ごきげんよう! 浅田カズラです。
みなさん、ミシマリノというVTuberをご存知でしょうか? つい先日デビューしたばかりの、新人VTuberさんの一人です。
弾き語りもできる「つくって歌うVsinger song writer」の名に違わぬアーティスト系VTuber……ですが、そのあり方は、これまでのVTuberとは一味違います。もしかしたらこう口にするかもしれません……「あの漫画、見たことある!」って。
今回、活動を開始し、初の生配信も終えてきたミシマリノさんと、彼女のプロデューサーをつとめるくじらジオさんに、幸運にもインタビューを試みることができました。大きなバズにも恵まれ、これからさらなる展開も予定している、熱を帯びたVTuberの「いま」を目の当たりにしました。
VTuber・ミシマリノと、プロデューサー・くじらジオ。リアルのみならず、これまでのバーチャルからも自由であろうとするアツい二人は、まさに名コンビと呼べるほどに息がぴったり。期待の新人VTuberとその産みの親の熱量を、このインタビュー記事にてお届けできればと思います。
インタビューした方
ミシマリノ(@mishimari37):つくって歌うVsinger song writer。7/19デビュー。
くじらジオ(@kuzirazio):ミシマリノのプロデューサー 兼 産みの親。
デビューから初バズ、そして初生配信まで
――本日はよろしくお願いいたします。
ミシマリノ:こんにちは!よろしくお願いします!
くじらジオ:どもどもです。
――まずはこれまでの足跡からお伺いさせてください。活動を開始されてから、そろそろ1ヶ月でしたっけ?
くじらジオ:実質3週間くらいですね。ティザー動画を出したのが3週間前、自己紹介動画を出したのが2週間前だったので。
――そして歌ってみたが1週間ほど前。僕も聞きました。すっげえよかったです……!
ミシマリノ:ありがとうございます! 活動の最初はTwitterからで、そちらは始めてから1ヶ月くらいです。でも最初、まったくなにしていいかわからなくて。そんな中で、あの漫画がバズったんです。
怪しいおじさんにナンパされた話(1/2) pic.twitter.com/RmdhWNFcVY
— ミシマリノ@メルト歌いました (@mishimari37) July 28, 2019
ミシマリノ:バズる前はフォロワー数600人だったのが、バズったあとは3000人くらいになってました。
――えっ! そんなに増えたんですか!
ミシマリノ:そうなんです! ただバズるだけでなくって、歌衣メイカさんにも引用RTされたり配信で話題にしてもらったり…
くじらジオ:さらにそれを自慢する漫画にメイカさんから引用RTがくる。「無限ループじゃん」って人に言われましたw
――もうFavもRTも4桁いってますよね……反響、大きいですよね?
くじらジオ:ですねー。ちなみに、ニコニコ静画にも上げたんですが、ランキング22位に入ってました。ほかが商業作品の中で。
――すげぇー!! まさにバズってますね。ところで、このバズを境にして、なにか変わったことってありましたか?
くじらジオ:僕は心に余裕ができました。それまで、ミシマリにはガミガミ言ったりしてたんですけど、「もう3000じゃん?」って思うと、もう自由にやれるかなって。
――なにかガミガミ言ってたんですかw
くじらジオ:Twitterの使い方についてはw彼女はTwitter初心者でもあったので。
ミシマリノ:いろいろ言われてましたw わたしは逆ですね。バズったのは漫画で、中身ではないのかなって。「いまのところ肯定的に受け取ってくださる方が多いですが、その器に追いついていけるんだろうか」って正直不安もあったりします。
くじらジオ:うんうん。ちなみにチャンネル登録者数も初配信直前に1000人突破して、初配信が「1000人突破祝い配信」になったんです。
――めでたい! 幸先のよいスタートになりましたね。
ミシマリノ:恵まれてますよねぇ。
くじらジオ:僕も驚いてます。いや、これはバズるっていう確信はあって、ある程度の反響読めてたものの、想像以上の反響でした。
――そういえば、ミシマリノさんって配信のご経験はあったんでしょうか?
ミシマリノ:とくにないです。路上ライブはしてたんですけど、人前でラジオって形でおしゃべりする経験はなかったです。
――なるほど……やっぱ緊張します?
ミシマリノ:すごく緊張しました!!
くじらジオ:そういえば、知り合いに確認してみたら、同接が100人超えてたみたいなんですよね。
――はじめての配信でいきなりその数もびっくりしますね。
ミシマリノ:その上、めちゃめちゃ配信が落ちちゃって、なおさら焦りました。その間はくじらさんにカバーしてもらってたんですけど、これじゃあ「くじラジオ」だなってw
くじらジオ:僕は話すことには慣れてたのでなんとかなりましたねw とはいえ回線の問題とかありそうだし、そこ、あとで話そっか。
――ちなみに、今後生配信はどのくらいのスパンを予定していますか?
くじらジオ:そうですね……ミシマリはどうしたい?
ミシマリノ:とりあえず……週2はがんばりたいかなって。
くじらジオ:マジで!?
ミシマリノ:えっ、驚かれたw
くじらジオ:いやまぁ、実は今後17Liveさんでも配信やろうかなって思ってるんですけど、あまり回数増やすと配信者になっちゃうなって。ミシマリが目指すべきところはアーティストで、配信フリークにはなってほしくないなって……でいい?
ミシマリノ:で、いいんじゃないんですかね?
――おや、なんか手探りって感じですね。
ミシマリノ:バズった直後でもあるので、今後どうしていくかはまだ調整中ですね。
くじらジオ:予定と全然違うね。で、いろんなプラットフォームで配信回数増やすよりも、YouTubeでバズを狙った方が、ワンチャンあるかなーっていまは思ってます。でも彼女の意思は尊重したい。YouTubeは動画を中心になりますかね。
――アーティスト系のVTuberは歌動画が中心ですよね。
くじらジオ:でもさ、実際どうしたい? 弾き語りとか色々出来ると思うんだよね。
ミシマリノ:あまりトークが得意っていうわけではないので、動画中心でいいかなって。でも、ファンの方とコミュニケーションをとるためにも、配信はしてみたい。無理はしない範囲で。
くじらジオ:そうだね。このへんも、このあと話していこう。
真逆だけど噛み合った、ふたりの原点
ミシマリノ:そもそも他のVTuberさんと違うところがあって。漫画バズもそうなんですけど、くじらさんとは実は向いてる方向が違うんですよね。くじらさんはオリジナルコンテンツをつくりたいんですよ。
くじらジオ:おまえ俺のnote読んだだろ! ……そうです。今まで二次創作がメインだったので…
ミシマリノ:でもわたし、最初はくじらさんのために始めたんですよ。
くじらジオ:……そうなの!!??
――めっちゃおどろいてる……w
ミシマリノ:はい。わたしは夢をあきらめた身で、でもそんなわたしを、くじらジオさんが見つけてくれたので。あと、バズったのはうれしいんですけど、でもやっぱ、「ひとりひとりに深く伝えたい」っていう思いがあります。
くじらジオ:あっ、だから全リプしてるのか!!
ミシマリノ:「ほどほどに」って言われても、わたしに興味をもってくれた人が、みんな尊いっていうか……ことばのひとつひとつがありがたいんです。だから全部返してるんですよね。
くじらジオ:じゃああれだ、そういう企画考えるよ。ファンとの交流を大事にする配信。それに……初回の反省点として、コメントをぜんぜん拾えてなかったんですよね。
ミシマリノ:もっとみんなとコミュニケーションとりたい!
――歌動画増えちゃうとコミュニケーション取る機会減るかもなので、それよさそうですね。ちなみに……リプライ、うれしいですか?
ミシマリノ:めちゃめちゃうれしい。もともと持ってたチャンネルや、あとライブも身内しかいなかったので、こんなにいろんな人に歌を聴いてもられるのがうれしいです。くじらさんは恩人ですよ。
くじらジオ:あっ……はい、まぁそうですよね!えぇ!
――ふふっw
くじらジオ:でも、僕にとっても彼女は恩人なんですよ。実は「VTuberに密着する漫画」っていうアイデア自体は以前からあったんです。それをゲーム部みたいな物語性の強いコンテンツにしたい。あと、プロデュースもしたい。で、いろんな人に声かけしてたんです。でもあんまいい反応がなかった。そんな中で、ミシマリに出会ったんです。
ミシマリノ:漫画の内容についてコメントがあるんですけど、あれ、ほぼ本当の話なんですよ。そういうこと考えると、運命的かなって。いま2話目も見せてもらったんですけど、すごいドラマみたいなんですよね。
くじらジオ:もちろん、漫画なのである程度は盛ってはいるんですけど、実際に話したこと、そして思ったことをそのまま落とし込んでいます。これ、いろんな人が応用できると思うんですよ。自分自身を物語というコンテンツにする。それが十分にエンタメたりうることを証明したいんです。
ミシマリノ:しかも「好きにやっていい」っていってくれるんですよ。この人。
くじらジオ:僕は音楽の造詣は深くないんです。だから彼女の音楽に口出しはもちろんできない。…でもミシマリの音楽を初めて聞いたとき、「いい」って思ったんですよ。だからなに言われようと、僕にとってはあの時の感情が全てなんです。だから、彼女には歌を自由に歌って欲しい。その為には歌以外も好きにやってもらうのが一番いい。
ミシマリノ:エモッ。
くじらジオ:……なんか、俺ってすげえいいやつに見えね……?
ミシマリノ:だって恩人ですから。
――うーん……ほんと、これは名コンビ。
ミシマリノ:ですかねぇ。
くじらジオ:そう言っていただればなによりかなとw
コミケ落ちたと思ったら壁サークルに!?
――これまでの経緯を聞けたので、今後のお話に移りましょうか。直近ですと、なにかご予定ありますか?
くじらジオ:実はあります……夏コミです。
――出るんですか!
くじらジオ:いえ、僕は落ちたんですけど、先日のミシマリの配信を聴いた人から、「ぜひうちのスペースに置かせてほしい!」というご連絡があったんです!
――なんと!すばらしいですね!
ミシマリノ:ありがたいですねぇ。
くじらジオ:ちなみに……壁です!
――ええぇぇぇ!!?? 壁???
くじらジオ:そうなんです……ちなみに僕は売り子でいます。
ミシマリノ:あの、専門用語わからないっすw 「壁」って?
くじらジオ:コミケにおいて上位1%。
ミシマリノ:えーっ!! ありがたっ……!
――すっげー……そんなことあるんですね……
くじらジオ:ちなみに4日目です。このあたりは次の配信で告知しようと思ってます。「コミケ落ちたと思ったら壁にいた」って。
――ちなみにお出しする本ってご準備できてます?
くじらジオ:いや、落ちちゃったので結局準備できなくって。印刷所にお願いして、200部は出せます。でも壁サーですし、なにより本自体はもうBOOTHでも出してるものですし、書店で委託もしてるんです。だから、会場限定でフリーペーパーをつけようと思ってます……そこで、漫画の2話をプレビュー版で先行公開します。
――おおっ! これは楽しみ! っていうか、これで新しいバズのネタができてません……?
くじらジオ:どうですかね……ネックなのは、ミシマリはコミケ知らないんですよね。次の配信、また僕だけ話す状況になっちゃうw
ミシマリノ:くじラジオ再び。
くじらジオ:まぁこれはしゃーないと! でもミシマリにもいろいろ教えられるようにがんばります!
――がんばってください! あっ、ということは、2話自体も公開近いということでしょうか?
くじらジオ:8月もいくつか動画を公開する予定なんですけど、目玉は漫画の第2話、そして、ミシマリノのオリジナル曲です。
――キターーーッ!! めっちゃ楽しみです!
くじらジオ:現在MV作成中です!
ミシマリノ:実は曲自体は焦らすようにお出ししてるんです。BGMに使われてるんですよ。聞けば「あっ!これか!」って思うはず。
くじらジオ:そして、その曲こそ、僕がミシマリをはじめて知った時の曲です。
――オォーッ!エモッ……!
ミシマリノ:「ハジマリノ」ですよ。
くじらジオ:……クッソつまんねー!
ミシマリノ:ひっどーい!
――それにしても、チャンネルが「漫画(シナリオ)」「歌動画」「生配信」で統一されていくのは、きれいですね。
くじらジオ:それ以外の動画出そうと思ってますが、なるたけ伏線になるようにするつもりです。
――もしやあのBunny Manも……?
ミシマリノ:あれは物語性ゼロですね。
くじらジオ:まったく関係ないですwでも実はあれが最初に収録した動画なんですよ。ちなみに、このBunny Manを通して、ミシマリとの接し方がまるで変わりました。
ミシマリノ:あれ? そうでしたっけ?
くじらジオ:始めは俺をめっちゃ警戒してたじゃんw でも一気に打ち解けた。 いっしょにゲームするって大事だなって。
――自己紹介動画よりも前にBunny Man……そういうのもあるんですね……
ミシマリノ:Bunny Manで遊びながら、「あっ、この人はほんとありのままやらせてくれるんだな」ってわかったんですよね。
くじらジオ:まぁあとゲーム実況なら、彼女のありのままが伝わるかなって思ったんですよね。だからまずはリアクションとれるゲームかなと。
――いろんな方がやってますからね。そしていいリアクションが取れる。
くじらジオ:あと、小技として彼女のデビュー前から僕は僕のファンに声をかけてたんですよ。「ミシマリを推してくれ」って。まずはじめに信頼のおける人たちを彼女のファンにしなくちゃって。そうすれば彼らが「こういう推し方をすればいいんだ」って新規層のいい見本になってくれると思ったし。彼らに初動を支えられたと思ってるし、本当にありがたいです。
ミシマリノ:やっぱくじらさんはプロモーションのプロですよ。
くじらジオ:無職だからね。自分を売っていかないと死んでしまう。
――イラストで生計を立ててもいる無職……
くじらジオ:そもそも自分も、絵の才能はないって思ってるんです。
ミシマリノ:えっ!? あんなに上手いのに!?
くじらジオ:だって、他にも絵が上手い人なんていっぱいいるんですよ。だから、僕は絵以外の領域でも戦おうと思って、プロデュース能力を磨いたんです。
ミシマリノ:でも、わたしはくじらさんの絵ってあたたかくて好きですよ。だからこそ安心できているので。
――あっ、いい肉体に得て自信がついてるというか。
くじらジオ:VTuberのいいところだよね。
ミシマリノ:VTuber、いいなって。くじらさんに作ってもらえてよかった。
バーチャルからも、自由であれ
くじらジオ:これはエゴなんですけど、僕は「Vtuberの幸せなあり方」を提示したいんですよ。「バーチャルの決まり事」とか関係ない。この界隈悲しい話が目立ちますけど、結構な理由が「バーチャルの決まり事」に囚われているがゆえのものと僕には思えてならないんです。だから彼女には自由にやってほしいし、俺も自由にやっちゃうと思う。「ミシマリノこそ本当に自由なバーチャルなんだよ」って見せてやりたいんです。
ミシマリノ:わたしも、この界隈のルールとかあまり知らないんですよね。くじらさんから界隈とかTwitterのルールとかは教えてもらったけど、それは取捨選択しようって。「わたしはこうしたいよ」って、全然言っちゃいますね。
くじらジオ:でも、それでいいんだよ。「バーチャルだから」っていう不自由を、彼女にはさせたくない。
――わかります。なにより、あの漫画自体が「ミシマリノの自由さ」かなって感じます。
くじらジオ:あと、僕はエハラミオリさんにあこがれてるんですよ。彼って、一人のインターネットのオタクが、 Vにふれて輝き、 そしてVの業界のキーパーソンになった人じゃないですか。僕も彼に続きたいし、なにより彼を唯一の奇跡にせず、さらにあとへつなげていきたいんです。
――彼もまた、この業界を体現する一人ですよね。そこへ続こうって、アツいな……
くじらジオ:うーわっ、いま、めっちゃイキッたな……
ミシマリノ:くじらさんは普段からこんな感じなんですよね。そこがわたしと相性がいいと思ってます。わたしは自信のなさが根深くあるから、こうしてくじらさんがバズらせてくれてるのが本当にありがたい。そして、みなさんからのコメントも見て、わたし自身も「自信のあるミシマリノ」へ向かっていけるのかなーって思ってます。
――プロデューサーはかくありって感じですね。
くじらジオ:そういってもらえるとうれしい……口だけにならないようにがんばります! あと、この界隈って、魅力的な人がたくさんいるんだけど、うまく輝けていない人も多いと思ってます。ミシマリノを成功させたら、そのメソッドを、別の子にも使ってあげたい。そして、いろんな人たちを発掘したいんです。
ミシマリノ:わたしも、そんな世界になるのを望んでいます。だからこそがんばりたい。だから……くじらさん、がんばれ!
くじらジオ:君もな!
くじらジオ:そういやまったく関係ないんですけど、この前、僕の誕生日の時に、なんか彼女……弾き語りの生歌と手紙を僕にtwitterのリプライで送ってきたんですよ。
――おっ! うれしいじゃあないですか。
くじらジオ:いやいやいや! すげえことしてくるなこの女!ってめちゃくちゃ怖かったんだからな!!
ミシマリノ:えーっw でも、いま言っておかないと、いつ伝えられるかわからないじゃないですか。ことばをつくる者なので、わたしは伝えたいと思ったときに、ことばを伝えたい。そして、ファンの方がわたしを推すのが一瞬であっても、その一瞬になにかしら与えられたら、それだけでうれしいです。
――……大切ですね。いまのこの界隈にこそ響く言葉です。
ミシマリノ:っていうか二人とも、エモいこと好きですよね。
くじらジオ:そりゃね。僕はエモの文脈でしか生きていけない。
ミシマリノ:だからこそつながっているのかなって。
――素晴らしいタッグだと、聞いているこちらも強く感じました。お話し聞かせていただき、本日はありがとうございました!最後になにかありましたらお願いします。
くじらジオ:みなさんに楽しんでもらえるようなコンテンツを、いままでのVTuberでおなじみなことから、これまでのVTuberになかったものまで、そしてなによりミシマリが一番やりたいことを大事にしながら、やっていこうと思います。今後にぜひご期待ください!
ミシマリノ:これからも自分らしく、「人に届く」ことを一番大事にしたいと思っています。今後ともよろしくお願いします!