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有為自然 1356 会者定離(えしゃじょうり) 会うは別れの始めなり  260128

 会者定離(えしゃじょうり)  会うは別れの始めなり 260128

 

 

私は、地域デビューが遅かった。

この地に移住しておよそ30年間は、近所づき合いをしなかった。

暗いうちに家を出て、暗くなってから帰る。

子どもがいないから、親同士のつきあいもない。

 

退職後、自治会総会で、紛糾する問題について発言してしまった。

それがきっかけで、地域ボランティアを次々に起ち上げた。

そして知り合いが、数十人に。

 

ところが、突然の別れが訪れる。

先日も葬儀に参加した。

90歳近い高齢女性、A子さん。

これまで、無宗教キリスト教式、仏教式、いろいろな葬儀に参加した。

今回は、仏教式。

日蓮宗のお坊さん。

マイクなしで、会場全体に響き渡る大音声に圧倒された。

 

生前、ボランティアの集まりのあとは、

A子さんたちを自宅まで車で送っていた。

みんなは私のことを「デイサービス送迎車の運転手さん」と呼んでいた。

 

A子さんは、大勢の前での話がとてもうまかった。

柔和な顔で、戦争中の体験を話した。

 

私の運転する「送迎車」の中で、

A子さんが私に話しかけたことを思い出す。

かつて、私がボランティア内で衝突したB子さんについてである。

 

「B子さんに会った時、『シゼンさんはどうしている?』と聞かれたので、

『元気だよ』と答えたの。

そのあとに『私の亡夫もやさしい人だったけど、

シゼンさんみたいにやさしい人をこれまで見たことがない」と言ってやったよ」と。

 

いや~、まいった。

温和なA子さんは、B子さんを快く思っていなかったのだ。

B子さんをチクリと刺したのである。

A子さんは、こんなことを言う人だったのかと驚いた。

 

A子さんの遺体に、最後のお別れをした。

生前の面影が全くない。

それほど変わっていた。

きっと若い頃は皴がなく、こんな感じだったのだろうかとも思った。

しかし、エンバーミングという言葉も頭に浮かんだ。

複雑である。

 

 

生者必滅会者定離

会うは別れの始めなり。

 

これからますます、別れが多くなっていくことだろう。




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