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若者たちのすべて

お盆休み明けの高校野球準々決勝は、名勝負の連続だった。

低反発バットの影響か長打が減った。それにより、一つの判断ミス、一つの継投タイミングの遅れ、一つのエラー、一つのフォアボールで試合が決してしまう。そんな緊迫する接戦の連続となっている。

第1試合はベスト8進出校の中で唯一優勝経験のあった東海大相模が、関東一高に敗れた。結果論だが、9回表に許した暴投後の内野安打による失点が勝敗を決した。関東一高は9回裏に、勝ち急いで無理にゲッツーを取りに行ってエラーになった1プレーを除き、隙のないプレーの連続だった。東海大相模の敗戦により、今年の甲子園の優勝校は必ず初優勝の栄冠となることが確定した。

第2試合は青森山田対滋賀学園。滋賀学園は強打青森山田のお株を奪う鮮やかなバッティングの連続、守っても4安打に封じ込め、見事にゲームを支配していた。しかし、再三チャンスを作るも、本塁が遠い。どうしても1点を取れないジリジリした展開が続く7回、青森山田はこの日初めて三塁までランナーを進めるという待望のチャンスで、タイムリーヒットを放つ。結果的にこの1点が本試合唯一の得点となり青森山田の勝ち。まさに薄氷の勝利。本人達も勝った気がしないくらい、ギリギリの戦いだったのではないだろうか。

余談だが、話題となっていた滋賀学園応援団のキレキレダンス、チャンスのたびにカメラに抜かれており、テレビ局側の悪ノリが素晴らしかった。

第3試合、京都国際が智弁学園に勝利。智弁学園は細かく継投を重ね、エースを温存しながら京都国際の攻撃をかわそうとするも、エラーの絡んだ失点もあり、あえなく敗戦。京都国際は準々決勝でエースを使わず勝利を収め、準決勝へはずみをつけた。

そして第4試合。神村学園と大社の一戦。大社が幸先良く先制し、大社旋風が今日も吹き荒れるかと期待が高まったが、神村学園もすぐに点を取り返しイーブンに。そして4回に四球押し出しでリードを奪う。その裏、大社はヒットとエラーが絡みまたしても同点。しかもノーアウト二三塁。ここで一気に畳み掛けるかと思った矢先、神村学園は早々にエースを下げ、継投を選択する。大社はその後、内野ゴロ2つと三振で追加点を奪えずに攻撃を終える。神村学園は一気に崩れるかと思われたが堅い守備で踏みとどまる。大社はこのイニングを攻めきれなかったことで、試合の潮目が変わる。

5回、大社の守備。ヒットを打たれてランナーを抱えた後、エース馬庭の投入。しかし内野手のエラーにより再び神村学園にリードを許してもらう。そして7回、クリーンナップに連打を浴び、一挙4失点。さすがの馬庭も連戦の疲労のためか、球威が回復しきれていない。4回のチャンスで少しでもリードをしていれば、馬庭の気迫もまた違ったものになっていたかもしれない。

大社は5回以降もチャンスは作っていたが、神村学園は2番手投手早瀬が冷静に試合を運び、ゲームセット。大社の神通力はここまでとなった。


大社の負けが濃厚になってきた17時過ぎ、唐突に、フジファブリックの「若者のすべて」が脳内で再生された。酷暑もいくぶん和らぎ、夜中には早くも鈴虫が鳴き始めている。そんな夏の終わりかけに、数多の高校野球ファンを熱狂させたチームが一つずつ、聖地を去っていく。最後の花火に今年もなったな。死力を尽くし、鮮やかに散っていく高校球児達の汗に、志村正彦の未練がましく気怠げな歌声がオーバーラップして、センチメンタルな気持ちになってくる。

何年経っても思い出してしまうであろう名勝負の数々に感謝をしつつ、最後の最後の花火が終わるまでしっかりと見届けたいと思う。僕らはいつまでも変わらない。




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