2025年10月、仕事のためビザを取得してイギリス・ロンドンに来た。
単身で来て一人暮らし用に部屋を探したのだけど、正直、大変だった。土地勘なく英語も自信がない中での部屋探しで、日本での家探しの10倍神経を使った。
引っ越しから3ヶ月経って当初の問題も落ち着いたので、どういう風に部屋を探したかをまとめておく。
イギリスに来るまでのおよそ1年間まともに家がないような生活をしていたのもあって、今回の引っ越しは絶対に成功させたいという気持ちがあり、真剣に部屋探しをした。
渡航後はまずAirbnbで2週間ほど仮の宿に滞在して、その期間で家探しを進めて、10月中に引っ越しするのを目標にして動いた。
ロンドンで部屋を借りるやり方としては、所謂シェアハウス的なやり方もある。会社の金銭的サポートがあったのと人間との共同生活で失敗の実績があるため、今回は一人暮らしでの物件を探した。
ロンドンの賃貸事情
まず前提として補足しておくと、ロンドンの住宅事情、特に一人暮らしの賃貸事情はなかなかに厳しい。
基本的にレンガ造りの古い建物をメンテしつつ長く使う文化で、新築もあるが、増える需要に対して供給が追いついていない。結果として空き物件が少なく、家賃が高止まりしやすい。
たとえば、スタジオ~1ベッドルーム(日本で言う1ルーム・1LDK)で中心部にアクセスの良いエリア(Zone 1-2)を探すと、 体感では月£2,000前後(月40万円以上)からが現実的なラインになる。為替が円安で高く見えるというのもあるが、現地の給与水準と比べても高い。
また、出回る物件の数も少ない。古い建物をリノベして貸し出していることがほとんどなので、日本のワンルームのように「単身向けが大量に流通している」感じではなく、条件に合う物件の候補は思ったよりも少ない。
商習慣の違いもあり、単に日本での部屋探しと同じ感じでやろうとするとうまくいかない。
以下ではやったことを書いていく。
条件を考える
部屋を探すにあたっては、エリアや予算などの条件をある程度決める必要がある。
土地勘がない中でエリアを決めるのはなかなか難しいが、地下鉄 Tube map をにらめっこしたり ChatGPT と相談したり勤務予定地からのアクセスを考慮して決めた。

特定の〇〇駅周辺だけというような条件だと出てくる物件数はおそらく想像よりも少ないので、エリアに関しては広めに見ておいたほうがいい。
エリアがある程度絞れたら、Rightmove や Zoopla などの賃貸情報サイトを検索してみて相場感を判断して予算を決める。
僕の条件は以下のような感じになった:
- 2000 ~ 2500ポンド / 月
- スタジオか1ベッドルーム
- A駅、B駅、C駅もしくはその近辺 (地下鉄のZone 1–2)
賃貸情報サイトでリストアップ & 問い合わせ
決めた条件を元に賃貸情報サイトで検索して、気になる物件をリストアップしていく。Rightmove, Zoopla, Openrent を利用したけど、結局はほとんどの物件は Rightmove で問い合わせをした。
一通りリストアップしたら、一気にフォームから問い合わせを送信していく。すでに埋まってる物件が掲載されてたり、返信が来なかったりするので、この段階では深く考えずに問い合わせしていく。
問い合わせの際の文面は、ChatGPTで作っておき、問い合わせフォームにコピペして送る。このときに条件面や職業などをまとめたプロフィールも作って追記しておく。
プロフィールは問い合わせの返信が来た際に何度も聞かれるので、いつでも取り出せるようにメモしておく。僕は iPhone のメモアプリに保存していた。
僕の文面はこんな感じ:
Hello, I will be relocating to London for work in October and would like to see more details. My profile: - Occupants: 1 adult - Employment: Software engineer (full-time) - Budget: £2,000–2,500 pcm - Areas: ~ - Desired move-in: around 20 Oct - Tenancy length: 12 months - Furnishing: Furnished - Pets/Smoking: No pets, non-smoker - Visa/status: ~ Worker visa / Employee - Income: ~ - Passport: Japan
問い合わせは、イギリスに行く1週間くらい前から始めて、イギリス渡航後の初週に内見を入れられるようにスケジュールを意識して進めた。
イギリスの不動産エージェントはそれぞれが紹介できる物件が限られているので、1つの不動産エージェントだけでなく多数問い合わせしておくのが良い物件を見つけるのに必要になる。日本だと不動産屋が広く物件を扱えるので「良い不動産屋を探してそこから紹介してもらう」というやり方ができるが、ロンドンではそのやり方ではうまくいかない。
Rightmove などのサイトでアラート設定をしておくと、条件に合う新しい物件が出てきたときにすぐに問い合わせできるので便利。最終的に決めた物件は、新着アラート通知から問い合わせて申し込みまで進めた。
スプレッドシートでステータス管理をする
大量に問い合わせしてみるとわかるのだけど、メールが返ってきたり返ってこなかったり、物件ごとのエージェントがバラバラなのですぐに状況がわからなくなる。
スプレッドシートで物件ごとのステータス管理をしていた。すぐに物件情報を取り出せるようにしておくと、問い合わせ返信の対応をするときに役に立つ。

内見を設定する
問い合わせをすると、大低、翌営業日頃に電話がかかってくる。物件の価格帯にもよると思うが、驚くほどの数の電話がかかってくる。メールやWhatsappで対応してくれる場合もあるが、電話が多い。
最初の問い合わせ時には日本にいて、フォームには日本の電話番号を入力していたが、それでも容赦なくイギリス番号で国際電話がかかってきた。意外にも電話文化が根強い。
電話では、探しているエリアや予算などの条件を聞いてくるので、問い合わせ時に用意したプロフィールに沿って答えていく。ちなみに、問い合わせフォームにプロフィールを入力していても、無視して同じ内容を聞いてくる。
電話で対応しないと内見を調整してくれないので、電話はできるだけ出て早く対応するようにする。流れで「いつ内見希望か」と聞かれることがあるので、内見に行ける日を用意しておくとスムーズに対応できる。
正直、電話越しでの英語が聴き取りづらくてかなり苦労した。ロンドンは特にアクセントが多様で、2回繰り返してもらっても何を言ってるかわからないことは何度もあった。精神を消耗するのだけど、向こうも慣れていることだし、大体こっちは客なので気にしなくていい、というマインドで立ち向かうのが大事。
また、問い合わせを送っていても無視されることはあるので、本当に気になる物件の場合はメールでリマインドしたり電話したりするのが良い。
内見をする
内見自体は、現地集合で5~10分くらいでサクッと終わる。
その後で事務所に連れ回されたりなどもないので、移動できる範囲で1日に何件も設定するのが良い。物件にまだ入居している状態のことが多く、人の生活にお邪魔する体験ができる。
内見では英語は電話ほどは苦労しなかった。聴き取れないことはあったが、わからなくても雰囲気で大体わかる。
日系の不動産エージェント
今回は知人の紹介もあり、並行して日系の不動産エージェントにも問い合わせしていた。
最終的に条件の合う物件が見つからず契約はしなかったけど、数件内見させてもらいイギリスの物件事情などを丁寧に教えてもらった。日本語で相談できコミュニケーションも丁寧で、信頼できる情報源としてとても役に立ったので問い合わせしてみるのはオススメ。
申込から契約まで
最終的には24件問い合わせて、5件内見をして、今住んでいる部屋に申し込みした。
申込をすると審査になり、審査(reference check)が完了すると契約をすることができる。
申込時にはまとまった額の支払いが発生しやすい。たとえば「holding deposit(物件確保のための預かり金)」や「tenancy deposit(いわゆる敷金)」などがあるので、WISE等でポンド資金を用意しておくと安心。
一度決まると入居まではスピーディだった。僕の場合、10/3に内見→10/8に申込→10/12に審査完了→10/15に契約完了→10/22に入居、という流れで申し込みからちょうど二週間で入居できている。
今回のエージェントは支店の多い大手だったためか、審査から契約まではシステム化されていてWebサイトとメールだけで完結した。ほとんど対面でのやり取りがなく心配だったのだけど、当日に不動産屋に行くと無事に鍵をもらえて入居できた。
追加の保険やオプションなどを勧められることはあるが、ChatGPT や Reddit の情報を見て逐一判断するのが良い。僕は全部断った。
契約の文面などは慣れない英語の表現が多く、そのたびに ChatGPT にレビューをしてもらったり解説をしてもらったりしてとてもお世話になった。
意外だった点
内見の争奪戦は感じなかった
事前に見ていた情報では、内見は争奪戦だと聞いていたが、意外とそうでもなくて内見はすんなり設定できた。上にも書いた通り、電話かメールが来るのでそれに対応していれば内見は設定できる。需要が大きく比較的すぐ埋まってしまうことは事実なので、申し込みは早くしたほうがいい。
最終的に入居した物件も、人気のエリアだから不動産エージェントには当日すぐにオファーしたほうがいいと言われていたが、内見の翌週でも残っていて申し込みはできた。時期にもよるかもしれない。
基本古い建物しかない
一部再開発されているエリアを除くと、築100年以上の古い建物の内装をリノベしたような物件しか基本見当たらない。「せっかくイギリスに来たのだから、イギリスらしい古い建物に住んでみたいな」と思って部屋を探していたけど、ほぼ全部が古い建物なので意識する必要はあまりなかった。


入居してから気づいたこと
日本だと起こり得ないトラブルが平気で起こる。
入居前の補修などのメンテナンスがちゃんとされずに引き渡されることがある。僕の場合、入居時にそもそもの電球が点かなかったりドアに大きなヒビ割れがあったりした。大家に言うと比較的すぐに手配して直してくれたのだが、言われなければやらないような姿勢があるのかもしれない。言ってみることが重要。
シャワーのお湯が出なくなったこともあった。日本では信じられないことだが、イギリスでは起こりうる。
まとめ
結果としては、自分としても住みたいなと思える部屋に出会えてよかった。
最上階の屋根裏にある部屋で、天窓から入ってくる光が明るくて部屋の空間が広い。エレベーターなしの4階で、毎日足が筋肉痛になりそうなくらい階段を登らなきゃいけないけれど、それでも帰りたくなれる部屋でよかった。
1年ぶりに自分の部屋手に入れた、すごく嬉しい https://t.co/oey3M17Peb pic.twitter.com/JW6sY9TBF9
— uiu (@uiu______) October 23, 2025