イラストをそれっぽく描くコツ 96こげ (著) を見つけて、これは良さそうだ、と思ってやってみました。
経緯を少しまとめておきます。イラストは楽しいもので、いくつか教本を試してみていました。そんな中で、とても身になったなと感じていたのは、 人を描くのって楽しいね!―マンガのための人物デッサン― 中村 成一 (著) でした。こちらは一貫して、人体をどのように単純化して絵として再構成するか、といった視点で描かれています。これはこれでとても勉強になったのですが、少し絵柄が最近の漫画などとは少し乖離があり、ギャップを感じていました。そこでより最近のスタイルで、改めて体系的な練習がしたくなり見つけたのが、イラストをそれっぽく描くコツ でした。初心者のたわごとではありますが、とても多くの気づきがあり、初心者のときに感じたものというのは二度と体験できないとされているので、今も初心者ですがまとめてみることにしました。
この本の特色
まず特筆すべき点、それは極限まで線がシンプルであることです。しかしそれは簡単であることを意味しません。一本一本の線に重要な役割があると感じていて、何度もトライしなければ理解できない部分が数多くありました。またお手本は非常に立体的で一貫していて、これは前述の「人を描くのって楽しいね!」と似ています。平面的な絵がダメというわけではなく、単にスタイルの違いでしかありませんが、個人的には立体的な絵のほうが好みです。
構成上の特色としてあげられるのが、見開きページで 「お手本」→「失敗例」→「単純化されたシルエット」→「ヒントになる線(あたり)」→「書き込み」というのが例示されているところです。まずこの構成がとても良かったです。「お手本」→「失敗例」の二つがあることで着目すべきポイントがどこかとても分かり易いです。1ページのボリュームが抑えられているのでサクサク進めることができます。
そこで自分は、本の方針にそってあまり肩肘をはらず、一回挑戦してみて、うまくいかなければ3回くらい再挑戦して次のページに進む、というやり方で今回トライしました。
きほん~顔

シルエットから書き始める、というのは実は抵抗がありました。なぜなら「人を描くのって楽しいね!」において、シルエットとは結果にすぎなかったからです。顔なら顔の構造をボトムアップで描き、結果としてシルエットが出来上がるというものです。しかしシルエットから入ることで、驚くほど全体のバランスがとりやすく安定しやすいことに気づきました。トップダウンの描き方とは何か?これが一つのテーマだと解釈しました。
上半身

ここで一つ重要なことに気が付きました。本では言及されていません(見逃していたらすみません)が、線は必ずしも繋がってなくてもいい、ということです。これは手で顕著ですが、全部の輪郭線を書くと非常に絵がうるさくなりがちです。しかし線画の角を少し抜くとクドさが大きく低減することに気づきます。また指の輪郭が直線であっても、指間接を描く代わりに、ほんのわずかに隙間を開けることで間接の代わりになる、というのも発見でした。これは絵の粒度や書き込みによって適切な使い方が変わるのでしょうが、いつ線を途切れさせるのか、これは研究の余地が多くある香りがします。ただ手はそもそも難しいのと、シルエットからは立体がどうなっているのかイメージしづらかったので、ここはシルエットの欠点と言えると思いました。ここでは少しズルをして、コトブキヤハンドモデル を参考にして描いています。流れる髪も鬼門ではありましたが、やはりシルエットに着目すると全体のバランスが取れるため、ずいぶんと描きやすくなるのを体感しました。
全身

もたれて座るポーズ、の胴体が自分にとって極めて難しいと感じました。肩と胴体が重なっていてイメージしづらく、そのせいでシルエットがうまくとらえられないことに気づきました。それでもよーーーーく見れば多少はマシになったような気がします。イラストというのはいかに目を鍛えるか、というのが重要な要素というのを改めて実感します。そして驚くべきは章最後の一ページ、スニーカーポーズ。勘違いだったら非常に恥ずかしいのですが、まさにこの一枚こそ、この本が最も伝えたいことが詰まっている、そう思えてなりません。このお手本の下にある失敗例、別に3次元的に破綻しているとか、そういうのは一切無いのです。しかしイラストとして魅力的かというと、お手本の構図とは比べ物になりません。シルエットとは、どのようにその主題をデザインして見る人を魅了するのか。「それっぽく」の枠を超えて、シルエットにはイラストの面白さ、難しさ、奥深さがあるんだよ。そういわれているような気がしました。
まとめ
残りのページはこれからトライしますが、スニーカーポーズが自分の中で一つのブレークスルーに感じまして、記憶が新しいうちにまとめてみることにしました。96こげさん、素敵な本をありがとうございました。
追記(おまけ)

おまけ部分も一周しました。難易度はあがります。しかしながら、地力があがったのか "少なくとも見ながらであればなんかなんとでもなりそう" そんな感覚があります。いろんなバリエーションがあり飽きない工夫がされていて、それでいてどれも魅力的なお手本になっています。またシルエットを試行錯誤しなくても最初の一発目で結構似せれるようになった気がします。様々なパターンに触れることがとても大事な気がします。最終的には圧倒的に練習の手数、ということなのでしょう。
追記2
さらに漫画などの摸写を少しやり、またイラストを1枚仕上げたくなったので練習後の参考に一枚、しゅきしゅきことね ( 学園アイドルマスター )を描きました。先にシルエットをある程度決めてからやるとやはり格段に書きやすい・・・!結構手も改善の余地はあるものの結構悪くなくなった気がします。実は結構嘘をついています。本当は手首に飾りがあるが、そこにあるとすごくこの構図では邪魔なので描きませんでした。また羽もこの位置には来ない・・・しかしシルエット的にここにあるといいのである!
