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違国日記(NO.116)☆☆☆☆☆ネタバレアリ

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【個人の見解】

親子で楽しめる・・・・・・☆☆☆☆☆
暴力・残酷描写がない・・・☆☆☆☆☆
性的・刺激的な描写がない・☆☆☆☆
娯楽性・・・・・・・・・・☆☆☆☆
満足度・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆
学習・教訓的要素・・・・・☆☆☆☆☆
総合・・・・・・・・・・・☆☆☆☆☆

 

今日は、『違国日記』をご紹介いたします。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

人見知りな小説家の高代 槙生(こうだい まきお)と、両親を交通事故で亡くした15歳の田汲 朝(たくみ あさ)の物語です。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

ざっくりと話の流れをお伝えすると、お互い理解し合えない思いを抱えながらも一緒に生活して、

ぶつかったり、共感しあったりしながら、真っ直ぐに向き合い、次第に大切な関係となっていく姿が描かれています。

最初にこのアニメを見た時感じたことは、『違国日記』というタイトルが示す違和感でした。なんで、異国日記ではないの?と思いました。

最終的に原作コミックもすべて読み終えて、この作品のテーマが単なる異国(外国)を表すのではなく、自分とは違う世界(違国)とのかかわりを考えて生きる記録、という意味だと自分なりに感じました。


最初に、ヒロインの朝が車から降りて休憩している間に、両親が乗っている車にトラックが衝突して、朝の目前で両親が亡くなります。

お葬式の後の親戚の会議で、朝を誰が引き取るかという議論が堂々巡りになるなか、叔母槙生が、盥(たらい)回しになっている状況を打破すべく、朝と一緒に暮らすことを決意します。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

人見知りの槙生にとっては、大変勇気がいる結論だったと思いますが、それから槙生と朝の生活が始まります。


大切な人をう失った朝の喪失感。作家という職業柄か、自分の時間や世界を大切にする槙生。どちらかというと素直で寂しがりやの朝と不器用な人見知りの槙生が織りなす人間模様。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

なんか読んでいてさび付いた時計のゼンマイや歯車に少しずつ、お互いの本音の気持ちが油となって、少しずつ本来のあるべき機能の姿になっていくような気がしました。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

家内を昨年病気で亡くした空白感のある私にとって、事故で両親を失った朝の空白感がスーッと心に共感を持って入ってきたのかもしれません。

また、40年以上の会社生活を終えた私が、かなり独りよがりに会社人生を生きてきた点も槙生の生き方に好感をもったのだと思います。

とても気になるアニメでした。セリフのやり取りや状況設定がさらに気になって原作を読みたくなって、11巻のコミックを一気にkindleで買って、先ほどようやく読み終わりました。

朝が事あるたびに、母(槙生の姉)に相談して、自分のことを相談していたのに対して、姉妹なのに妹の叔母の槙生は私と朝は別人。他人のことは解らない、朝の母の事も嫌いだったと、と突き離します。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

朝は亡くなった母を恨んだり、存在感のない父のことを知りたがったり、試行錯誤をします。

高校生になって自分探しをしながら、友人や槙生との関係の中で、自分の形が少しずつ出来ていっているように思えました。

もともととても素直で純粋な性格なので、観ていても好感が持てるヒロインではないでしょうか。

 

このアニメを見ていて、今の私が年頃の子供の考えが判った、とは思えません。

でも、今30歳の1人息子の子育てに行き詰ったときのことを思うと、親の目線だけではなく、子供の目線からも、もう少しだけでも、きちんと話ができていればと思ったりもしました。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

今は一緒に暮らして、槙生が感じているような息苦しさを覚えながらも、なんとか一緒に暮らせていけるのは、このアニメでの朝と槙生のようにある程度思っていることを言い合えた時間があったからかもしれません。

 

このアニメはどこを切り口として受け取るかによって、人によって感じ方は結構変わると思います。

私はザックりとそんなことを思い返したりたりもしましたが、他にも1つだけとても気になることがあります。

それは、昨年亡くなった家内がすぐ下の妹と仲が悪かったことです。

槙生と姉の高代実里(こうだいまのり)との不仲を見てそれが私の中で、とっても引っ掛かっていたのです。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

この作品の槙生と姉の関係に似ているなと思ったのです。まあ、槙生が一方的に姉のことを嫌っているだけかもしれませんが・・・

家内が亡くなる前に、なんとか仲直りして欲しいなと、思っていたのです。
そのことは、ついぞ実現できませんでしたが、おそらく、妻の妹が姉である家内に抱いていた思いはいろいろあったのだと思います。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

家内は衰弱していく姿を他の人に見せたくなかった(本人はもう少し生きるつもりでした)ので、最後の最後まで身内に病状を言うことを拒んでいました。

施設に入っている母や、仕事をして忙しい姉妹に心配を掛けたくなかったのもあったかもしれません。

今となっては知るすべもありませんが、亡くなった人は遺族からすれば、突然いなくなるのです。

妹との関係や私に対しての思いも(良いことも悪いことも含めて)、ほんとに言いたかったことを私はどこまで理解していたのだろう。もっと言うと、私といて楽しかったのだろうかと・・・

 

朝が経験した喪失感は、当事者でないとわかりませんが、朝と暮らすこととなった槙生がいきなり子育てして、他人と生活(時間)を共にするのは、以前恋人だった友人(笠町)以来のことだったと思います。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

結局、笠町との恋人との関係も一旦収束し、友達として付き合っていますが、槙生は笠町にも相談したりしながら、朝との関係を深めていくように思えます。

また、高校時代の槙生の友人との付き合いも、槙生の力になっているように思えました。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

いずれにしても、朝と向き合う槙生の姿や、亡くなった朝の母であり、槙生の姉である高代実里(こうだいまのり)につていの2人の思いが交錯する中、物語として徐々に人間の心を深く掘り下げていくところが、実に見事だと思います。

最後にこの作品をアニメで見て、まだ話は途中ですが、原作のどこの部分を強調して、どこの部分を削るか。

一緒に食事をする場面が実は帰ることになったていたりと、微妙に原作と違う場面があって、アニメにする時の脚本の難しさがあるな、と思いました。

それでも、しっかり作者の思いを見る者にしっかり伝えようという脚本家の努力が実を結んでいるように思えます。

©ヤマシタトモコ・祥伝社/アニメ「違国日記」製作委員会

 

また、アニメの音楽も朝の気持ちを汲んで、この違国物語の澄み切った世界を表現している様に思えます。

アニメはまだ数話続きますが、見終わるととても清々しい気持ちを私たちに届けてくれるのではないでしょうか。


この作品は2026年2月現在、dアニメストアで視聴できます。何年か前に実写映画にもなっていますが、アニメはより原作に近い雰囲気で、作品の良さが表現されていると私は思います。

アニメもこの機会に是非ともご覧いただければ幸いです。

animestore.docomo.ne.jp

  

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