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映画「木の上の軍隊」鑑賞感想

ポスター画像

2025年7月公開

監督、脚本:平一紘

原案:井上ひさし

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あらすじ:沖縄上陸を目指す米軍を食い止めようとする日本軍。沖縄本島中部の沖合にある伊江島で米軍の作戦が始まり、宮崎出身の山下少尉が伊江島の青年とともに行動する。仲間は次々と倒れていき二人だけになったとき彼らは木へ登って米軍をやり過ごして援軍を待つことにするのだが、やがて彼らは木の上で生活するようになった。

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 井上ひさし原案の舞台が原作なんですね。

 伊江島には行ったことがあります。沖縄本島の本部という港町からフェリーで30分、小さな島ですがちょっとした都会です。島の東部に城山という岩山がそびえています。アメリカ内陸のデビルズタワーみたいで、周辺海域からもよく目立つ山です。島もほとんどが平坦なのでなおさら城山が目立ちます。小さな島なのに滑走路が3本ありまして、その一部は使われていないので車で通過することができました。この滑走路は本作で触れられます。

 そんな伊江島は、終戦から3年後の1948年8月6日に悲劇が起きました。島で回収した不発弾を載せた米軍の輸送船が伊江島の港で爆発して港の町も巻き込む被害を出してしまいました。島民も含めた107人が亡くなりました。せっかく戦争が終わったのに。

 そんな伊江島は現在でも35%が米軍の管理下にあります。

 本作は輸送船爆発事故が起きる前に終わるお話しです。なので、作中では爆発事故に触れません。

 さて、本作の感想ですが。

 作中では島のシンボルである城山がいっさい映りませんでした。飛んできた米軍機を見上げる場面もあるのですが、なぜかその米軍機が映らなかったり、木から下りようとする青年を止めた次のカットでは木の下にいたり、なんだか変な映画だなあと思っていました。最後の場面は、砂浜になるのですが、伊江島の砂浜は島の南側にあります。ということは島の南にある沖縄本島が見えてもいいはずです。でも見えないんですよねえ。沖縄本島まで最短4キロなので悪天候でも見えるでしょうに。なので、どこで撮ったのかなとスタッフロールを観ていたらどうやらほとんど伊江島での撮影だったようです。カメラが収めている範囲がとにかく狭くて、ふたりとその周りのちょっとした木々くらいしか映らない場面ばかりだったから城山は見えないのでしょう。でも、米軍機が音はするのに姿を見せない場面があったのは何か意図があったのでしょうか。

 ただ、セリフでの説明はなく、絵で見せようとしているあたりはすばらしいと思います。怖い少尉と、そんな少尉にのらりくらりと付き合う青年がふたりきりでいるうちにだんだん狂っていく様子はなかなかのものです。

 宮﨑出身の少尉と伊江島住みの青年のやりとりは現在の沖縄とそれ以外の都道府県の意識の違いを表しているものでもありました。

 青年の姓名がちょっと重要なものだったりしました。終盤で青年の下の名前がわかったときの演出は正直申し上げますとかっこ悪かったです。

 戦争が終わったことを知らずに木の上に隠れ続けるふたりは、実は島の住民に気づかれていたという点もいかがなものかと思いました。連れ戻すために島の住民が探しに来てくれても良かったのになあと思いますが。

 というわけで、惜しい作品です。舞台のほうはどんな感じなのでしょう。

 ちなみに実話ということですが、映画では堤真一山田裕貴、実際は宮﨑出身の日本兵が当時28歳、伊江島住みの現地兵士が36歳だったとのことです。堤真一が演じる少尉はまさに日本兵そのもので少し怖いのですが、当の本人はこれを見たらどう思うでしょうね。ふたりが隠れた木は2023年の台風で倒れたけど再建されたとのことです。伊江島へ行ったとき木の存在はまったく知らなかったです。

 なんだかなあ、この映画を観ていると、もし戦争になっても戦わずに抵抗せずに侵略されてしまったほうが楽かなあと思ったりしました。




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