- カテゴリ:
- ミラノ・コルティナ五輪
- ウィンタースポーツ
2026年02月11日07:00
?梨沙羅さんに混合団体のメダルが帰ってきた!
熱戦つづくミラノ・コルティナ五輪は大会5日目(実質7日目)を終えました。この日も日本勢の奮闘に大いに沸きましたが、やはり何と言ってもスキージャンプ混合団体のメダル、?梨沙羅さんのメダル、これに尽きるでしょう。前回北京ですべてが真っ暗になるような失意に包まれ、真っ黒い悪意を浴びせられたあの日から、4年を経てやっとその手に戻ってきたメダル。ようやくあの日を上書きできた、そんな喜びでいっぱいになりました。
↓おめでとう日本チーム!おめでとう?梨さん!
ミラノ・コルティナ冬季五輪。スキージャンプの混合団体で、日本は銅メダルを獲得しました。4年前の北京五輪で失格に泣いた高梨沙羅選手(中央)は、2本目を終えて笑顔を見せていました。右は小林陵侑選手、左は丸山希選手です。
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) February 10, 2026
写真特集https://t.co/JpefmnH5it#高梨沙羅 #Olympics… pic.twitter.com/1Nnb7bzoAT
混合団体が行なわれるノーマルヒルは、今大会ですでに男女の競技を実施済み。風は安定して微風追い風が吹いており、急に横風になったりするような暴れ馬ではありません。安定した環境、同じ台、であれば昨日飛んだのと今日飛ぶのとで大きな違いが出るはずもありません。
ノーマルヒルで実際に記録したポイントから見れば、メダル争いはノルウェー・スロベニア・日本、そこにドイツ、少し離れてオーストリアがつづき、それ以降はかなりチカラの差がありそうな感触。ノルウェー・スロベニア・日本のメダル争いでは、まずプレブツ兄妹を擁して連覇を目指すスロベニアは、それ以外のメンバーにやや不安が残り、今大会の「らしくない」プレブツ兄妹がどこまでカバーできるかは微妙なところ。
むしろ怖いライバルとなりそうなのは、女子ノーマルヒルで上位を独占する勢いだったノルウェーか。男子は互角ですが、女子はノルウェーが日本を上回る状況ですので、ここで日本に求められるのは、?梨沙羅さんがもうひとつギアをあげていくこと。?梨さんの飛躍にメダルの色がかかっている、?梨さんの大ジャンプなしには金はない。少し怖いけれど猛然と燃える、そんな展望のなかで競技は始まりました。
【#ミラノ・コルティナ冬季オリンピック】
— TBSテレビ『S☆1』公式 (@TBS_TV_S1) February 9, 2026
❄️きょう深夜2時8分 TBS系列
《スキージャンプ混合団体》
涙の失格から4年、
エース #小林陵侑 & リベンジに燃える #?梨沙羅 らが悲願の金メダル🥇へ‼️
❄Xでオリンピック特集ページ❄
ミラノコルティナ最新情報を要チェック👀https://t.co/Lq4zUe659s pic.twitter.com/35yx2wOwRa
日本チームのオーダーは丸山希さん、小林陵侑さん、?梨沙羅さん、二階堂蓮さんという並び。女子ノーマルヒル金のノルウェー・ストロムさんは1番手、銀となったスロベニアのニカ・プレブツさんは3番手に入っています。ストロムさんVS丸山さん、プレブツさんVS?梨さんと金銀をそれぞれ迎え撃つ日本女子という構図。日本としてはまず丸山さんが1位か2位でつなぎ、大エース小林陵侑さんが基本的にチーム内2番手の選手が入っている2枠で大きく差をつける、そして?梨さんがそのリードをキープもしくは広げ、二階堂さんが世界のエースたちを相手に堂々勝利を決める、こんな流れでいきたいところ。
まず1本目。ノルウェーのノーマルヒル金・ストロムさんがややピークからは後退するようなジャンプを見せるなか、スロベニアのニカ・ボダンさん、オーストリアのリザ・エダーさんは100メートル付近までのばしてきました。日本も丸山さんが97メートルのジャンプで118.9点として3位発進。1位スロベニアまでは2.6点差、距離にして1メートル少しというところです。
2本目、男子勢はいずれもK点から100メートルあたりまでのばしてきます。飛ぶごとに次々にトップを更新していくなか、スロベニアでやや不安があった2番手ラニシェクさんが下馬評覆す102メートル・140.7点の大ジャンプで一気にトップに出てきました。一方で日本は小林陵侑さんが、飛距離・着地ともいまひとつでわずかに後退。ここでトップに出ているのが理想でしたが、日本は逆にメダル圏外の5位となりました。1位スロベニアとの差は10点、距離にして5メートルに広がりました。
3本目、ノルウェーのクバンダルさんはコーチリクエストでゲートを下げてのジャンプ。ヒルサイズ付近まで飛べればゲートを下げたぶんの追加の加点を得られるという勝負の策ですが、ここは見事に成功。102メートル・128.9点を得て再浮上。ドイツ、オーストリアは3人目が距離を伸ばせず後退。スロベニアはニカ・プレブツさんがまだ本物のプレブツには至らずも、さすがのジャンプでトップをキープ。日本の?梨さんは距離96.5メートルでテレマークもしっかり入れるジャンプで、ここでスロベニア・ノルウェーに次ぐ3位に浮上。トップのスロベニアとは12.3点差、距離にして6メートルといったところです。
4本目、ノルウェーのリンビクさんは実績からするともうひとつという97.5メートルのジャンプで着地もいまひとつという内容。129.3点を得ますが、4人目としては物足りないジャンプに。トップのスロベニアはドメン・プレブツさんが追い風強まる難しいコンディションのなかでK点付近までのばしてきました。それでもまだ本物のプレブツには至らず、100メートルジャンプで139.0点。そして日本の二階堂さんは、メダル獲得の勢いそのままに103メートル141.6点の大ジャンプ。ここまでの全選手で最大のポイントを稼いで、ノルウェーをかわして2位に浮上。1位スロベニアとの差は9.7点。距離にして5メートルないところまで再び迫ってきました。
上位8チームに絞って行なわれる後半戦。ここからは順位の逆順で飛ぶということで、日本は常に上位に対してプレッシャーを掛けられる立場です。1本目、先に飛んだ暫定3位のノルウェーはストロムさんが101.0メートル・132.1点の大きなジャンプで着地も決めました。つづく日本の丸山さんは97.5メートル・122.8点に留まり、ノルウェーに再逆転を許しました。最後に飛んだスロベニアのニカ・ボダンさんは98.5メートル・126.1点とし、1位をキープ。日本は暫定3位に後退し、首位のスロベニアまでの差は13.0点に広がりました。距離にして6.5メートル。
後半2本目、顔ぶれと地力からすれば日本が大きくまくるチャンスでもある場面です。先に飛んだ日本は、小林陵侑さんが98.5メートル・134.3点とまずまずのジャンプ。ノルウェーはここでスンダルさんが失速ジャンプとなり、97メートル・130.1点で日本に再逆転を許します。そしてスロベニア、もっとも不安視されていたラニシェクさんが101メートル・142.0点の見事なジャンプでさらに差を広げます。2位日本との差は20.7点、距離にして10メートル以上。そしてスロベニアはこのあとにプレブツ兄妹を残している。これはスロベニアの金はかなり濃厚になってきたでしょうか。ラニシェクさんがMVPとなりそうです。
後半3本目、ノルウェーと日本の激しい銀メダル争いとなってきたなかで、先に飛んだノルウェーのクバンダルさんは99.5メートル・131.4点のジャンプ。つづく?梨さんは97メートル・125.6点で再びノルウェーが2位に浮上。スロベニアはニカ・プレブツさんが98.5メートル・132.7点のジャンプで着実に首位固めをしていきます。日本は2位ノルウェーを4.5点差で追う3位となり、銀が獲れるかどうか、混合団体初のメダルが獲れるかどうか、そこが焦点になってきました。
後半最終4本目。メダルを狙う各国がコーチリクエストでゲートを下げて、追加の加点&逆転を狙ってきます。オーストリア、ドイツともにゲートを下げて飛び、追加の加点を得ることに成功。日本の二階堂さんも同様にコーチリクエストでゲートを下げますが、ここは加点を得られる「ヒルサイズの95%=101.5メートル」にわずかに届かない101メートルのジャンプに。追加の加点4.5点は得られず、134.1点のジャンプに。それでもこの時点でドイツをかわしてトップに立ち、日本は混合団体初のメダルを確定させました!
暫定2位で飛んだノルウェーのリンビクさんは、ゲートを下げることはせず、100.5メートル・133.9点のジャンプ。日本をかわし、最後のスロベニアのジャンプを待ちます。最後の最後で登場したスロベニアのドメン・プレブツさんは、ここにきて本来のプレブツを取り戻し、102メートル・141.5点の大ジャンプ。さすが世界のジャンプ王国・スロベニア、終わってみれば見事な五輪連覇となりました。ちょっと、今日は、敵いませんでしたね!
↓悔しい銅と嬉しい銅があるなら、この銅はきっと嬉しい銅!
↓悔しい銅と嬉しい銅があるなら、この銅はきっと嬉しい銅!
【🙌】高梨沙羅、銅メダルに歓喜! 混合団体でガッツポーズhttps://t.co/OXZqw574nx
— ライブドアニュース (@livedoornews) February 10, 2026
4年前に失格となった高梨はリベンジを果たし、笑顔のガッツポーズを見せた。高梨は「自分だけの力ではなく、周りの人の支えでこの舞台に立たせてもらった」と改めて周囲への感謝を語った。 pic.twitter.com/sWjYxQ0cg1
最終的に2位ノルウェーとの差は4.3点差ということで、あと50センチ飛んでコーチリクエストが成功していれば、あるいはコーチリクエストはせずにひとつ上のゲートからもう2メートルほど飛んでいれば、と繰り言も浮かぶくらいの惜しい差でしたが、この厳しい競り合いのなかで日本史上初のメダルをつかんだのですからこれ以上はない結果でしょう。前回は判定という壁に阻まれたメダルへの挑戦、ようやくあの日のメダルが帰ってきたような気分です。
これで日本のスキージャンプ勢はここまで実施された全種目でのメダル獲得となりました。残る男女ラージヒル、そして男子スーパー団体でもメダル獲得といきまして、ぜひスーパー団体では金を獲得してもらいたいところ。ちょっと小林陵侑さんが五輪に乗り切れていないところが気になりますが「ラージから本気出す」という言葉もあります(※嘘です)。目覚め始めたプレブツ兄妹と名勝負を演じ、そして勝ってほしいなと思います!
?梨さん!あのまま終わらなくて本当によかったですよね!上書き完了!