寒い一週間があった。気温が急に下がって、朝起きたら-1℃でベッドから出られないような日もあった。
あまりに寒くて、日本の鍋料理が恋しくなったので、鍋をやることにした。
問題は、イギリス普通のスーパーには日本の鍋に使うようなスープや野菜は売ってないことで、なんとかして材料を手にいれないといけない。
たとえば、白菜は売ってないし、意外なところで言うと豚肉の薄切りも売ってない。アジア人が当たり前とするようなものも、西洋にはないことがある。
ロンドンは素晴らしい都市で、アジア系スーパーがその辺にいくつもある。ただし、中華系や韓国系などがあり、それぞれ微妙に品揃えが違う。店によっては、イメージ通りのほしいものが手に入らなかったりする。
家のすぐ近くに綺麗な韓国系スーパーがあるんだけど、辛ラーメンやキムチの品揃えは良い一方で、味噌汁のちょうどいい味噌や豆腐が手に入らないことがあったりした。
色々探し回った結果、家から一駅離れた場所に日本食スーパーがあるのを発見した。
実際に行ってみると、日本の家庭料理の自炊で必要なものはほぼ全てここで手に入ることがわかった。店のロゴに「とにかく最高」と書いてあるが、間違いない。
この発見は、ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を見つけたのに匹敵するといってもいい。僕の食生活から、アジアのすべての食への道が切り拓かれた。



その他の材料を集めるのに、中華系や韓国系スーパーも利用したのだけど、ほしい野菜の英語名がわからなくて苦労した。
たとえば、白菜は Chinese cabbages だったり、ニラは Garlic chives だったりする。どんな難しい受験用の英単語帳にも載ってないと思う。TOEICで何点とろうが、野菜の名前すらわからない。
ちなみに、エノキは Enoki mushrooms で、西洋世界からすると未知のきのこだったことがわかる。
中華系スーパーで買った白菜。オランダで作っているらしい。

第一弾は、キムチ鍋の素で作ったのだけど、とても美味しくできた。

日本食スーパーで買った豆腐が良い仕事をしている。日本で作るのとまったく同じ美味しさのものができた。イギリスの惨めなほど寒い日にこんなに美味しい鍋が食べれると満足感がとてもある。
かかったお金はどれくらいかと言うと、覚えている範囲で、鍋の素が4 ポンド(≒800円)で、白菜が 3ポンド(≒600円)だった。日本の基準からすると値段が2倍くらいはして高く思えるけど、ほぼ常に日本の2倍するロンドンの物価を考えると、そんなに高くはない。
お金があれば普通に生活ができる。それがわかって有意義な日だった。