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旧統一教会に解散命令 東京高裁 清算の手続き始まる   2026年3月4日

旧統一教会に解散命令 東京高裁 清算の手続き始まる
2026年3月4日 NHK


旧統一教会
旧統一教会の高額献金や霊感商法の問題をめぐる解散命令の請求について、東京高等裁判所は「教団が実効性のある対策を自発的にとることは期待しがたい」として、東京地裁に続いて教団に解散を命じる決定をしました。解散命令の効力は直ちに生じ、「清算人」に選任された弁護士が教団本部を訪れ、清算の手続きが始まりました。


旧統一教会=世界平和統一家庭連合の高額献金や霊感商法などをめぐる問題で、文部科学省は2023年、教団に対する解散命令を請求し、東京地裁は2025年3月、解散を命じる決定をしました。

教団は即時抗告し、東京高裁の審理では「問題の解決に向けて集団調停への対応など努力を続けていて、解散命令の必要性はない」と主張していました。


4日の決定で東京高裁の三木素子裁判長は、民事裁判の判決や和解によれば、信者らが不法行為にあたる献金の勧誘などを行い、2016年までの40年余りにわたって、確実に認められる人に限っても、全国の506人に対して総額74億円あまりの損害を与えたと認定しました。

そして、「多くの人に極めて多額の財産上の損害や精神的な苦痛が発生し、家族や親族にも影響を及ぼしうるなど結果は重大だ」と指摘して、解散命令の要件である「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に当たると判断しました。

さらに、安倍元総理大臣の銃撃事件のあと、教団が献金収入の予算額を減額する措置をとったことなどについては、「社会的な批判に対応するための一時的・暫定的な措置で、信者らの不法行為を防止するための措置としては不十分だ」としました。

そのうえで「教団が実効性のある対策を自発的にとることは期待しがたく、解散を命じるのは必要でやむをえない」として、教団の即時抗告を退け、東京地裁に続いて解散を命じました。

法律の規定により、高裁の決定で直ちに解散命令の効力が生じました。教団は宗教法人格を失い、堀正一会長ら役員は退任しました。教団側は最高裁判所に抗告できますが、判断が覆らないかぎり清算手続きは継続します。

法令違反を根拠とした宗教法人への解散命令は3例目で、民法上の不法行為が根拠となるのは初めてです。

 

東京地裁 清算人を選任
東京高裁の決定を受けて、東京地裁は教団の財産の管理や処分を行う「清算人」に、伊藤尚弁護士を選任しました。

伊藤弁護士は2か月以内に債権者、つまり教団からの献金被害などを訴える人に対して少なくとも3回以上、被害申告を行うよう官報によって周知することになります。そして、教団の財産を処分しながら、被害者への弁済などの対応にあたることになります。

すべての対応が終わった際に財産が残っていた場合、教団の規則では、北海道・帯広市に本部がある宗教法人「天地正教」に財産を引き渡すとしています。

伊藤弁護士は4日午後、東京・渋谷区の教団本部に入り、幹部などに手続きの説明を行ったとみられます。


また、伊藤弁護士は清算手続きに関する情報を掲載するホームページを開設しました。

この中で、被害を受けたと考えている人たちに対して、5月中旬ごろに債権の申し出を始め、期間は1年間とすることを検討しているとしています。

午後9時から、伊藤弁護士が会見を開きました。「債権を申し出る期間だけでも1年で、遅れる人についても認められるのかを検討して弁済の手続きをする。訴訟を終結させることも考えると、年単位の時間がかかる」と話しました。

 

旧統一教会の顧問弁護士「特別抗告したい」

旧統一教会の顧問弁護士を務める福本修也弁護士は、決定を受け取ったあと報道陣に「法治国家でこんなことがあっていいのか。なるべく早く内容を検討して特別抗告したい」と話しました。

 

旧統一教会「“結論ありき”の不当な判断」
旧統一教会は「事実と証拠に裏付けられずに、証拠裁判主義に反して下された“結論ありき”の不当な判断です。当法人は、第三者的な弁護士の協力のもと、『被害』を訴える方々への補償にも真摯に取り組んできました。法人解散となった今、そうした補償は続けられなくなり、非常に残念に思います。この不当な司法判断を決して容認せず、特別抗告を含め、信教の自由を守り抜くため闘い続けます」などとするコメントを出しました。

 

現役2世信者らが会見「残念 不安でいっぱい」

旧統一教会の現役2世信者などおよそ80人が都内の会議室に集まり、東京高裁の判断を待ちました。

午前11時10分ごろ、教団の解散を命じる決定が出たことを知ると、大きくため息をついたり、うつむいたりしていました。

その後、記者会見を開き、「信者の人権を守る二世の会」の代表を務める小嶌希晶さん(30)は「残念に思います。教会がどうなっていくのか、どのようにして信仰を続けていけばいいのか、不安でいっぱいです。信仰がなくなるわけではないので、今後、どう活動していくか模索していくとともに、信仰を持っている人、持っていない人についての相互理解に努めていきたい。解散すべき団体だとは私たちは思っていない」と話しました。

また、新田剛さん(30)は「人生そのものが否定された気持ちで、胸が痛く、まだ受け止めきれません。宗教を持っているだけで社会から排除されないか心配ですが、信教の自由が守られ、1人の人間として生きていける社会であってほしいです」と話しました。

 

教団本部に幹部ら出入り

東京の教団本部には、教団の幹部や職員が繰り返し出入りし、報道陣の取材に対して「高裁の決定を真摯に受け止める」と話す職員もいました。

午後には堀正一会長が本部に入り、報道陣からの問いかけに対しては答えませんでした。教団は高裁の決定が出た直後にコメントを出しましたが、会見は予定していないということです。

4日は清算人が幹部や職員を集めて、今後の清算手続きについて説明が行われたとみられます。全国には280あまりの教会があり、一部の施設は4日で閉鎖されるということです。

教団本部の正面玄関には、施設が清算人の管理することになったことを示す「告示書」が張り出されました。清算人の許可がなければ、施設内の物品を持ち出してはいけないことや、施設に立ち入ることはできないと書かれています。

また、教団の元幹部によりますと、清算人から教団の職員は5日以降は自宅待機するよう言われたということです。

 

松本文科相「主張が認められた 円滑な被害者救済を期待」

松本文部科学大臣は4日午後、「旧統一教会の信者による違法な献金勧誘などの行為により、長期間にわたり、多数の方が多額の財産的、精神的損害を受けてきたというわれわれの主張が認められたと認識している。文部科学省としては清算が円滑かつ確実に進められ、被害者の救済がなされることを期待するとともに、関係府省庁と協力し可能なかぎりの支援をしていきたい」と述べました。

 

2世の元信者「安心したが これで終わりではない」

関東地方に住む2世の元信者で30代の男性がNHKの取材に応じ、「これで終わりではない」と訴えました。

男性は、今も現役信者である親の多額の献金によって経済的に困窮し、大学進学を諦めざるをえない経験をしました。

男性は「まずは安心しましたが、ここで終わりにせず、清算人は被害者救済という観点でしっかりと解散の手続きを進めてほしい。今の被害者救済の法律では被害を訴えられない人もいるので、法律の見直しも必要だ」と話しました。

その上で「宗教法人でなくなることから、監視の目が届きにくくなるおそれもある。解散しても宗教団体として続いていくこの団体にはたくさんの2世がいることを忘れず、サポートし続けてほしい。また、旧統一教会と関わった政治家が責任を取ったとは言えず、根本の解決には至っていない」と話していました。

 

弁護団 被害者の掘り起こしを目指す

旧統一教会の元信者などの支援を行っている「全国統一教会被害対策弁護団」が都内で会見を開きました。

この中で村越進団長は弁護団の声明を発表し、「高裁の決定は長年にわたる深刻で膨大な被害実態を正しく理解したもので、高く評価する。いまだに声を上げられない方など、1人でも多くの被害者を救済するために引き続き全力を尽くす」と述べました。

弁護団は、宗教2世の問題など被害者の掘り起こしを目指すとしていて、塚田裕二弁護士は「契約書や領収書がなく諦めている人も、弁護団には損害の立証のノウハウがたくさんあるので相談してほしい」と呼びかけました。


また、「全国霊感商法対策弁護士連絡会」も会見を開き、木村壮事務局長が「解散命令は1990年代から文化庁に対して求め続けてきた私たちと、被害者、その家族が長く待ち望んだものだ」などとする声明文を読み上げました。

40年にわたって元信者などの支援を続けている山口広弁護士は、「決定を聞いて亡くなった何人かの元信者のことが頭に浮かび、『一段落ついたよ』と言った。感無量だがこれが終わりではない。教団はこれからも形を変えるなどして資金集めを信者にさせると思うので、闘いは続く」と話していました。

親族の女性が教団に入信した経験がある吉田正穂弁護士は、現役信者に対して、「解散命令をきっかけに戻ってきてほしいと願っている家族がいることを忘れないでほしい」と呼びかけました。

 

専門家「資産 不法に韓国に移されないよう監視を」

今回の決定について、韓国の宗教問題に詳しいプサンチャンシン(釜山長神)大学のタク・チイル(卓志一)教授は、「旧統一教会にとって日本が最も重要な資金確保の拠点であるため、韓国の教団の資産や財政面での弱体化に直結するとみられる。日本の資産を韓国に移すなど、韓国の教団の体制強化のため、あらゆる手段が動員されるだろう」と分析しています。

その上で、「日本にある教団の資産が日本の被害者の支援に使われずに、不法に韓国に移されることがないように、法的・社会的に監視することが重要だ」としています。

また、今回の決定を受けた韓国の教団への影響について、「解散につながる可能性も排除できない」と指摘しています。

一方、トップのハン・ハクチャ(韓鶴子)総裁は、逮捕・起訴されて現在裁判が続いていますが、タク教授は「ハン総裁に代わるリーダーシップはなく、早期の釈放のために教団のすべての力を注ぐことになるだろう。信者の動揺を抑え、体制を安定的に維持しながら教団が内部での活動を継続していくとみられる」としています。

そして、「新興宗教団体の違法性が露呈した場合、分派していく可能性が高く、旧統一教会も例外ではない。今回の裁判での決定が問題の終着点ではなく、新たな始まりとして見ていく必要がある」と強調しています。

 

旧統一教会 資産は計1040億円
東京高裁の決定によりますと、旧統一教会の2024年度の資産はあわせて1040億円で、このうち、現金や預金が668億円だとしています。

また収入は2021年度には献金収入が499億円ありましたが、2022年の安倍元総理大臣の銃撃事件の後、年々減り、2024年度は127億円だったとしています。

日本から海外に多額の送金が行われていて、2021年度には179億円が送られています。送金先は本部がある韓国が9割を超えているとしています。

最近の海外への送金については証拠上、明らかではないものの、安倍元総理大臣の銃撃事件の後、大幅に減ったとしています。

 

専門家「文科省が問題長引かせ 遅きに失した」

宗教社会学が専門の北海道大学の櫻井義秀特任教授は、「東京地裁も文部科学省から提出された資料を分析していたが、東京高裁はさらに吟味した上で、教団がこれまで行ってきた社会通念から外れる行為を『不相当な献金や勧誘』という新たな概念として提示した。その上で一般の人たちや信者たちの苦境はこのままでは解決しないとはっきり示したことは意義がある」と指摘します。

一方で、「2009年の教団の信者が社長を務めていた印鑑販売会社の事件や、多数の民事裁判で教団の使用者責任や組織的責任が示されているにもかかわらず、文部科学省が質問権を行使せずに問題を長引かせ、遅きに失したと感じる。この判断がもっと早く出ていれば、安倍元総理大臣の銃撃事件なども起きなかった可能性がある。文部科学省の責任もあるが、日本社会やメディア、宗教界も心すべきことであったと感じる」と話しました。

今後の清算手続きについては「教団が現在保有している資産が1000億円ほどあるということは、現役信者から集めた献金だけとは到底言えず、被害を申し出ることができない人たちのお金も相当数含まれてると考えられる」と指摘し、清算人には救済を求めてきた弁護団などと連携しながら、確実な救済を進めてほしいと話していました。

また、「なぜ旧統一教会が違法行為や不法行為をしながら存続できたのかに関しても、今後しっかり洗い出すことが必要だ」と指摘しました。

 

東京高裁決定後の各党幹部のコメント
自民党の鈴木幹事長
「司法の判断であり尊重したい。自民党は旧統一教会や関連団体と一切関係を持たない方針であり、引き続き活動を助長する行為や、当該団体からの不当な政治的な影響力を受けうる行為などを厳に慎むよう徹底していく。また被害の救済についても全力で取り組んでいく」

日本維新の会の藤田共同代表
「一番は被害者救済であり、しっかりと寄り添った支援や救済ができるよう、足りないことがあれば党としても提言する。今はその推移をしっかり見守りたい」

国民民主党の玉木代表
「清算と被害者の救済が速やかかつ円滑に行われることを期待したい。ほかの宗教法人でも同様の事案がないか、文化庁などでしっかり調査し、二度と精神的、財産的な被害が生じたりいわゆる二世と言われる子どもや家族に被害が広がったりすることが無いようにしてほしい」

中道改革連合の小川代表
「極めて重い判断だ。多くの被害者が人生を奪われたり家族関係を破壊されたりした事実が公に認定され、救済に向けた第一歩になることを期待したい。教団との関係性について、与党側には説明責任を果たしていない人もいるのではないか。こうした姿勢が国民の政治不信につながっていることは事実で、改めて全容解明を求めたい」

共産党の小池書記局長
「旧統一教会は、全ての被害者に対して経済的・精神的にさまざまな苦痛を与えてきた責任を認めて謝罪すべきだ。また関係を持った全ての政党・政治家は、自らの責任で調査し洗いざらい明らかにすることを要求する。政府には被害者救済が円滑に進むように必要な援助を行うことを求めたい」

 

政府 賠償手続きの支援策まとめる

政府は4日夕方、関係府省庁の幹部を集めた会議を開きました。

被害者への賠償は、清算手続きを通じて行われることから、賠償が適切に行われるよう日本司法支援センター=法テラスなど関係機関の相談窓口で手続きを周知していくなどとした支援策を取りまとめました。

内政を担当している阪田官房副長官補は会議の中で、「清算手続きにおける被害者救済が適切に行われる観点も含め、被害者などの救済に取り組んでいくことが重要だ。関係府省庁は緊密に連携し必要な支援の取り組みをしっかりと進めてもらいたい」と述べました。

 

宗教法人への解散命令は3例目
過去に法令違反を根拠として宗教法人に解散が命じられるのは、地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教と、最高幹部が詐欺で有罪判決を受けた和歌山県の明覚寺の2例があり、旧統一教会は3例目になります。

過去の2例はいずれも刑事事件を起こしたとして宗教法人の代表者が刑事罰を受けていて、献金の勧誘など民法上の不法行為が根拠となるのは初めてです。

オウム真理教による一連の事件では、被害の総額はおよそ38億円にのぼり、1996年から始まった教団の破産手続きで資産の差し押さえなどが行われました。手続きは2009年まで行われ、被害者や遺族に15億円余りが配当されました。

残りの額については、被害者や遺族を支援する「オウム真理教犯罪被害者支援機構」が、教団から名前を変えた「アレフ」に対して賠償金の支払いを求めた裁判で、2020年に10億円余りの支払いを命じる判決が確定していますが、アレフからの支払いは滞ったままです。

 

旧統一教会 これまでの経緯
2022年7月、安倍元総理大臣が銃撃された事件をきっかけに、旧統一教会の高額献金や霊感商法の被害を訴える声が相次ぎました。

文部科学省は当時の岸田総理大臣の指示で教団に対して「質問権」を7回行使し、組織運営や財産・収支、それに献金の問題などを調べ、3年前、東京地方裁判所に解散命令を請求しました。

教団側は「献金は宗教活動の一環だ」と主張し、全面的に争いましたが、去年3月東京地裁は「膨大な規模の被害が生じ、現在も見過ごせない状況が続いている。教団は根本的な対策を講じず、不十分な対応に終始した」などとして、教団に解散を命じる決定を出しました。

教団側は不服として即時抗告し、東京高裁で審理が行われ、教団の職員の証人尋問なども行われました。

去年11月には、双方が最終的な書面を提出して審理が終わっていました。

教団は、高裁の判断が迫る中、去年10月以降、元信者などの集団調停に応じたり、弁護士など第三者で作る補償委員会を立ち上げて返金に応じたりするなど、対応を変化させ、「被害回復を進めていて、解散の必要はない」と訴えてきました。

解散命令の審理が行われる間に、教団をめぐる環境も変化しました。

教団の本部がある韓国では去年9月、教団トップのハン・ハクチャ総裁が政治資金法違反の罪で逮捕され、その後起訴されました。

去年12月には日本の教団のトップを務めていた田中富広氏が「解散命令をめぐる審理に一定の区切りがついた」などとして辞任し、2世信者が初めて会長に就いて体制が変わりました。

安倍元総理大臣を殺害した山上徹也被告の裁判も開かれ、ことし1月に無期懲役の判決が言い渡され、被告側が控訴しています。

 

【記者解説】

旧統一教会とは
旧統一教会=世界平和統一家庭連合は、1954年に韓国でムン・ソンミョン(文鮮明)氏が「世界基督教統一神霊協会」を創設したのが始まりです。

教祖のムン氏と、その妻のハン・ハクチャ氏を「人類の真の父母」としてその教えに従い、ムン氏が解き明かした普遍的な真理とする「統一原理」を教義としています。

1959年に日本の教団が設立され、64年に宗教法人の認証を受けました。

80年代に先祖の因縁などを説いて、つぼや印鑑などを売りつける「霊感商法」が社会問題となりました。

また、90年代には、「合同結婚式」に芸能人が参加したことから広く報道され、社会の注目を集めました。

その頃から、霊感商法や高額献金の被害を訴える人たちからの民事裁判が相次いで起こされました。

2009年には警視庁が東京・渋谷の印鑑販売会社を強制捜査した際、旧統一教会の幹部が関わっている疑いが持たれ、家宅捜索を受けました。

信者の印鑑販売会社の社長らが、「このままでは命がなくなる」などと不安をあおって10数万円から100万円あまりの印鑑を購入させたとして、特定商取引法違反の罪で起訴され、幹部2人が有罪判決、信者5人が罰金の略式命令を受けました。

こうした中、教団は2009年に先祖などをことさらに結びつけた献金の奨励や勧誘行為をしない、献金の奨励や勧誘行為はあくまでも本人の信仰に基づく自由意思を尊重するなどとする「コンプライアンス宣言」を出し、その後の被害件数は激減したとしています。

また、15年には「世界基督教統一神霊協会」から現在の名称である「世界平和統一家庭連合」に名称を変更し、活動を続けてきました。

教団によりますと、国内の信者数は60万人で、このうち、月に1回礼拝に参加したり献金を続けたりしている信者は9万人から10万人いるとしています。

韓国では25年、ハン・ハクチャ総裁が国会議員に1000万円あまりを渡したとして政治資金法違反の罪などで起訴されるなど、教団と政界とのつながりが捜査されました。

 

「指定宗教法人」の清算手続きは初

旧統一教会は、被害者が相当多数いると見込まれていることから、文部科学省が「指定宗教法人」に指定しています。

通常の宗教法人の清算とは異なる点があり、被害者の救済を最優先させ、財産を隠したり散逸させたりすることを防ぐ必要があるとされています。

文部科学省が清算手続きの進め方の指針を作成していて、それによりますと、すぐに被害を申告できない人が想定されるため、救済期間を長期間、設定することや、宗教法人側に代わって弁償を行う財団を設立することなどが必要だとしています。

過去に法令違反を根拠に解散を命じられ、清算した宗教法人は2例ありますが、「指定宗教法人」とされた法人の清算手続きは今回が初めてです。

 

信教の自由への配慮は
今後、信者の活動はどうなるのか。憲法で信教の自由が保障されていて、宗教法人格がなくなっても、信仰を続ける人が集まって宗教団体として活動を続けることはできます。

文部科学省の清算手続きの指針でも信教の自由に対する配慮が望まれるとして、清算人は清算に支障のない範囲で信者が礼拝施設などを利用することを許可したり、宗教活動に利用されていない不動産から処分したりすることなども求めています。

 

宗教法人格を失うと
宗教法人は公益性が高いとして、宗教活動から得られる献金や布施などの収益や、教会などの施設の固定資産税が非課税になるなど、税制上の優遇措置があります。

しかし、宗教法人格を失うことによって、こうした優遇措置はなくなり、宗教活動で得た収益も課税されることになります。

宗教上の行為が禁止されることはなく、宗教団体として存続できますが、清算法人が教会などの施設を管理するため、信者が礼拝などをこれまで通り行えるかは不透明で、信者からは「信教の自由の侵害だ」という声が上がっています。

 

 

 

決定の詳細
【組織的に過大な献金を勧誘】
決定ではまず、旧統一教会の高額献金の問題について、「創始者であるムン・ソンミョン氏や現総裁のハン・ハクチャ氏の活動資金を獲得する目的で、達成が難しい数値目標を定め、献金や物品の購入の勧誘を行うよう信者らに求めた。マニュアルを作成するなどして組織的に、『先祖の因縁』などと不安をあおる方法で、本人や親族の生活に支障が生じるほど過大な献金を勧誘するなどの不法行為を行った」と指摘しました。

その上で、民事裁判の判決や和解の結果から、2016年までの40年余りにわたって、確実に認められる人に限っても、全国の506人に対して総額74億円あまりの損害を与えたと認定しました。

 

【コンプライアンス宣言後も不法行為続く】
また決定では、教団が2009年に「コンプライアンス宣言」を出した後も、数値目標を達成するために不法行為に当たる献金の勧誘を継続していたと認めました。

示談や和解の結果から、2010年以降に献金などを行った138人、総額9億円あまりについても、損害として認められる可能性が否定できないとしました。

こうした状況を踏まえ、「多くの人に極めて多額の財産上の損害や精神的な苦痛が発生し、家族や親族にも影響を及ぼしうるなど結果は重大だ」と指摘して、解散命令の要件である「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」に当たると判断しました。

 

【銃撃事件後の対応は「不十分」】
その上で決定では、「解散が必要でやむを得ないかといえるか」について、最近の教団の対応をもとに検討しました。安倍元総理大臣の銃撃事件の後、▽教団が献金収入の予算額を減額したことや、▽過度な献金を防ぐためのガイドラインを策定したことについては、「社会的な批判に対応するための一時的・暫定的な措置で、信者らの不法行為を防止するための措置としては不十分だ」としました。

また、東京地裁が解散を命じる決定を出した後、▽教団が元信者などの集団調停に応じたことや、▽弁護士など第三者で作る補償委員会を立ち上げて返金に応じたことなどをふまえても、「現在もなお、信者による不法行為が行われてきた根本的な原因が教団にあることを認めておらず、今後も数値目標を定めて、献金の勧誘を行うよう求めるおそれがある」と指摘しました。

その上で、「教団が実効性のある対策を自発的にとることは期待しがたい。信教の自由など憲法上の権利に及ぼす影響を考慮しても、解散命令は必要でやむをえない」と結論づけました。

 

韓国では旧統一教会と政界との癒着に批判 捜査も
韓国では、旧統一教会と政界との癒着が取り沙汰され、イ・ジェミョン(李在明)大統領はこれまで「宗教的な信念を政治的な道具として利用することは許されない」と厳しく批判しています。

イ大統領は去年12月、与野党を問わず厳正に捜査するよう指示し、旧統一教会から金品を受け取った疑惑を報じられた閣僚が辞任するなどの事態に発展しました。

旧統一教会をめぐっては、現在の野党の「国民の力」が2023年に行った党大会で、ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領らが支持する候補が代表に選ばれるよう、多数の教団の信者を「国民の力」に入党させていたなどとされ、現在も、警察と検察の合同捜査本部による捜査が続いています。

 

ハン・ハクチャ総裁は横領などの罪で裁判続く
韓国では旧統一教会と政界の癒着について、政府から独立した特別検察官が捜査を進め、ハン・ハクチャ総裁は2025年、逮捕・起訴されています。


ハン総裁は、ユン前大統領のキム・ゴニ(金建希)夫人に対し、教団関連の資金を使って知人を通じて高級ブランドのバッグなどを渡したとして、業務上横領など複数の罪に問われていていまも裁判が続いています。

特別検察官は、教団が政治的な影響力を拡大するため、ハン総裁の指示でユン前大統領の周辺に近づこうとしたとみていて、去年12月の初公判では「政教分離の原則を破った重大な犯罪だ」と指摘しました。

一方、ハン総裁側は起訴内容をすべて否認していますが、教団と政界の癒着などをめぐる実態が明らかになるのか、裁判の行方が注目されています。

 

韓国の旧統一教会本部 “憤りを禁じえない”
韓国にある旧統一教会の本部はホームページ上で声明を出しました。

この中では憲法上の信教の自由などが無視されたとしたうえで「深い失望を表明するとともに、少数宗教に対する偏った認識が法解釈に適用され憤りを禁じえない」とし、宗教法人格を失った日本の教団との連帯を強化していくと強調しています。

そして決定について「信仰のアイデンティティーを守り、誠実に生きてきた多くの家族や子どもたちに社会的らく印を押し、信仰の自由を抑圧しようとする反人権的な弾圧だ。国家的暴力の前に私たちは退くことができない」と批判しています。

教団では韓国で逮捕・起訴されたハン・ハクチャ総裁を「真のお母様」と呼んでいますが、声明では「真のお母様と完全に1つになり誠意を込めて突破しよう。真実は必ず勝利するという天の摂理を信じて精進しよう」などと呼びかけています。

 




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