観てきましたよ、クレヨンしんちゃんのインド映画!
『映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』でございます。
内容といたしましては、しんちゃんたちカスカベ防衛隊のメンバーがダンスの大会で優勝してインドへ招待されるのですけれども、インドの地にてボーちゃんが呪われた紙を鼻に突っ込んでしまうことによって欲望が抑えきれなくなって暴走してしまい、そのボーちゃんを元に戻すためにしんちゃんたちが奮闘する、という具合でございます。
しんちゃんがインドへ行くということで、一体どうなるのかと思っていたら想像以上のことになっておりました。
とにかく終始歌って踊っている。
さすがに本場のインド映画でもここまで踊るのはめったにないぞ、というくらいに踊る。
しかもこれ上映時間が2時間程度ですから、そんな映画で上映時間3時間ほどのインド映画以上に踊るということはもはや全体の尺のうち踊っている尺の割合がとんでもないことになっている。
それで思い出したのが、インド映画を観たことが無い人からよくインド映画について「インド映画ってずっと踊ってるんでしょ?」と言われることがありますけれども、そういったインド映画をあまり観ない人が考えるインド映画のイメージの通りずっと踊っていました。
多分これ、インド映画をあまり観ない人にはウケるのかもしれませんけれども、インド映画を頻繁に観る私からしたら実はちょいと興ざめな感じがしましたねえ。
と言いますのも、肝心の音楽の方が思いのほか割と普通にJ-POPだったのでして、これじゃあただダンスシーンの多い日本のアニメ映画ではなかろうかといった感想がぬぐい切れません。
せっかくインド映画の要素を取り入れるなら音楽もインドの音楽に寄せてくれていたら面白かったのに、と思わなくはない。
あと、呪われたボーちゃんを相棒にしようと出てくるインドの大金持ちみたいなキャラクターも立ち位置がなんか微妙でしたねえ。
特にこれと言った見せ場も無くなんとなーく出てきてなんとなーくボーちゃんをさらって話をややこしくしていった、くらいの印象でございます。
悪役というには影が薄く、かと言って味方では決してない、なんとも良く分からんやつでございました。
本当に、一体何だったんでしょうねえ、あいつ?
また、他にも思うところはありまして、本作を観て一番驚いたのが、終盤でひろしが「インドパワー」と言いながらいきなり『トップガン』のオマージュが始まることでございます。
さすがにこれはめちゃくちゃが過ぎる。
私はこのネタが分かるのでそこだけ切り取ったらそれなりに面白かったのですけれども、さすがに「インドパワー」からの『トップガン』は違うと思いますよ。
これはなんか、なんかこうなんと言うかなんとも言えない気がしました。
そもそも、これは絶対にクレヨンしんちゃん映画のメインターゲット層のちびっこには分からんでしょう。
ちびっこを連れて観に来た親向けのネタですかねえ?
さすがに『トップガン』を観ていたような世代はもはやちびっこの親世代よりちょいと上になりそうですから、多分これは数年前に『トップガン マーヴェリック』を観た層を想定しているのでしょう。
にしても、いきなりインドパワーからのトップガンはさすがにタイミング考えろよって白けてしまいました。
多分これ、ちょうど本作の制作が始まった頃に『トップガン マーヴェリック』が公開されて盛り上がったから、それに便乗して引用してやろうって魂胆じゃないですか。
なんかそういう浅ましい魂胆が透けて見えて白けてしてしまったことは否めない。
流行ったからとりあえずオマージュするというのは安直すぎるし、せっかくオマージュするならもうちょいタイミングを考えてほしいなあと思いました。
ともあれ、いつもクレヨンしんちゃんの映画って毎回毎回こんなめちゃくちゃなんですか?
まずこれが観ていて気になったところですねえ。
いろいろな要素を入れすぎて収集が付かなくなっている、そんな印象を受けましたよ。
なんというか、クレヨンしんちゃんの洗礼を受けたような気がします。
というわけでして、この映画はあくまでもクレヨンしんちゃんですので、インド映画成分を期待して観に行くと肩透かしを食らう羽目に遭うので気を付けましょう。
結論といたしましては、ちょいと期待外れだった、というところでございます。
おしまい。
