2014年8月公開
監督:三池崇史
脚本、原作:山岸きくみ「誰にもあげない」
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『真四谷怪談』という舞台の稽古が後藤美雪(柴崎コウ)主演で進んでいた。お岩を演じる美雪に対して長谷川浩介(市川海老蔵)が伊右衛門を演じている。美雪と浩介は交際していたが、浩介は同じ舞台にいるほかの女優と浮気を繰り返していた。その状況がお岩と伊右衛門の関係と重なっていく。
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今回は、映画本編の前に牛抱せん夏さんによる講談がありました。スクリーンの前の狭い舞台にざぶとんと灯篭が置かれていて、そこで四谷怪談の「四谷左門の娘」を語ってくれました。ちなみに映画鑑賞料金とは別に料金を取っています。
この方はテレビで観たことがあります。女優もしていますが怪談師のほうが有名でしょう。語ったのは四谷怪談「四谷左門の娘」という、お岩と伊右衛門は結婚するもののその後お岩は毒を盛られて顔が崩れて伊右衛門に復讐する物語です。時間がないので走り走りでした。
怪談をプロから生で聴くのは初めてでした。雰囲気があって良かったと言いたいところですが、スタッフがスマホを使って牛抱せん夏を何度も撮影していてそのたびにシャッターの音が鳴るし、マイクとスピーカーの調子が悪くてその調整をしているスタッフが携帯電話で話しながら作業するものですから雰囲気がぶち壊しです。
別料金を取っているのだから、そのあたりはちゃんとしていただきたいです。
講談が終わったあとはすぐ上映開始でした。ただ、すぐ本編が始まるのではなく協賛企業のCMをはさんで映画予告をカットして映画泥棒となりました。できれば、企業CMもカットしてほしいです。こういうのは雰囲気が最も大事でしょう。
四谷怪談をほとんど知らない私ですが、この講談のおかげで「喰女」の物語がすんなりと飲み込めました。舞台での柴崎コウと海老蔵、プライベートでの柴崎コウと海老蔵、わかりやすかったです。
三池崇史監督はホラーも撮るのですね。着信アリは三池崇史監督だったのも今知りました。
四谷怪談は幽霊のお話というよりも、人間のこわいお話なんですね。四谷怪談は多くのお話の集まりということで幽霊などが出てくるのはこれからのあとのお話なのでしょう。
ホラー映画は、どんどん怖くしていかないといけないものです。「女優霊」という映画があって、上映当時は怖がられていたはずです。たいへん怖い作品といううわさがあって今の人たちが観ると「こわくないじゃん」となるのです。
四谷怪談も江戸時代はおそらく死ぬほど怖がられていたはずです。
怪談、ホラーはインフレし続けるものですが、三池監督はその状況をうまく回避して四谷怪談をうまく料理したと思います。
怖いというよりは、痛い映画ですな。
ひとつだけ気になったのは、浩介の乗っているBMWです。車体は汚れていないのにナンバープレートだけやたらとゴミがついているように見えるのはなぜでしょうか。
映画を量産しまくりの三池監督さんはこのあともホラー映画を控えていて、来年はまた極道映画ということで、喰女は良かったし、これからにも期待します。