ロンドンに来てから、夜やることがない。
大人として「やることがない」とはっきり言うのは勇気がいる行為でもある。それでも悔いのないように正直に言うと夜とにかくやることがない。
平日の夜は特にやることがない。日本時間に合わせて仕事しているというのもあって、朝7時から仕事を始めて、夕方17時には仕事が終わる。それから家で晩ごはんを食べるのだけど、18時頃にはやることがなくなっている。
やることがない、という感情を味わうのは小学校の学級閉鎖のとき以来かもしれない。頭がぽっかり空いたような感覚がある。
スペインに住んでいる知り合いも「友達ができなくて暇だ」とDMで言っていた。職業があり家庭もある大人がわざわざ普段話さない相手にDMを送ってくるくらいだから、よっぽど暇なんだと思う。
ここまでやることがないと、日本では何をしていたのか、なぜやることがあったのか、が疑問になってくる。何日か哲学モードに入ってかなり考えた。 思いついた理由は3つ。
- 友達
- 外食
- SNS
1つめは友達がいたこと。日本では東京に住んでいたわけだけど、自然と友達と遊ぶ機会が発生していた。仕事の知り合いも広義の友達だとすると、会社の仲間と飲みに行ったり、会食に行ったりなど自然と夜を費やす機会があった。
ロンドンでは友達はほぼいない。自然な夜の用事の機会は限られている。
2つめは外食。日本では1人でフラッと入れる飲食店の選択肢が多くて、仕事で疲れたときは特に、気晴らしを兼ねて夜ごはんを食べに行っていた。定食屋さん、ラーメン屋、中華料理屋、インドカレー屋、など最寄り駅周辺だけでもいくつも選択肢があった。夜ごはんを食べに行って帰ってくるだけでも、それなりに何かをやった感があった。
一方、ロンドンではそういう選択肢がかなり少ない。外食の物価が全体的に高いのもあり、一人で行くようなお店が少ない。 ハンバーガーやケバブのようなファストフード店はあるが、なんというかヘビーではあるし、ちゃんとした食事という感じではないので気晴らしにもなりにくい。
3つめはSNS。日本では夜Xだとかインスタだとかが盛り上がるので、眺めたり反応したりして時間を使ってたように思う。
イギリスが夜の時間だと時差的に日本の人達は完全に眠っていて、SNSはまったくと言っていいほど動かなくなる。たとえば、今18時なのだけど、日本は深夜3時でこの時間に起きてる人はまぁほぼいない。ヨーロッパの人をもっとフォローすればいいのかもなと思うけど、むずかしい気もする。
どうしてもやることのない夜は何をしているのかというと、パブでビールを飲むかカジノでポーカーを打って時間を過ごしている。
どっちに行っても夜やることのない男達が集まっていて、仲間がいるようで心が安らぐ。
カンボジア住みのアメリカ人に一時期オンラインで英語で教わっていたが、彼も「Expat は夜は飲むくらいしかやることがない」と言っていたのを思い出した。
そういうものなのかもしれない。
