先日『ブリンダーヴァナム』というインド映画がやっておりましたので、インド映画という理由だけで早速観てまいりました。
内容といたしましては、クリシュという名の主人公が、恋人であるインドゥにブーミという友人の恋人のふりをしてブーミの実家へ行ってほしいと頼まれて、ブーミの恋人になりすます感じでございます。
クリシュが聞いたところによると、どうもブーミは父親に強制的に結婚させられそうになっており、しかもその結婚相手は従兄なのですけれども、こいつがまあなかなかヤバくて今風に言うなら半グレみたいなやつなのでございますよ。
それでクリシュは堂々とブーミの恋人役を演じブーミ家に乗り込むわけですけれども、家長であるブーミの父親はそれを快く思わず、家に住む20名ほどの親族総出でクリシュを嫌うことによってクリシュを追い出そうと企むわけでございます。
しかしそれでもクリシュは持ち前のユーモアでそれをうまく躱しつつ、ブーミの実家の面々が抱える問題も解決していってしまう、というのが主なお話の流れでございますねえ。
物凄く雑な感想を言うなら、インド版ギャグ映画って感じですねえ。
シリアスなシーンもありますが、全体的には面白おかしいギャグでございます。
小物臭がむんむんの男の弱みを握って手なずけたり、お世辞に弱いおばさんにお世辞を言って味方にしたりと、物凄くテンポよく話が進む。
それと、主人公のクリシュが何の説明も無くいきなりめちゃくちゃ強い。
ただのお人好しの大企業役員の御曹司かと思いきや、悪いやつを怒涛の勢いでぶちのめす。
オープニングのシーンでいきなり悪いやつを次々ぶちのめしてましたから、こいつは一体どんなヤバいやつなんだと思っていたら、ただの裕福な家の出の人の良い青年でして、もはやちょっと混乱するレベル。
そして何よりこの作品の面白いところは、この嘘の恋人の演技の行きつく先はどうなっているのか、というところでございますよ。
クリシュはブーミ家の面々に次第に気に入られていくのですけれども、しかしその一方で嘘をついているわけですから、いつかは本当のことを言わねばなりません。
そのときが来たとき、果たして一体どうなるのか?
ちなみに、サイトの登場人物一覧のところに「レンタル父親」というパンチの効きまくった意味不明な人物が降臨しておりますけれども、なんと恐ろしいことにクリシュの父親の役を演じる偽物まで出てくるんですねえ。
そしてこの訳の分からん役のオッサンが一番面白い。
訳の分からんタイミングで唐突に出てきて訳の分からんことばっかやってるわけでして、徹底的な三枚目でございます。
こいつが登場するだけで笑えてくるのがずるい。
そしてご想像の通りこいつはクリシュの本物の両親と対面するし、本物の父親の前でクリシュの父親を演じるという滑稽極まりないことまでやってのけるのでございます。
無論、酷い目に遭う。
というわけでして、アクション有り、シリアス有り、ダンス有りの、インドのギャグ映画でございました。
ところで、タイトルの「ブリンダーヴァナム」は「幸福の家」という意味で、ブーミの実家の標識に書かれていた文言でございました。
最初は幸福なんてどこにも無いような「幸福の家」に、クリシュが幸福を取り戻していくというのが大きなテーマのひとつだったりするのですよ。
おしまい。
