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ウサオジという男、『WAR/バトル・オブ・フェイト』を観る

先日の初詣では『WAR/バトル・オブ・フェイト』を観てまいりました。

いやはや、これはなかなか、いや相当に物凄い映画を年始早々に観てしまった。

これは凄い。

なんと言っても、『バンバン!』のリティク・ローシャンと『RRR』のNTR Jr.が共演するってんですから、凄くないわけがない。

この2人が演じる男たちが双頭の主役として活躍するんですねえ。

しかもこの2人の役回りがなかなか複雑なんですよ。

リティク・ローシャン演じるカビールはインドのスパイ組織RAWを裏切って、あろうことか自らの上官にして育ての親でもあるルトラ大佐を射殺し敵方の手先と成り下がる。

しかし実はこれは上官であるルトラ大佐から与えられた秘密の任務、裏社会で暗躍する「カリ」という正体不明の秘密組織を潰すための作戦なのですよ。

とは言え、組織からの信頼を得るために上官を殺すことになるとは想定外だったのでございます。

そしてこの事件がきっかけでカビールは古巣であるRAWから追われる身となるのですけれども、そこで現れる追手の一人がNTR Jr.演じるヴィクラムなんですねえ。

中盤でカビールはヴィクラムに自らの極秘任務について話し共に「カリ」を潰そうと協力関係を結んだと思いきや、実はヴィクラムは「カリ」の手先で、肝心のところでカビールを裏切ってしまうんですよ。

しかもその際にヴィクラムとカビールが子供時代の親友同士だったことが明かされる。

いやあ、もうとにかく関係性が複雑怪奇なんですよ。

カビールが裏切ったと思ったら実は裏切ったわけではなく、味方だと思っていたヴィクラムが実は悪者で、それだけでなくかつて生き別れた親友同士だったとは。

そういった複雑に絡み合う因縁と凶悪な陰謀、派手なアクションが一緒くたになった壮絶な映画でございました。

この感情の置き所に迷う感じが実にインド映画らしいとは言えばインド映画らしいのですけれども、さすがにこれはもう感情がどうにかなってしまいますよ。

いやあ、これは2026年も派手に始まりましたねえ。

派手派手の派手ですよ。

ド派手。

「派手」がゲシュタルト崩壊するほど派手な映画。

アクションだけでも、カーチェイスの果てに車で電車の上に乗り上げてしまったり、あるいはステルス爆撃機からプライベートジェットに降下して戦ったり、他にもボートにのって激しいバトルを繰り広げたりもしており、とにかく豪華絢爛。

あと、一番最初の導入のシーンは舞台が日本の鎌倉で、山奥のお屋敷でヤクザの一団と激しいバトルをしておりました。

ニンジャっぽい恰好をしたヤクザの手下が刀や鉤爪を持って現れたりと、いかにも外国人の考えた日本っぽい感じが面白い。

ここではリティク・ローシャンが刀を手に殺陣を行うのでして、まるで時代劇のような演出でした。

日本を舞台にしたインド風のスパイシーな時代劇。

さらにリティク・ローシャンが日本語を話すシーンもあって激熱でございます。

ヤクザの会長の75歳の誕生日パーティに乱入するわけですけれども、止めを刺すときに「お誕生日おめでとう」と日本語で言うのですよ。

さすがに誕生日プレゼントが「死」というのはサプライズが過ぎる気がしますけれども。

あとは、最初に「お前は誰だ」と言われたのに対して「君にとっては君の死だ」と言ったりもしました。

とは言え別にこのシーン、作品全体の流れも見ても別に日本である必要はないのですけれども、しかしこういう海外の映画でしか見られない奇妙な日本の演出は面白くて好きなんですよねえ。

ともあれ、本作で私イチオシのシーンは何と言ってもカビールが「カリ」からの信用を得るためにルトラ大佐を殺す序盤のシーンですねえ。

ここでルトラ大佐が「バガヴァッド・ギーター」2章47節を引用するんですよ。

出た!「バガヴァッド・ギーター」2章47節!!

激熱の「バガヴァッド・ギーター」2章47節でございます。

さて、読者の皆さんは「バガヴァッド・ギーター」2章47節についてご存じないかもしれませんから、念のため、ここに生成AIの翻訳ともに引用しておきましょう。

原文:

कर्मण्येवाधिकारस्ते मा फलेषु कदाचन ।
मा कर्मफलहेतुर्भूर्मा ते सङ्गोऽस्त्वकर्मणि ॥

翻訳:

あなたには行為に対する権利のみがあり、決してその結果に対する権利はない。

行為の結果を動機としてはならず、また無為に執着してもならない。

引用:

shrImadbhagavadgItA

※翻訳は生成AIによるものであり、間違っているかもしれないので悪しからず。

要するに、結果の良し悪しに惑わされることなく自らの務めに専心せよ、ということを言っている詩節でございます。

本作ではこの1行目の部分が引用されておりましたねえ。

さて話は変わりますけれども、本作でヴィクラムを演じたNTR Jr.も出演している『RRR』でもこの2章47節が引用されていました。

『RRR』ではラーマという男が引用するのですけれども、このシーンがまた強烈でラーマの覚悟の強さが伝わってくるんですよ。

『RRR』についてざっくり説明しておくと、これは1920年のインドが舞台の映画でして、2人の男が出会い、インドを植民地支配するイギリスと戦うことになるお話でございますけれども、ここでイギリスに対して激烈な敵愾心を持つのがラーマという男でして、しかし終盤でイギリスに捕らわれ牢に繋がれてあと数日で処刑されるところとなってしまうのですよ。

しかしラーマはもう逃げることもできず死ぬしかないという状況においてもイギリスを打倒するため牢獄の中でトレーニングをしているのでして、それを見たイギリス人が「なんと無駄なことを」と嘲笑ったのに対して、この「バガヴァッド・ギーター」2章47節を引用して返すのでございます。

要するに、「結果がどうであろうと最後まで決して投げ出さず諦めない」という不退転の決意を示すために引用するんですねえ。

それで本作でも、その同じ詩節を引用してルトラ大佐は「カリ」打倒に対する覚悟を示すわけでございます。

「カリ」を倒そうとした結果自らが死ぬことになろうともその決意を変えることは決してなく、部下であるカビールにその意志を託すシーンでございます。

覚悟が決まりすぎている。

他にも「不名誉よりも死、己よりも奉仕、祖国のために」という本作オリジナルのキメ台詞も覚悟が決まっていましたが、ここで改めて覚悟を示すために「バガヴァッド・ギーター」を引用してくるのが良い。

これは起承転結で言うところの「起」の部分シーンの出来事なのですけれども、導入から迫真が過ぎる。

身震いするほどの導入、これ以上の導入は滅多にあるまい。

と、そんな100点満点の導入で始まった本作なのですけれども、その後もひたすらに面白かった。

上に書いたような複雑怪奇な展開が次から次へと出てきて最後の最後までどこに話が着地するか分からない。

主人公が使命のために大切な人を裏切って敵に寝返り、遂に使命を果たすために敵と対決しようとしたそのときになって、かつての親友がその敵の手先として現れる。

少年漫画のような、この冬の寒さを吹き飛ばすほどに熱気がむんむんしてくる展開でございます。

とにかく全力であっちこっちにぶんぶん振り回されるようなエネルギー迸る作品でございました。

また、この作品は「YRFスパイ・ユニバ―ス」と呼ばれる作品のひとつでして、他の作品と同じ世界観を共有する作品でございます。

最近の作品だと例えば、『PATHAAN/パターン』とか『タイガー 裏切りのスパイ』なんかがそうですねえ。

本作の作中でもこれらの作品で主人公だったパターンとかタイガーの名前が出ていました。

そして最後には『PATHAAN/パターン』でも印象的な使われ方をしていた「金継ぎ」という言葉も登場して、ちょいとにんまりできるような演出もありましたねえ。

今後、パターンやタイガーとの共演の可能性があるというのも興奮が抑えられないポイントですねえ。

実際、『PATHAAN/パターン』や『タイガー 裏切りのスパイ』ではそれぞれパターンとタイガーが共演する展開がありましたので、そこにさらに本作のメンツも加わったらさながらインド版アベンジャーズでございます。

いやあ、本当に楽しみになってきた。

今後どうなってしまうんでしょうかねえ!

次回作の公開が待ちきれない!!!!

うぉぉぉお!!!!!!

おしまい。




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