上回り、1時間9分台から1時間7分台へと「8分台飛ばし」の記録更新を成し遂げました。最終的に総合2位の國學院大學との差は2分33秒あったわけですが、5区で青学が國學院につけた差が2分49秒(※5区での区間2位との差は2分12秒)だったことを思うと、この超次元の走りで勝負の大勢が決したことは間違いないでしょう。

もちろんそれ以外の区間でも青学が素晴らしい走り(※5区を含めて区間賞3、区間新2)を見せたことはその通りですが、青学の層の厚さや全体を通じての速さはむしろ「あれ?あの5区を除けば國學院が勝ってたんだ」という角度から、青学以外の各チームの走りの歴史的な素晴らしさに目を向けていくきっかけになっていくものなのかなと思います。「青学の5区凄まじかったな」「でも5区がなくても青学強いな」「5区がなければ國學院もあったな」「その勝負を決めた5区の走りはやっぱりめちゃめちゃ凄いな」「でも今年は区間新5個出てるし全体的に超速だな」「ていうか17位まで10時間台なのか」「昔なんて10時間台なら優勝だったのに」「若者たちの成長は著しい!」などと螺旋階段をのぼるようにして、たくさんの人への称賛を積み上げていけたらいいのかなと思います。

どうしても順位がつくものは誰かが勝ち、誰かが負けるわけですが、順位はあくまで相対的なものでしかありません。全体の進化があったうえで、頂点の突出もあるわけで、勝った者だけが素晴らしいなんてことはありません。テレビで映るものやSNSでバズるものだけでなく、無数の素晴らしい人生の瞬間があったことに思いを馳せながら、「自分も頑張ろう」と思えるようになれたらいいなと思います。今の進化にはついていけない相対的な周回遅れ組であったとしても、自分比では前に進んでいられるよう、奮い立つ気持ちになれたらいいなと。

↓山を制するものは箱根を制すの言葉通り、勝負の5区にエースを起用した青学の采配ズバリ!



そうした走りの部分もそうですが、人間力というか生き様や立ち振る舞いのような部分で、本当に現代の若者たちは素晴らしいなと、光を見つめるような気持ちになる大会でもありました。5区で超次元の走りを見せた黒田朝日さんは、レース後のインタビューで今後の目標を何度も聞かれていましたが、そのたびに「実業団で駅伝で活躍する」「マラソンで世界を目指す」の2軸を繰り返し繰り返し丹念に強調していました。大きな勝負に勝ったあとの一番浮つきそうな瞬間でも、自分が何を生業として競技生活をつづけていくのかという構造に思い致した視点を持ちつつ、かつ大きなビジョンも展望していく姿には、目の前の競技を見据える解像度の高さも、社会や人生のなかに自分の走りがあることを俯瞰する視野の広さも併せ持つ姿が見えるようで、立派だなぁと心から感心しました。自分が大学生の頃、あんな偉業をやってのけたらまず「イェー!」「次は金メダルっすね!」から始まって、とんでもない舌禍を起こしそうな気がするのに。いや、何なら今この瞬間でも、自分より若者たちのほうが大人に見えさえします。あとはもうヨソの監督車の横を通過するときに深めの会釈をできるようになったら、社会人20年戦士くらいの落ち着きが出ることでしょう。

苦しいレースとなった駒澤大学でアンカーをつとめ、見事な区間新記録(※2年連続)を樹立した佐藤圭汰さんも印象的でした。佐藤さんはこの世代の第一等のランナーとして箱根駅伝全体をも代表するような選手ですが、何と大会1ヶ月前に大腿骨の疲労骨折をし、そこから2週間程度の調整で急ピッチで今大会に合わせてきたのだと言います。現代SNS社会では、こうした穏便な選択ではない「尖った事例」に対してやたらと批判が巻き起こったり(※休むべき的な/未来があるのだから的な)、責める相手を次々に探し始めたり(※指導や管理がうんたらかんたら/メディアの拝金主義がうんたらかんたら/やり甲斐搾取がうんたらかんたら)するようなところがありますが、佐藤さんの言葉を尽くした振り返りはそうした批判すらも包み込んでいくような深さと大きさがありました。「この9区間、9人だけじゃなくてチーム全員、チームの関係者の方々全員が自分のことを思って最後まで支えてくださった」「その借りを返そうと思ってしっかり一生懸命走って、最低限恩返しができる走りができたのでよかった」という振り返りに、僕は本人の強い決意を感じましたし、それを尊重し支えた人々の思いを受け取りました。こうした受け答えがその場の即興で出るというのは、普段からの深い思いがなければできないことです。駒澤としては故障者なども多く悔しい大会となったのでしょうが、エースが最後に意地を見せてくれたことで、いくばくか明るい締めくくりになったのではないかと思います。

そして、ポメラニア〜ンジャンプの件。往路の3区でレース中に犬がコースに入り込み、國學院大學の野中恒亨さんが犬と接触しないようジャンプして避けたという事例についての、野中さんや仲間たちの対応は見事なものだったなと感心しました。まずレース中に犬がコースに入り込むことは、それはもちろん避けていただきたいことです。駅伝を犬連れで観戦に来た人なら当然ですし、たまたま散歩中の人だったとしても道路に犬が飛び出すのは危険ですので、犬のためにも交通の安全のためにも避けるべきです。リードなりをつけてしっかり安全な散歩をしてもらいたいもの。とは言え、このことで犬や飼い主をSNS総出での業火が燃やし尽くすこともまた僕は違うのかなと思っています。駅伝は誰のものでもないみんなの道路を占有させてもらっている立場です。世のなかの犬や飼い主のすべてが駅伝に配慮するいわれもなければ、ただの1匹も道路に飛び出さずにいられるはずもないでしょう。リードをつけていてもうっかり飼い主の手から外れるときもあるわけで、こうしたミスはときに起きるもの(※まさか妨害のためにワザと犬を放ったわけでもないでしょうし)。不注意は相応に反省していただきたいところですし、法律やら条令やらに照らして何がしか対応はあるかもしれませんが、SNS総出の業火で燃やし尽くすような事例とは違うと思うわけです。

その点で野中さん本人がインスタグラムにその場面を「ポメラニア〜ンジャンプ」という一種のユーモアも交えて投じたことは、巧みだったなと思います。その場面を本人が投じれば、そういう事例があったことや「何でもないただの一場面、というわけではない」ことは十分に伝わります。ただ、そこに添えた文面はどうとでも取れる内容であり、むしろ非難を和らげるほうに働きそうな軽やかなものだったことは、正義の暴走を抑制するものだったなと思います。あわせて4区を走った辻原輝さんのXでは、愛犬の観戦の模様を写真で示しつつ、コース乱入の危険性の指摘と、リードやハーネスをつけての観戦という対応策の要請を、絵文字など交えつつ行なっていました。事例に遭遇した本人よりも一段階抑制を弱めて、言葉は穏やかだけれど明確な意思を表明する、距離感・温度感ともにイイ塩梅の発信だったと思います。

当事者の野中さんがこの件での取材に応じた際のコメントもまた見事なものでした。記事によれば「バランスが崩れて、足がつってしまったことは事実。そこからペースが上がらなかった部分と、ちょっと動揺した部分はあった」という被害部分の指摘を行ないつつ、「ただ単に言い訳ですし」「(問題が)あろうがなかろうが、たぶん(区間賞の中大)本間(颯)君には負けていたんで。そんな影響はなかったのかなとは思います」「犬に罪はないですから。起きたことは仕方ないのかなと」とバランスを取り、この事例を「悪を叩いて正義が楽しく遊べる火種」として利用させませんでした。当事者として何も言わないはレースの安全のためにも違うけれど、この件をSNSの炎上のネタにして遊ぼうとする勢力には加担しないといったバランス感覚は、競技生活だけでなく今後の社会生活のなかでも発揮されそうな素晴らしい人間力だなと思いました。企業広報とかやったらいいんじゃないかと思いましたよね。

これが自分だったら、「あの犬何なんすかね!」「アレがなければ終盤加速してました」「完全にアレで失速しましたわー」「犬にも飼い主にお縄が必要っすわ」から始まって「いっそ蹴ってやろうかなと思いましたよマジで」「下手に避けようとすると僕が危ないんで、むしろ蹴ったほうがトータルで安全まであるかな」「やっぱ飼うなら猫っすよね!」くらいまでクチを滑らせて、飼い主も自分も大学も丸焼けにしちゃうんじゃないかと思って本当に背筋が寒くなります。いやもうホントに、対外的な仕事は若者に任せて、昭和の年寄りは過程とか人間性とかを問われない「製品」だけ出してくようにしたほうがいいと思いましたからね。こんな素晴らしい若者たちが春には弊社にも入社してくるんだなと思うと、ますます会社のなかの立場が薄ら寒くならざるを得ないですよね。そう言えば、最近僕が何か会議で発言するたびに若者たちが黙り込むなーと思ってたんですが、アレは論破されてたんじゃなくてドン引きしてたのかもしれませんね!向こうのほうが人間的に成熟してるから黙ってくれてただけで!

↓見出しだけ見ると飼い主or犬が話してみるみたいに見えますが、違います!


↓この手の事例をホッコリ事案にするとは、これが昭和の世界観か!


↓人生を懸けた大会中に、自分の走りは終わったとは言え、こういう発信にも気が回る人間力の素晴らしさよ!

國學院大學の名前を背負って、「推しに迷惑は掛けられぬ」と肝に銘じる犬の凛々しさ!

駅伝も犬も愛する素敵な若者でしたわ!



優勝校・上位校のゴール、白熱のシード権争い、そして各校が無事に箱根路を走り切る姿を見て、ようやく動き出した2026年。若者たちから元気とやる気を分けていただきつつ、若者たちの素晴らしさから覚える危機感も抱いて、今年も頑張っていこうと思います。例年、「もう今年の正月は何にもしない!」「駅伝の感想とか書かない!」「食べて飲んで寝る以外何もやらない!」と思って年が明けるのですが、箱根駅伝を見終わる頃には背筋が伸びるこのシステム、日本のためにもぜひ末永く維持していけたらいいなと思います。選手・関係者・支える人々・犬・猫・その他に感謝しつつ、2026年という長い路を走り始めたいと思います。ということで、今年もどうぞよろしくお願いいたします!




トラブルも軽やかにジャンプでかわしていく、そんな年にできますように!

人気沸騰と評判の東京2025デフリンピック観戦に繰り出し、聖地・駒沢オリンピック公園でついに待望の「入場規制」に引っ掛かった件。

08:00
やった!入場規制された!

連日のお出掛けとなりますが東京2025デフリンピックにいってまいりました。この日は満を持してというか遅ればせながらというか、今大会の中心地であり、日本スポーツの聖地のひとつでもある駒沢オリンピック公園へと出向きました。この日は、陸上競技に加えて大人気と評判のバレーボールが実施されておりますので、その人気ぶりを堪能したいと思ってのセレクトです。

最寄りの駒沢大学駅に降りると、さすが中心地というか「ようこそデフリンピックへ!」というお出迎えムードが駅の時点から満ちています。降り立った駅のホームにはリボンビジョンでデフリンピックのロゴが表示されていますし、駅構内にもポスター類があちらこちらに。これまでの観戦以上に盛り上がってる感がビシビシ伝わってきます。

↓駅のホームのリボンビジョンにデフリンピックのお知らせ!
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↓駅構内にも記念撮影が始まりそうなスポットが!
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移動の電車のなかから車中では手話が飛び交っており、駅構内にも観戦仲間と思しき人が多数見受けられます。その流れはそのままオリンピック公園につづいており、前の人についていくだけで迷いなく会場までつけるほど。公園に入ればたくさんの人が行き交っており、スタジアムからは盛り上がりが広がり、周辺の広場では企業ブースやらが多数出展しており、にぎやかなお祭りといった様相です。

ちょっと出遅れていたこともあって、お祭りの散策は後回しにしてまずは陸上競技場へ飛び込みます。観衆は5割ほどの入りでしょうか。バックスタンド側にはほとんど人がいませんが、メインスタンド側はほぼいっぱいになっています。陸上競技場でこれだけの人数が集まるとなかなか壮観です。フィールドを見渡せば、トラックの横に横長の電光掲示板に加えて縦型のモニターが置いてあります。どうやらここに手話実況の映像と、音声文字起こしの字幕が表示される模様。バックスタンド側にはこの装置の用意はなさそうでしたので、皆さまメインスタンドでご覧ください、ということなんだなと理解しました。

↓やってきました聖地・駒沢オリンピック公園総合運動場!
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↓手話と字幕を用意しております!

入場した時間帯には棒高跳びの表彰式が行なわれており、日本の北谷宏人さんが3位銅メダルとなっておりました。北谷さんは前回大会の金メダリストということですが、今大会は直前の怪我を抱えつつの戦いだったとのこと。「金と同じと書いて銅」のダジャレではないですが、自国開催の大会でたくさんの人たちの前で銅を見せられたことは、金にも負けない喜びを周囲に広げたのではないかと思います。僕も「今来ました!」などとはおくびにも出さず「拍手」でその奮闘を讃えました。

↓2大会連続のメダル、おめでとうございます!
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スタンドでは「拍手」はもちろん、有志の応援団なのか音頭を取って応援行為なども広がっているよう。次の種目に向けて手話を用いた「サインエール」での応援練習も行なわれていました。そんな感じで見る側もいろいろ進化して迎える次の種目は4×100メートルリレーの予選。日本代表も予選1組に登場するということで、場内の盛り上がりも最高潮です。

メインスタンド前のストレートでは100メートルの銅メダリスト・佐々木琢磨さんがアップをしており、持ち前の熱男ぶりで観衆を盛り上げています。手を振り仰ぐようにして「もっと!もっと!」と煽り、選手側から観衆へと逆サインエールも飛び出しました。声であろうが身振りであろうがこの状況で伝えたい思いと受け取りたい思いに違いがあるはずもありません。こちらも「行け!」「勝て!」「おおおお!」の思いを込めて手をブン回します。

↓佐々木さんは「ホーム」の観衆を煽りまくる!
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↓日本のノア・ライルズみたいな感じだなと思いました!
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そして迎えたスタート。2レーンを走る日本ですが、ここで大変貴重なものを実際に見ることができました。デフリンピックでは号砲の音は選手に聞こえませんので、スタートはランプでやる…というのはニュースなどでもよく聞きますが、「ではフライングのときは?」と気になるじゃないですか。通常のレースだとピストルを追加でバンバン鳴らして知らせるのですが、デフリンピックではそれもランプでやるのだとか。

スタート時はスタート位置にあるランプの「赤⇒黄⇒緑」の点灯で「オン・ユア・マークス⇒セット⇒ゴー」を示し、フライングの際はレーン沿いに並んだランプがバチバチと光ってそれを知らせるのだそうです。スタートのほうは走りさえすれば見られますが、フライングのほうはフライングをしてくれないと使いませんので、必ず見られるとは限りません。それがこのレースでは見事に?フライングが起きまして、フライングのランプも見られたのです。フライング自体はないほうがいいんでしょうが、貴重な機会を得たなと、ちょっと得した気分になりましたよね。

↓陸上のスタートランプは信号機方式でした!
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↓フライングの際は眩しいランプがレーン端で光って知らせます!
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やり直して二度目のスタート。今度は揃って出ますと、日本チームは快調に飛ばします。お家芸のアンダーハンドパスもスムーズにつながり、トップでアンカーへとつないでいきます。アンカーの佐々木さんは内側レーンから他チームの動向を探るようにチラチラッと横目でライバルを見ながらの走り。全力で飛ばせば1組1位は取れそうでしたが、勝ち抜け余裕という状況を察したか、終盤は流して走る姿も見せました。余力を残して2位での決勝進出。これは決勝も期待できそうです。

↓横目でライバルの動向を確認!
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↓最後は流して余力残しのフィニッシュ!
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↓あまりの速さに音声文字起こしの字幕もついていけない!

陸上競技観戦のあとはこの公園内で行なわれているスポーツフェスタなるイベントを散策します。デフスポーツに限らずさまざまなスポーツを体験したり、環境に配慮したエシカル消費を体験したり、キッチンカーでグルメを楽しんだり、ステージでトークショーやお笑いライブを楽しんだりと、なかなか楽しい集いとなっています。競技観戦も無料で、このイベントも無料でいろいろ楽しめるとなれば、なるほど人が集まるのも納得です。

僕もいろいろ巡りながらスタンプラリーなど達成しましたところ、最近ニュースで「小池都知事が1万ポイント配るらしい」と話題になっている東京アプリなる謎のアプリ所持者には200ポイントくれるなんて嬉しい振る舞いがあると言います。「その謎のアプリ誰が使ってるんですかねぇ!」「屋形船の券でも交換したいんですかねぇ!」「今この場で入れろって言われても誰もやんないですよねぇ!」などと悪態をつきつつ、「あ、僕はもう入れてますので200ポイントください」と爆速で200ポイントをいただきました。いやー、無料どころか電車賃まで出るとは。国と都の大盤振る舞い、ありがたいですね。

↓スポーツフェスタは24日も開催とのこと!
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↓東京・パリパラリンピック連覇の木村敬一さんのトークショーを見ました!
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↓公園の池でカヤック体験とかやってました!
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↓開閉会式やボランティアに落選した人への残念賞?のバッジを受け取りました!
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ひとしきり散策を楽しんだあとは、人気のバレーボール競技の観戦に向かいます。するとどうでしょう、何と!バレー会場の前には!行列ができており!入場規制をしているじゃないですか!時間帯的にすでに日本代表の試合は終わっており、これから始まるのはイタリアとトルコの試合ですが、入場規制されるほどの観衆が詰め掛けているのです。これが「嬉しい悲鳴」というヤツなんでしょうね。

僕もニコニコしながら行列に並び、待つこと15分ほど。試合終わりやセット終わりで移動する人はそれなりにいるようなので、ものすごく待つわけではありませんが、「待ち」が発生すること自体想像していなかったので、素晴らしい盛り上がりに胸が熱くなります。思えば、「絶対当たる」「応募が始まってることすら気づいていないだろう」「落ちるはずがない」と思って応募した開閉会式の観覧募集に落選したあたりから、この盛り上がりはすでに始まっていたのだろうと思います。東京はスポーツの街、もはやそう言っても過言ではないだろうと。ちょっと誇らしくなりますよね。

↓人気と評判のバレーボール競技に来ました!
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↓やった!入場規制に引っ掛かりました!
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↓どうですかこの長い入場待機列は!
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嬉しい悲鳴をあげつつ場内に導かれると、なかでは女子の準決勝イタリアVSトルコ戦の真っ最中。イタリアは組織的な守備で粘りのバレーを見せ、トルコは見た目に明らかに大きなミドルやら高い打点のエースアタッカーやらがいてブロックでもスパイクでも個のチカラを見せつけてきます。全体としてはトルコ優位ながら、イタリアも粘って第2セットを取り返すなど熱い展開です。

デフリンピックのつもりで来ているのですが、選手たちはあまりそんな感じは出さないというか、見ている限りはただただバレーを見ているという感じの試合で、デフリンピックであることを忘れてしまいそうになるほど。審判のハンドサインやフラッグでの判定は視覚でわかるサインを出しているんだなとは思いますが、ほかの大会でも身振りはしているので、意識しなければ違いがわからない程度の話です。ときどき抗議の場面で手話通訳が出てきたりするとデフリンピックだったなというのを思い出す、くらいの感じです。

まぁ、バレーなのでプレー前にはどのみちハンドサインで指示出しなどもしているでしょうし、とっさのプレーでは全員自ら判断して動かないと間に合いません。試合中は基本的に実況もなかったので、字幕的なものもセット間の状況説明や、試合前の選手紹介で使用されるくらい。そういう意味では選手も観衆も楽しみやすい競技性なのかなと思ったりしました。途中からはデフリンピックならではの光景を探すことも特にせず、ただただ試合を見て楽しみ、日本のライバルをチェックした、そんな観戦体験となりました。

↓この試合の勝者が25日に日本代表と金メダルをかけて戦うので、視察気分です!
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↓抗議など込み入ったやり取りでは国際手話通訳の方が出てきて、デフリンピックだなと思いました!
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↓字幕は幕間に使うくらいでしたが、表示されていました!
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試合は結局トルコが押し切って勝利。日本と金メダルをかけて決勝戦を戦うことになりました。女子バレーと、男女サッカー、女子バスケ…決勝進出ラッシュが止まらない日本勢にしてみれば、団体球技の決勝が平日の25日に集中しているのが日程面で惜しいなと思いますが、それもまた「嬉しい悲鳴」というヤツなのでしょう。ぜひ大観衆が集う会場で「東京で日本代表が金」を達成してくれたらいいなと思います。

決勝戦の試合前とか、ヘンなフラグ立てるみたいで嫌がられるかもしれませんが、サインエールの一環として日本の観衆が「君が代」を覚える時間とかあってもいいかもしれないなと思いました。前日に水泳の茨選手がやっているのを見ていたら何となく「これがさざれ石」「これが巌」「ここで苔」「で、むすまで」と想像できる感じの動きではあったので、手ほどきをうければそれなりに形になりそうな気がします。

同じ会場で行なわれていた男子のほうの試合では、試合前に選手たちが国歌を手話で奏でており、「国歌は歌に限らず、心の形なんだな」と思いました。皆が国旗のもとひとつになって団結しようという心の形が歌となって表れているだけで、たとえば同じ身振りをすることでもそれはできるんだなと。ハカとかも歌ではないですが、ものすごい一体感ですからね。そんな祝いの一体感、作る準備はあってもいいかなと思いました。まぁ、めいめい予習せよって話なんですが!

↓男子の試合ではイタリアとトルコがそれぞれ国歌を手話で奏でていました!
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どちらも終わったあとドーンと盛り上がってたんですよね!

それを見ながら、心を重ねてまとまる標が国歌なんだなと思いました!



試合の前とあとに皆で同じことをするのが大事なんだなと思いました!

世界陸連コー会長の「私の世界記録」という絶賛はお受けするも、「もう一度五輪を」の提案は資格不足により謹んで辞退しますの巻。

08:00
コー会長の提案は光栄ですが辞退します!

夢のような世界陸上が終わり、日常が戻ってきました。各競技への感想は連日述べてきましたので改めて言うほどのことはないのですが、この先の未来につながることを備忘までに記録しておきたいと思います。

東京2025世界陸上は大成功のうちに終わりました。それは間違いのないことと思います。夜のセッションにすべて参加した立場からして、その大半において国立が満員になったことは事実その通りですし、国立を埋めた熱狂は自分史上でも最高クラスのものでした。2002年サッカーワールドカップを凌駕し、2019年ラグビーワールドカップを上回るほどのものでした。

大会期間を通じての観客動員数は61万9288人と発表されており、これは過去の大会と比較しても第4位に相当するものとのこと。過去第1位となる76万人超の観衆を集めたとされる2017年ロンドン大会には及びませんが、ロンドン大会は東京大会より1日長い10日間の開催であり、ウサイン・ボルトさんの引退試合という特殊な背景もありました。東京大会の観衆が概算で午前のセッション5日間×3万人、夜のセッション9日間×5万人というところですので、あと1日開催日程があれば70万人の大台に乗せることもできたでしょう。ロンドン大会に迫るほどの「過去最大級」の盛り上がりであったことは間違いないと思います。

↓観客動員数は61万9288人を数えました!
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↓世界陸連セバスチャン・コー会長も「私にとっての世界記録」と絶賛!



この大会を日本に運んできてくれた世界陸連のセバスチャン・コー会長には、あの東京五輪のあとすぐに「東京にお返しがしたい」「人々が見られなかったものをお目にかけたい」と発言してもらったことに始まり、実際にこうして大会を実現してくれたことに対して感謝しかありません。たくさんの勇気と元気と希望を、一番傷ついたときに届けてもらったこと、何度も何度も感謝しながらこの思い出を大事にしていこうと思います。

ただ、

しかし、

あまり買いかぶらないでいただければと思います。

コー会長の目には「日本と、日本の国民がスポーツに対する熱狂を生み出そうとする雰囲気があった。だから、日本は大丈夫なんだと感じた。今、世界はスポーツを、さまざまな場面で違うかたちに見ている。もしかしたら、もう一度五輪をやったらいいのではないか、とも思った」と見えているようですが、それは少し違っています。

この大会が大成功に至ったのは、国家規模のプロジェクトではない「1競技の世界大会」であったからであり、目立たず注目されないままここまできたからであり、9日間という短い会期で閉幕まで駆け抜けたからです。要するに「気づかれないように準備して、気づかれないうちにやり終えた、小規模なプロジェクト」だったからです。

もしもこの大会が国家規模のプロジェクトであったなら、党派性によって敵方のやることには何でもかんでも難癖をつけ反対をする連中に何年間も擦られつづけ、あることないこと誹りを受けながら、大会が始まる前にスタートラインをマイナス方向に遠く遠く押し下げられていたはずです。東京五輪は2013年の招致決定以来そうやってマイナス方向に押し下げられつづけていましたし、2025年の大阪万博も同じように誹られつづけてきました。

その「誹り」は、この東京2025世界陸上をスポンサードしたTBSや朝日新聞からも積極的に発信されており、むしろ彼らは急先鋒でした。彼らは株取引の機関投資家が「売り」と「買い」の両方で儲けようとするように、「上げ」と「下げ」の両方で話題を売りさばく情報屋です。もちろんプラスになる活動もしますし、その報道を頼りにしている側面もありますが、総じて彼らは「国家規模のプロジェクトは誹る」のです。懸念、問題提起、不安、疑惑などなど不確定の未来に対して最大限にマイナスの可能性を提示することを生業とするのです。2021年のあの年も、自分たちは全国規模の高校生の野球大会を開催しておきながら、同じ年の東京五輪には「中止せよ」と社説を書くような手合いです。利用はしてもいいが、信用してはいけないのです。

ただ、そのクチを封じようというわけではありません。嘘や誹謗中傷は論外としても、実際に物事にはよくない面もあるでしょうし(※不正とか贈収賄とか)、それを指摘する者を排除すれば社会は淀むでしょう。本当の問題は「誹りを誹りとして突っぱねられない」ことのほうです。リスクを恐れ、絶対の安全を求め、支出を嫌い、損を許さない、ケチでビビリな日本の国民性のほうです。「うるせー黙れ、やると言ったらやるんだ!」とはならない、何でも受け身で「リスクがないなら」「絶対安全なら」「損しないなら」と条件付き賛成でいつづけるゼロリスク体質のほうです。

条件付き賛成派は、すべてが整い、原初の熱狂が生まれ、クチコミが広がり、「あぁこれは本当にノーリスクで楽しそうだ」と判明してから動き出すので、実際にことが始まってみれば日本には情熱があるかのように見えますが、準備段階での長い「誹り」の期間において彼らは味方にはなりません。誹りを誹りとして突っぱねるための後押しにはなりません。だから、大した誹りが生まれない程度のことしかできません。「1競技の世界大会」はその精一杯のラインであり、それ以上の規模を担う資格は日本にはないと僕は思います。東京五輪・パラリンピックのたどった道を見て、残念ながら僕はそう確信しましたし、もう一度日本が五輪・パラリンピックを担おうとするのは五輪・パラリンピックに失礼ですし、世界のアスリートのためにもならないと思います。

↓大阪万博は誹りに堪えてよく頑張りましたね!お疲れ様です!


東京2025世界陸上の会場となった国立競技場も、それなりに立派でキレイでいいスタジアムではありますが、驚くようなところは特にないでしょう。あれは東京のド真ん中のあの立地に立てるナショナル・スタジアムではありません。あの建物が景観を損なう云々という誹りに対しては、「この建物こそを日本の新しいシンボルとなる景観にするんだ」と突っぱねるべきでしたし、「費用が高過ぎる」という誹りに対しては「この立地に立てるナショナル・スタジアムは費用は二の次で先進的で革新的なものであるべきだ」と突っぱねるべきでした。僕自身もそうした発信を微力ながらしてきたつもりですが、ほとんどにおいて相手にされず、むしろ罵倒されました。

あの特別な場所にあるスタジアムであれば、世界陸上でなくとも5万人くらい集めるのは難しくないのです。特段優勝争いなどが絡んでいるわけではないJリーグの試合でも、あの会場で実施すれば5万人が詰め掛けるのですから(※タダ券をバラまいたという背景はあるにせよ、たとえ全部タダ券だとしても5万人来場させるのは簡単なことではない)。当初計画通りに開閉式の屋根をつけて、可動席をつけて、座席空調をつけて、超大型ビジョンをつけて、屋外スポーツ以外でも活用しやすいものにしておけば、スポーツだけでなくさまざまなエンターテインメントがあの立地を活用できたでしょうが、そういう未来よりも「目先の費用を圧縮する」ことが優先された結果、第二味の素スタジアムのようなものができあがったのです。悪くはないが、どこまでいっても「普通」のスタジアムが。自分たちの国立競技場ですので、好きですし、愛着もありますが、世界の名だたるスタジアムを見ると羨ましくなる、そんなほろ苦い場所です。

そうなってしまうのは結局「生きる」こと「楽しむ」こと「生み出す」こと「挑戦する」ことに対して、そんなに価値を置いていないからなのだろうと思います。どうせ全員いつか必ず死ぬのに、死ぬことを恐れて、死ぬまで安全に食いつなぐことばかり考えているのでしょうか。今を生きること、楽しむこと、何かを生み出すこと、挑戦することに国も国民もそんなに関心がなく、「危ないかもしれないパーティーなどいらない」「損するかもしれないパーティーなどいらない」「だからパーティー会場に金など掛けるな」というのが総じての本心なのだろうと思います。まぁ、そういう考えを否定はしません。否定はしませんが、であれば五輪・パラリンピックをお任せいただく幹事には不適格だなと思うだけで。

↓今さらですけど国立はモニターが小さくて出せる情報が足りなかったですね!
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複数競技を同時に実施する陸上だとスペースが足りない!

まぁ各自スマホで見ればいいんですが!



大成功のなかやり終えた東京2025世界陸上も、端々にそういった国民性というか精神性は垣間見えていました。競技場外の広場で実施したメダルセレモニーの件などは象徴的です。開かれた大会を意図して、チケット不要&無料での観覧とし、アスリートと交流できるファンゾーンなども設けた意気込みはよかったものの、設置されたスペースは非常に手狭で、メダルプラザ内への入場は1000人ほどで規制されました。大会の熱気の高まりとともに来場者は日に日に増え、同時に警備体制も日に日に厳戒化されていき、終盤は実質的に「早く来た人限定」の制限付きセレモニーになりました。

メダルプラザの外周部を歩けば「ここは通路なので立ち止まらないように」と命令され、セレモニーを見ようとする観衆たちは「悪」認定され追い立てられました。柵で囲まれたプラザ内にはまだ余裕があるように見えましたが、安全側に舵を切って規制をかけた結果、明らかに外国からの観衆と思しき人たちが、母国の選手のセレモニーを見ようとしているのに柵の外に留め置かれ、祝福することを許されなくなりました。彼らにはどんな情報が発信され、どんな案内がされていたのかはなはだ疑問です。日本の観衆を追い出してでも母国の応援団を入れてあげないと、メダルセレモニーとは何のことやらと思います。

最終日の決勝種目の表彰を行なう9月21日の2度目のメダルセレモニーが「チケット+整理券」を持つ先着700名への限られた開放となったことなどは、もはや「開かれた大会」ですらなくなる事態でした。その整理券をもらえば、9月21日の1度目のメダルセレモニー(※主に前日決勝のメダリストを表彰する)は見られず(※整理券は競技場内での配布/再入場不可)、逆に2度目のメダルセレモニーを見ようとすれば円盤投げの競技は見られなかったという(※これは結果的にそうなったという話ではあるけれど/競技映像の上映はあった模様)、どっちにしても何かが閉ざされる奇妙な運営となっていました。

であれば、競技場内でやればいいじゃないですか。スタジアムに表彰台を持ってきて、そこでメダルを授与すればよかったじゃないですか。ちゃんと国旗を掲揚し、メダリスト自身からも国旗が見えるようにして。「700人で規制されるメダルプラザ」と「5万人が見守るスタジアム」と、どちらがより誉れを感じられたでしょう。外国からの応援団はチケットを持たずに来ているわけないですし。外国で開催される大会で同じ立場になったら、どれだけ運営に対して不満を抱くか、考えるまでもありません。「なぜ日の丸をまとった自分が、日本の代表を祝福できないんだ」という不満を抱かずに、「安全のためなら仕方ない」と思える自信が僕にはありません。運営側から「安全のためだ」と言われたらすごすごと引き下がるでしょうが、腹のなかに大きな不満は残ると思います。

大会序盤から中盤にかけてメダルプラザが比較的和やかだったのは、まだ人が少なく、そもそもそんなことをやっていることも知られておらず、熱狂がほどほどだったからに過ぎません。パリ五輪やブダペスト世界陸上での開かれて誉れある光景を形だけ真似しようとしても、本心のところで思っていることが「開かれた大会」ではなく「費用をかけずに」「リスク回避」なので、「この程度でええやろ」くらいのスペースしか用意せず、そこから人があふれるほどになったら「立ち止まらないでください!」「セレモニーを見ることはできません!」と扉を閉ざすのです。導線を変えてスペースを広げるとか、場所自体を変えるとかではなく。

↓約1万3000人が無料で入場できたパリ五輪のビクトリーパーク!


↓広大な広場で行なうブダペスト世界陸上の開かれたメダルセレモニー!



↓1000人程度で入場規制される柵で囲われたスペースで行ない、観衆が近づかないように警備が入る東京2025世界陸上のメダルセレモニー!
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なので、今回ぐらいの小規模な熱狂というのをコツコツと重ね、地道に少しずつ「民意」というものの変化を待つしかないのかなと思います。50年くらいかけて世代ごと入れ替われば、また多少は反応も変わるでしょう。目安としては、次に国立競技場を建て替えるときにどんな話になるか、かなと思います。作った時点で80点くらいのほどほどのものを目指すのではなく、大衆に理解されず「意味不明」などと言われるほどの革新性を持ち、その仕様の実現に必要であるなら相場を上回る巨費を投じることも厭わず、世界に誇るに足るものを建てるところまで漕ぎつけられたら、もう一度五輪・パラリンピックをお迎えする準備ができたと思えるかもしれません。「2020年のがまだ使えるだろ…」「ちょっと修理すればいける」「で、いくら儲かるの?」という話であるようなら、まだまだ時期尚早としてもっと情熱のある開催地に担っていただくのがよいのではないでしょうか。次の建て替えの頃には僕はもう死んでいると思いますが、五輪・パラリンピックを一度も開催しない国だってたくさんあるわけで、ナイものはナイと諦めるしかありませんからね。

コー会長の提案はお気持ちだけありがたく受け取っておきます。

僕はどの「1競技の世界大会」でも盛り上がれるタイプなので、そういった案件があれば引きつづき参加して楽しんでいきたいと思います!



日本のアスリートも各競技ごとに超歓声を体験してもらえればと思います!

最後の最後の最後まで楽しませてくれた東京2025世界陸上の熱い夢を見て、2021年の無念がようやく成仏した気がするDAY9の巻。

08:00
世界陸上よ、日本の東京に来てくれてありがとう!

夢のような9日間が終わりました。東京五輪・パラリンピックを哀れに思った世界陸連が運んできてくれた世界陸上という夢は本当に素晴らしい体験となりました。僕も何やかんやで9日間全日国立競技場に日参し、「世界」を全身に浴び、超熱狂と超興奮を堪能しました。

1年前の時点では「9日間も行っていられるのか?」というそこはかとない未知数もありましたが、しっかり振り切っておいてよかったなと思います。日々高まる情熱を吸い尽くしてもらい、身体と心が疲労困憊となって「もう大丈夫です…」となるには最低9日間は必要だったなと終わってみて思いましたから。

今は少しだけ「2〜3日なら寝なくても大丈夫だったのでは?」「寝ないで午前セッションの沿道に立てばよかったかも?」「そしてそのまま0時まで夜セッションを見ればよかった」と、持続可能性を無視したプランが時間を巻き戻しての再考を促してきてはいますが、「楽しい」と「疲れ切った」を同時に感じられるところでおさめておくのがいい塩梅かもしれません。

僕はこの大会を「東京五輪で陸上のチケットだけが9日間当たった」という脳内設定で過ごし、仕事も私用もそのほかの大事なことも9日間半ば放置して、動きつづけました。最後の週末は僕程度の情熱では弾き出されるほどの熱狂に翻弄されながら、「きっとこうだったんだろう」と思える時間を過ごすことができました。無念を成仏させた、そう言っていいかなと思います。改めてその機会を与えてくれた世界陸連と陸上競技に心から感謝したいと思います。皆さまにも「東京は本当はこうだったんだろう」と思ってもらえていたら嬉しいです。

夢の9日間を本当にありがとうございました!

↓ということで、DAY9観戦の記録です!
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いよいよこの夢も終わりか…と寂しさと切なさと憂鬱さがぶり返しながら向かう国立競技場。9日間通ってみて改めていい場所だなと思います。今までよりもさらに好きになりました。千駄ヶ谷の駅にたどりつけば、駅前では「チケット譲ってください」のボードを掲げた人が立っています。慌ててチケット転売サイトなどを見れば転売価格は定価の数倍にまで高騰しているよう。この9日間でついにそんなことになったかと、しみじみ思いました。

いつものように向かったメダルプラザももう別世界のようです。メダルセレモニーの時刻に余裕を持ってたどりついたはずが、すでにメダルプラザ周辺は厳重警戒で排除モードになっています。入場は規制され、通行も規制され、警備の人が壁を作って近づく者を剥がしています。

さらには、大会9日目に行なわれる種目のメダリストたちのセレモニーに参加するには「夜セッションのチケットを持っていて、かつ競技場内で配布する整理券(リストバンド)が必要」という設定となりまして、こちらは参加を見送ることに。リストバンドを受け取るには一度入場せねばならず、今回の世界陸上は再入場が一切不可ですので、整理券をもらいに行けば前日分のメダルセレモニーは見られないという一長一短があり、先着順にも間に合わない気がしたので体力と時間のある方にお任せすることにした次第。

↓これまでたくさんメダリストを見られてよかったです!
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↓まぁ、無観客よりはいいんじゃないですかね!



入場するとすでに男子の十種競技が競技中です。この日もフレッシュな観衆がたくさん集っており、選手たちの試技のひとつひとつに大きな歓声があがり、選手が手拍子を求めれば雷のような轟音が響きます。僕の隣席では合コンらしき男女2VS2がビール片手に自己紹介を始めており、ついに「俺と世界陸上行かない?」が口説き文句になる時代が来たかと感慨を覚えました。僕も今度「僕と織田陸上行かない?」とかのお誘いでもしてみますかね。織田裕二さんがいるとカンチガイしてくれるかもしれませんしね。会場がビッグアーチとかだと来てくれないかもですが。

隣席での自己紹介とオープニングの褒め合いが終わった頃合いで、注目の競技がスタート。眠れる森の美女ことウクライナのマフチフさんが登場する女子走高跳の決勝が始まりました。マフチフさんの寝起きの世界記録更新にも期待しつつ、まずは「寝ました!」「起きました!」「寝床を移動しました!」の名場面を見守ることに(←パンダでも見ている人のようですが陸上です)。

↓マフチフさんが寝ました!
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↓マフチフさんが起きました!
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↓マフチフさんが寝床を移動しました!
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どうやら競技中に雨が降ってきたようで、さすがのマフチフさんも雨のなか寝ているわけにもいかず軒下まで移動した模様。なんか日本中が「寝ているところを見られてよかった」みたいな満足感を覚えてしまったせいかもしれませんが、マフチフさんはこの日はベストのパフォーマンスではなく、また金を意識した戦略だったことや競技途中から見舞われたゲリラ豪雨の影響などもあってか、記録は1メートル97センチ成功までで銅メダルに。金メダルはここ数年マフチフさんとメダルを分け合ってきたオーストラリアのオリスラガースさんが獲得しました。

さらに、各選手の記録が拮抗したことで、銅メダルには同順位で2人が並ぶこととなり、パリ五輪では怪我により棄権したセルビアのトピッチさんが獲得。テレビではすでに泣きながら相合傘でメダルの行方を見守るトピッチさんがとらえられていたようで、日本もキュンキュンすることに。これはちょっと日常系走高跳漫画とか誕生する世界線に入ったかもしれませんね。個人的にはまたしても競技場の反対側の席を取ってしまっており、すごい遠目に見守る感じだったのが惜しまれるので、また機会を見て近くでキュンキュンしに行きたいと思います。

↓マフチフさんが寝るところだけ追った過去の動画です!



そんな走高跳などを見守っている間に国立競技場には異変が。何と、猛烈な雨がフィールドとトラックに降り注ぎ始めたのです。その影響で男子円盤投げの決勝は中断されたほど。そのほかの種目は予定通り進行していきますが、影響がないということもないでしょう。リレー競技の始まりの頃が一番雨も強く、ちょっと国立の神様も「ひと波乱起こそうか?」という気分なのかもしれないなと思いましたよね。

↓マイルリレーのボツワナ代表はクールなランニングのポーズ!
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しかし、いわゆる「波乱」はなく、注目のリレー種目は強いチームが本当に強いレースで金を手にしていきました。男子のマイルリレーは大本命アメリカに、400メートルの個人種目で金・銅のダブル表彰台を達成したボツワナが肉薄。3走までリードしていたアメリカを最後の直線でボツワナが抜き去り、大興奮の金となりました。もはや日本勢云々とか関係なく、この9日間で体験してきた超歓声があがるレースでした!

女子のマイルリレーは大本命アメリカが圧勝。個人的にお気に入りのオランダのボルさんを応援しながら見ておりましたが、アメリカ4走のマクローフリンさんにバトンが渡ったあと、さらに突き放していくような強さに「こりゃかなわん」と脱帽しました。

↓ボルさんを追っているはずが、最後はマクローフリンさんを見てました!



↓オランダは銅メダル獲得を祝ってかわいいきららジャンプ!
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さらにつづくリレー種目、次は女子の4×100メートルリレーです。この種目には今回で世界大会を退くというジャマイカのフレーザープライスさんが有終の金を目指して登場しました。アメリカにも気になる選手がいたりしてどちらを応援しようか迷いつつ見守ります。赤と白のジャパンカラーの髪で登場したフレーザープライスさんは1走を担うと、アメリカの1走で100メートルと200メートルを制したジェファーソンウッデンさんに先行します。最後の直線に入るところまでアメリカとジャマイカは激しく競り合っていましたが、アメリカの4走シャカリ・リチャードソンさんが個人でメダルを逃したぶんまでチカラを発揮し、アメリカが先着。フレーザープライスさんは有終の銀となりました。

↓レース終了後は、アメリカのジェファーソンウッデンさんを抱き締めていました!
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↓何か女子種目ではこのジャンプが流行した大会でした!
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さぁ、そしていよいよ男子4×100メートルリレーの決勝。日本勢が入場してくると、地鳴りのような歓声があがり、日本勢への超声援を送ります。スタート前のコールでは、この大会を席巻したムーブメントであるアニメ漫画コンテンツのポーズを4人でリレーした日本チーム。「ONE PIECE」の主人公ルフィのギア2、ギア3、ギア4、ギア5までの強化をリレーでつなぎ、自分たちの最高到達点を示す構え。同じ「ONE PIECE」からアラバスタ編でのビビとの別れのポーズを演じたアメリカのライルズさんも、これには大喜び。世界から逆輸入されてきたアニメ漫画ムーブメントに、本家本元の日本が応えてみせる、大会の文脈すらもなぞるような素晴らしい交流の場面でした。世界がどれだけ理解してくれているかはわかりませんが、とにかくライルズさんは「いつまでも仲間だ」ということは伝わってきました。

そして始まった決勝のレース。日本は1走から2走のつなぎで少しバトンが詰まって後退し、さらに3走・桐生さんの足が痙攣してしまったとのことでで後れを取り、4走の鵜澤さんはラップタイム8秒台を出す好走でしたが先行するチームに追いつくには至りませんでした。それでも国立の大観衆が超歓声をあげる6位フィニッシュ。この光景をもう一度見たい、この歓声をもう一度体験したいと思わせるには十分な体験を生み出してくれたと思います。リレーチーム、そしてすべての日本勢に感謝です!

↓ありがとう日本!お疲れ様日本!



その後、場内では閉会式がスタート。ボランティアの皆さんとYMCAを踊ったりして、大観衆が夢の9日間の終わりを惜しみます。次回の開催都市となる北京にフラッグが渡され、北京からはお迎えの映像が流されました。次はまた2年後、それまでしばしのお別れとなりますが、今回はかつてないほど真剣に濃密に世界陸上を見守りましたので、ここで見た夢のつづきを今度は北京で楽しみたいなと思います。北京の皆さんよろしくお願いします!

↓と、閉会式やって終わりと思うじゃないですか?
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↓でも誰か入ってきてるんですわ!忘れ物かなと思いきや、さっき中断した円盤投げやるんですって!
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↓ありったけのタオルでサークルを拭きながらやるんですって!
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テレビ中継では大会総集編など始まっているなかで、閉会式すら終わった会場でここから始まる最後のメダル争い。まるで競馬の12レースのように「まだ帰りたくないだろ?見ていけよ」と陸上の神様が名残を惜しむ僕らに手を差し伸べてくれたかのよう。さすがに国立のお客さんも帰途につき始めてはいましたが、それでもまだ名残を惜しむたくさんの観衆が残ってアフターの円盤投げを堪能していきます。結果的にはメダルセレモニーの整理券を見送って大正解!(←まぁ競技を見たらセレモニーを見れないとか、その逆とか、どうかと思いますが)

↓タオルで花道を作り、一投ごとにサークルを拭く懸命の作業!



そして、この円盤投げは最後に素敵な思い出をくれました。世界記録保持者であるリトアニアのアレクナさんが、2投目で67メートル84を投げて長くトップをキープしていたなかで迎えた暫定2位スウェーデンのスタールさんの最終投擲。このあとには現在1位のアレクナさんを残すだけですので、ここがまさに勝負のどん詰まりです。大会全体の最後の種目の最後の投擲のそのどん詰まりでスタールさんが投じた円盤は、このコンディションにもかかわらず大きく伸びて70メートル47センチを記録!逆転金メダルとなったのです!

↓おおおおお!最後まで見守っていた人へのご褒美のような試合!


↓最後の最後まで面白かったぞ世界陸上!
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決着の頃には23時をまわり、並行して行なわれていたメダルセレモニーもこの種目の決着を待っていたということで、さらに深夜までこの宴はつづいていきました。帰りたくないとぐずる僕も「終電」という絶対的なリミットが迫るなかで、ようやく競技場をあとにする心が決まりました。駅までの道を走るとき、「これが自分の世界陸上だ」と清々しい気持ちになりました。たくさん楽しみ、まだまだ楽しみたいという気持ちを残しつつ、少し休みたいという心地よい疲労感も溜まっています。無念を成仏させるに足る、素晴らしい時間でした。世界記録も見られましたし、さすがにお腹いっぱいになりましたので、夢から醒めて日常に帰ります!皆さまお疲れ様でした!ありがとうございます!


世界のアスリートの皆さん、いただいたたくさんの夢を大事にします!

日本4×100メートルリレーが最終日の最終決勝に進出し、これ以上ないエンディングが見えてきた東京2025世界陸上DAY8の巻。

08:00
最後の最後に侍よ決めてくれ!

1週間前の開幕の頃とは季節すら変わってしまったような気がする、涼やかな今日この頃。夢の9日間を与えてくれた東京2025世界陸上は、ついに21日で閉幕を迎えます。そんな祭りの終わりが見え始めてきた大会8日目は、日本勢の素晴らしい活躍により文字通りのクライマックスとなってきました。

午前のセッションで行なわれた女子20キロ競歩では、日本記録保持者・藤井菜々子さんが見事に銅メダルを獲得!スタジアムまでデッドヒートがつづき、最後の入線ではライバルの「歩形など知らんわ!」という捨て身の猛ウォークであやうくかわされそうになりながらも、しっかり3位銅メダルを守り抜きました。

聞けば藤井さんは4位のエクアドル・トレスさんが迫ってきていることを最後の直線に入るまで気づいていなかったようで、もしこれでかわされていたら観衆側猛反省のバツ悪決着だったかもしれないなとヒヤリとしました。歓声が盛り上がり過ぎて全部混ざって「ワー!」になっちゃってますからね。観衆ゼロなら関係者からの「後ろ来てるよ!」の声が普通に聞こえるんでしょうが。

ただ禍福は糾える縄の如しと言いますか、男子20キロ競歩では世界陸上を2度制した優勝候補の本命・山西利和さんが途中までトップを歩きながらも歩形違反のペナルティを受けて入賞圏外まで後退するという痛恨の出来事も。金の期待もあったなかで惜しいレースでしたが、東京五輪での銅メダルの際に感じられなかった歓声を「こうだったんだろうな」と感じてもらえていたら嬉しいなと思います。

↓そんなことでDAY8の観戦の記録は藤井さんのメダルセレモニーからです!

夕方まで所用があって現地入りが遅れてしまったこの日。いつも通りメダルセレモニーから見守りに行ったわけですが、現地はトンデモないことになっておりました。柵で囲われたメダルプラザの広場は、通例1000人ほどの観衆を入れてセレモニーを行なっているのですが、その柵の外側に何重もの人垣ができて観衆があふれ返っているのです。ハロウィンの渋谷スクランブル交差点並みのの渋滞ぶりで、メディア用の高台の上にはDJポリス的な人まで登場し、交通整理を行なっているではありませんか。

これは近づくことも叶わんと遠目の隙間を探りまして、人垣越しにメダルセレモニーを見守ることに。「ライルズー!」「キャー!」「立ち止まらないでくださいー!」「ライルズー!」「キャー!」「こちらでは観覧できませんー!」みたいな声が終始飛び交っており、若干カオスを感じつつも、世界陸上が本当に本当に盛り上がっているんだなと目頭が熱くなる気持ちにもなりました。

そして実際に男子200メートルのメダリストたちが登場すると、爆発的な歓声があがりました。「リアルに危ないかもしれんな」と思うほどの熱狂で、メダリストたちにとっても素晴らしい喜びの舞台となったのではないでしょうか。ライルズさんはちょっと目を拭ったように見えましたので、いい光景が見えているといいなと思いました。

↓ライルズさんの目には涙が浮かんでいたかもしれない!
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その後は、この日の午前にレースを終えたばかりの女子20キロ競歩のメダリストたちもセレモニーに登場。もちろん日本の藤井さんも銅メダリストとして堂々のご登場です。大会2日目に最初のメダルセレモニーが行なわれたときはここまでの盛り上がりではなかったので、男子35キロ競歩で銅の勝木さんとあとで感想戦でもしていただくといいんじゃないかと思いました。「俺ももう一回やりたい」って話になるかもしれませんね!

↓藤井さん日本のメダル第2号ありがとうございます!
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セレモニーを終えたあとは会場入りして夜のセッションを観戦します。この日も5万8000人を超える大観衆が詰めかけており、素晴らしい盛り上がりです。子どもたちの姿もたくさん見られ、近くにいた幼稚園くらいの少年が「きょうらいるずでる?」とお父さんにたずねているのがかわいいことかわいいこと。そんな純真さを前にしては「今日は予選だから出ないね」「お父さんに明日のチケットを買ってもらいなさい」「もう売ってないけど」などとリアルを告げることは到底できず、心のなかで「キミが本当に願えばきっとライルズは現れるよ」と祈っておきましたとも(←やっぱり出ませんでしたが)。

夜のセッションの冒頭は、女子の七種競技と男子の十種競技が行われており、そこでもひとつひとつの試技に対して大歓声が送られていました。七種競技と十種競技なので、ひとつひとつの試技はほどほどの記録だったりはするのですが、それでも世界の選手たちの動きに観衆は沸き立っているよう。そういう意味では、こうやって新しい扉を開けた人がたくさん集った日に七種競技と十種競技があるというのは、いい日程だなと思いました。やり投げとか走高跳とか棒高跳びとか、「へー、これが」と思う競技をひととおり見られますからね。

男子の十種競技ではアメリカのガーランドさんが、「どう見ても投擲だけで勝つ気のマッチョ」風に見せながら走高跳では2メートル11センチをクリアしたり、400メートルも48秒73でまとめたりしていて、会場のハートを一気にキャッチしていました。最終日の午前のセッションではマッチョの110メートルハードルやマッチョの棒高跳びが見られるはずですので、今からでも間に合う方は行って見てみるといいんじゃないかと思います。

↓100メートルを10秒51で走り、2メートル11センチを背面跳びするマッチョです!
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さてそうこうするうちに注目種目が始まりました。まずは4×400メートルリレー、いわゆるマイルリレーです。日本も男子400メートル決勝進出の中島佑気ジョセフさんを中心に、決勝進出を狙って走ります。日本はシーズンベストとなる2分59秒74の好記録を出しますが、2組6位となって決勝には進めませんでした。ただ、アクシデントがあった予選1組のほうであればこのタイムは2位に相当するものでしたので、ちょっと組み分けの運がなかったかもしれません。ジョセフさんの追い込みはこのレースでもしっかり通じておりましたので、もうひとつ、ふたつ、今大会をキッカケに400メートル界隈が熱くなれば、決勝常連国というものも見えてくるような気がします!

↓すっかり国民的となったジョセフさんが走るとすごい歓声があがりました!




さぁそして、大注目の男女の4×100メートルリレーが始まりました。日本は男子4×100メートルリレーの予選2組に登場。小池祐貴さん、?田大輝さん、桐生祥秀さん、鵜澤飛羽さんのメンバーで決勝進出を狙います。日本選手権では痛恨のクラウチングよろめきがあって個人種目の代表を逃した?田さんは、このリレーにすべてを爆発させる構え。桐生さんはスタンドの観衆に手を振って「もっと歓声を」と呼び掛けています。日本チームが燃えている。スタンドからでもすごい気迫を感じます。

日本チームへの超歓声のなかで迎えたスタート。日本は1走・小池さんがいいスタートを決め、先頭争いをしながら2走へのつなぎに向かいます。2走へのつなぎではイタリアの2走の腕振りが後ろからくる南アフリカの1走に当たってしまい、この影響で南アフリカがバトンをつなげないというアクシデントが(※21日に単独再レースを行ない、設定タイム以内なら決勝進出とのこと)。このアクシデントは日本が東京五輪でバトンミスとなったものとまったく同じシチュエーションでした(※ハミ出してきたのも同じジェイコブスさん/腕振りのクセが悪い)。日本はアクシデントこそありませんでしたが、1走と2走のつなぎで手間取り、何とか?田さんにつなぎます。

2走が走るバックストレートは大きくタイムを稼ぎたい区間。日本も一時?田さんがトップに躍り出ますが、ライバルはそれ以上に伸ばしてきており、3走へのつなぎではオランダ、ガーナ、イギリスに次ぐ4位になります。3走はこの3コーナー・4コーナーをつとめつづけ、幾度ものメダルを取ってきた歴戦の桐生さん。桐生さんから鵜澤さんへのバトンパスは一発でバチンと決まり、前との差を詰めてきます。

すると、この3走から4走へのつなぎで今度はイギリスがバトンミス。スタートのタイミングは予定通りのようでしたし、後ろも特に失速しているわけではないので、4走の加速が掛かり過ぎたでしょうか。日本はこれで3番手に上がると、最後は鵜澤さんが予選全体を見てもトップに相当する速さで駆け抜け、見事にこの組3位で決勝進出を決めました!

↓ちょっと危ないところもあったけれどまずは決勝進出!


今大会のリレーは波乱含みで、予選1組のほうではジャマイカがバトンをつなげず決勝に進めませんでした。その結果、全体のタイムで言うと、ガーナ、カナダ、オランダ、アメリカにつづいて日本は5位での決勝進出となりました。南アフリカの再レースの結果にもよりますが、メダル獲得へは決勝でもう一段上げていきたいところです。

各走者の予選のラップタイム順で言うと、1走小池さんは予選通過済チームのなかの5位、2走?田さんは予選通過済チームのなかの7位、3走桐生さんは予選通過済チームのなかの6位、4走鵜澤さんは予選通過済チームのなかの1位タイとなっています。決勝ではアメリカなどメンバーを強化してくるとみられますので予選のタイムは参考でしかありませんが、日本としては2走から3走、ここをあげていきたいところです。

まずバトンパスを素早くしっかり決めること。これが今大会の最初のレースとなったメンバーは、ひとつ叩いたぶんの上積みを決勝では発揮してもらい、特に?田さんには「?田のチカラでメダルを獲った」と言えるくらいにタイムを伸ばしてほしいところ。桐生さんはとにかく頑張ってほしい!「桐生さんを手ぶらで帰らすわけにはいかないぞ」と桐生さんからも言ってやってほしい!とにかくメダル圏内の順位で鵜澤さんにつなげば、鵜澤さんの区間は予選1組1位カナダのドグラスさんにも勝つなど互角以上に戦える手応えですので(※ドグラスさんは最後横見て走ってましたが)、十分にメダルも期待できると思います。大会全体の最終種目で日本がメダルなんてことになれば、国立の屋根が吹き飛ぶんじゃないかと思いました!

その後は、女子やり投げの決勝を応援しつつ、日本の田中希実さんが出場した女子5000メートルの決勝を見守りました。全体が牽制しあってスローペースとなるなか、序盤は最後方待機の構えで田中さんはチカラを溜め、中盤にかけて前進すると残り3周という段階からはロングスパートをかけて、1500メートルのチカラを世界の強豪にぶつけていきました。予選とは違うレース展開ですが、「勝つ」ために戦ったレースだったと思いますし、国立の大観衆にもそのことが伝わったものと思います。世界の超人が強く、順位は12位ということで入賞はなりませんでしたが、これは今日の展開のなかで勝ちにいった結果としての立派な順位だと思いますので、このレースを大事な思い出にしてもらえたらいいなと思います。5万8000大観衆の超歓声、すごい体験だったと思いますので!

↓観衆としても、これ以上ないくらい応援できたと思います!
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さて、この東京2025世界陸上もいよいよ最終日を迎えます。この大観衆がリレーのメダルを見たらどうなるのか、個人的にもものすごく興味があります。すでに人生イチくらいの超歓声を体験していますが、それをも超える何かが生まれるような気がします。届くチカラはあります。舞台も整っています。スポーツの神様がいるのなら、2021年に日本と東京が失ったものをちゃんとバランスを取ってほしい。コロナ禍で舞台を大きく損ない、内枠のハミ出しという不運によってバトンをつなげず、しかしその結果を受け止めた日本のリレーチームに東京五輪のぶんまでバランスを取ってあげてほしいなと思います。それを見ることができたら、東京も報われると思います!



最後の最後、二度とないような光景を作って最高の締めくくりに!




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