『デーヴァラ』を観てまいりました。
大規模なテロを企てている極悪人を逮捕するために警察がその跡を追ったところ、「赤海」と呼ばれる外界から隔てられた山奥にある海沿いの村に行きつくのでございまして、そこで語られたのは密輸を生業とする村で正義のために戦ったデーヴァラという男の物語でした。
武器を神と崇めかつては誉れ高い戦士が住んでいた赤海の村々も、インド独立後はそんな戦士たちは不要になってしまい、生きるために密輸に手を出してひっそりと生きていたのでございますけれども、あるときその密輸によって持ち込まれた武器によって村の人間が殺されてしまうという事件が起きたのでございます。
それを受けて赤海の村の戦士であるデーヴァラは密輸からは足を洗い漁業で真っ当に生きることを誓うも、密輸の継続を訴える別の赤海の村の戦士バイラから反感を買い、ここから血で血を洗う抗争が勃発するのでございます。
村人が「恐怖を克服したければ神話を聞け、恐怖を知りたければデーヴァラの物語を聞け」と言った通り、デーヴァラの物語は恐怖の物語でして、恐れ知らずの戦士の村にデーヴァラは恐怖をもたらした。
不正な仕事をしようと海に出ようとした者は悉くデーヴァラの振るう刃物によって背中にバツ印を刻み込まれたのでございます。
そしてあるときデーヴァラは村から姿を消し、姿を消した後も不正に手を出す村人に罰を与えることによって、村人が二度と不正に手を出さないよう目に見えぬ恐怖として存在するようになりました。
というのが前半までのお話なのですけれども、後半からはデーヴァラの息子が関わってくるのですよ。
ここで面白いのがこのデーヴァラの息子のヴァラというやつでして、勇者デーヴァラとは打って変わってどうしようもないボンクラでございます。
鮫の死体を捕まえてきてはそれを自分が戦って倒した獲物だと吹聴するものの村人には嘘と見抜かれ、決闘の儀式では相手が決闘前に飲む酒に薬を盛ってズルをするボンクラ、どうしようもないボンクラでございます。
デーヴァラが村を去った後、こんなボンクラのヴァラが主人公になるのが後半パートのお話なのですけれども、ここからどう前半のお話に繋がっていくのか、これが明らかになるところが本作の真骨頂ですねえ。
そして、前半でデーヴァラに反旗を翻したバイラは後半でも軍勢を集め再びデーヴァラの誓いに挑むのでして、そこにこのボンクラのヴァラも関わってくるのですよ。
モブキャラのようなしょーもないやつのオイニーがむんむんするヴァラが、一体どうやってこの話に関わってくるかが問題でございますけれども、最後にはすべてが明らかになって続編に続くってな具合でした。
もうデーヴァラの話はほとんど語られたような気がするのですけれども、この様子だと多分、最初のテロを企てている極悪人が関わってくるのでしょうが、こいつがどう関わってくるかが続編の鍵になりそうな気がします。
ここからお話をどう展開させるのか、予断を許さない感じが実に楽しみでございます。
海を舞台にした豪快なアクションと親子2代に渡る壮大なスケールの話でしたけれども、2章でどんな帰結に到達するのか今から待ちきれません。
インド映画らしい激烈なアクションと壮大なスケールの物語、そして荒唐無稽な展開の連続と、非常にパワフルな映画でございました。
おしまい。
