私の部署のお隣の部署が抱えていた不良債権案件の外注化がついに決まった。
お隣さんは企業向けの研修を取り扱う部署で、ある大口顧客のプロジェクト案件を長年回してきていた。
この案件、見かけの売上規模はとてつもなく大きいが、運用がとてつもなく非効率で、膨大な工数がかかり、利益がほとんど残らないという惨状だった。
さらにその大口顧客が横柄で、事前に取り決めた運用を守らない、超短納期で無理難題をふっかけてくる、無意味であったり非効率なやり方の代替案をいくら提示しても検討すらしない、という現代では考えられないくらい業者叩きを平然としてくる輩たちだった。
なんでこんな案件がまかり通っているかと言うと、その案件で評価を勝ち取っている営業か仕事を失いたくないという保身と、内実に関心を持たず表面的な売上で評価してしまう経営陣の節穴がなせる業だった。
私は自分に関係ないことではあるものの、その部署の同僚が苦しんでいるのを放っておくわけにはいかず、内部告発気味に役員の一人にチクった。こんなのを放置していても会社は儲からないし、従業員は摩耗してメンタルダウン、離職が繰り返されている。一刻も早くヒアリングを行い改善策を講じるべし、と。
そこから約半年、営業側が業務を引き取り、外注業者を使って運営することが決まった。営業も人にやらせていたから非効率の痛みが分からなかったようだが、自分で回さなければならないとなればさすがに改善に向けて腰を上げるだろうし、顧客とも死に物狂いで交渉するはずだ。利益を得る人間が汗をかく、というあるべき姿に落ち着いた。私が入社したときから既にこの形の案件だったから、かれこれ15年は非効率と人材を垂れ流していたのだが、ついに山が動いた。誰にも崩せなかった岩盤利権を破壊するというのはなんと心地の良いことか、営業には逆恨みされたかもしれないが、お門違いも甚だしいので無視をする。
この功績をきっかけとして、お隣さんの部署が我々の事業に協力的になってくれたり、はたまた統合して一つのチームになるといいなと思う。そんな桃太郎スタイルで今後も仲間を増やしていきたい。