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安倍元首相銃撃事件 第15回公判 論告求刑

安倍元首相銃撃事件 第15回公判 論告求刑

 

 

安倍元首相銃撃事件裁判 検察“危険で卑劣” 無期懲役を求刑
2025年12月18日 NHK

 

奈良市で安倍元総理大臣を銃撃したとして殺人などの罪に問われている山上徹也被告の裁判で検察は「戦後史に例をみない重大な事件で生い立ちの影響は極めて限定的だ」として無期懲役を求刑しました。
一方、弁護側は「被告は宗教が関わった虐待の被害者で絶望の果ての事件だ」として懲役20年以下にするよう求めました。

 

3年前、奈良市参議院選挙の応援演説中だった安倍元総理大臣を手製の銃で銃撃して殺害した罪に問われている山上徹也被告(45)は、ことし10月の初公判で事実関係について認め、刑の重さが主な争点になっています。

 

検察 “無防備な背後から発射 危険で卑劣で冷酷極まりない”

18日、奈良地方裁判所で行われた15回目の裁判で検察は「無防備な背後からためらうことなく発射したことは危険で卑劣で冷酷極まりなく、著しく悪質だ。手製の銃は殺傷力が極めて高く多数の聴衆を殺傷する危険性が極めて高かった」と述べました。

また「襲撃の対象を旧統一教会の幹部から安倍元総理に変えた理由については、最後まで納得のいく説明はなかった。2021年ごろに教団の関連団体に寄せたビデオメッセージを見てからすぐに襲撃しておらず突発的に狙った理由は論理に飛躍がある」と述べました。

さらに「戦後史に例をみない重大な事件で、安倍元総理は旧統一教会の被害を知らしめるための道具として銃撃された。事件は被告のプライドの高さなどから生まれたもので、生い立ちの影響は極めて限定的だ」として無期懲役を求刑しました。

求刑に先立ち、元総理大臣の妻、安倍昭恵さんの意見が読み上げられ「夫を思うと涙が出る。突然、夫を失った喪失感は、一生消えません。被告には、自分のしたことを正面から受け止め、罪を償うよう求めます」と訴えました。

 

弁護側 “被告は宗教が関わった虐待の被害者 絶望の果ての事件”
これに対して弁護側は「被告は、宗教が関わった虐待の被害者だ。未成年の時代にまでさかのぼる悲惨とも言うべき境遇が事件と直結している」と述べました。

また「家庭の崩壊をもたらした旧統一教会の最高幹部を殺害することで一矢報いたいと思ったが、それが無理とわかり、関係の深かった安倍元総理を標的にした。将来を失った者の絶望の果ての事件と言うべきで刑の重さに深く関わる」として政治的な目的はなかったと主張しました。

さらに、安倍元総理大臣が奈良市に来たことや警備が不十分だったことなど偶然も重なったとしたうえで「今後の立ち直りが期待できる。宗教被害に苦しんだ経験をいかして、社会に貢献できる機会を与えてほしい」と述べ、懲役20年以下にするよう求めました。

このあと、山上被告は裁判長から何か話すことはないか聞かれると「いいえ」と首を振り「ありません、いいです」と答え、すべての審理を終えました。

判決は来年1月21日に言い渡されます。

 

元検察官の弁護士「妥当な求刑ではないか」

検察が山上被告に無期懲役を求刑したことについて、元検察官の上原幹男弁護士は「妥当な求刑ではないか。1人が亡くなっている事件で、死刑を求刑することは通例ではない。ただ、有期刑にするかというと、やはりこれだけの事件であるため、検察庁としては無期懲役の求刑を選択せざるを得ないだろう」と指摘しました。

裁判官や裁判員が刑の重さを決めるにあたって考慮するポイントとして、「被告の生い立ちと、被害者が元総理大臣で、その社会的影響の大きさをどう考えるかだ。生い立ちに事件の動機としてくむべきものがあるかどうかについて、いろいろな意見が出てくるのではないか」と話していました。

 

《詳細:検察の論告》
【犯行は極めて危険で卑劣】
まずは事件の状況についてです。手製の銃について「殺傷能力が極めて高いにもかかわらず、そこから発射された弾丸がどこへ飛んでいくかはわからないという極めて危険なものだ」と説明しました。そして「確実に安倍元総理大臣に弾丸を命中させるべく、至近距離でしかも背後から無防備の状態で銃撃した」と述べました。そのうえで「極めて危険、卑劣で冷酷極まりなく著しく悪質だ」と主張しました。

当時の現場の状況について
▽デパートや金融機関などが多く集まる極めて公共性の高い道路で
▽多数の聴衆を殺傷する危険性は 極めて高かったなどとしました。

【計画性は年単位のもの】
次に、計画性についてです。事件の1年6か月ほど前から人を殺害する目的で銃や火薬の製造を始め、試射を繰り返したとして「人の生命を奪うという点で計画性は年単位のもので極めて高い」と述べました。

【戦後史で前例を見ない事件】
事件の結果と社会的影響についてです。検察は安倍元総理大臣の通算在職日数が歴代最長であることなどを挙げました。そのうえで「白昼堂々、大勢の聴衆が見守る中で、パイプ銃により銃殺されたという我が国の戦後史において前例を見ないものだ。国際的にも広く報道され、社会に甚大な衝撃を与えた。戦後、内閣総理大臣の経験者が殺害されたのはこの事件のみだ」と強調しました。

【突発的に安倍元首相を対象に選んだ】
動機についてです。被告が旧統一教会について激しい怒りを抱き、幹部を襲撃、殺害することを決めたものの、襲撃できない状態が続いたと述べました。そして、経済的にひっ迫し、幹部が来日する見込みもないことなどから、被告は「社会的に著名な政治家である安倍元総理大臣を襲撃すれば、それによって旧統一教会の存在や活動に社会の耳目が集まり、その結果、旧統一教会にダメージを与えることができる」と考えたと説明しました。そのうえで「突発的に安倍元総理大臣を襲撃対象として選んだもので、その理由には論理的に飛躍があるといわざるをえない」と主張しました。

【内省深まっていない】
事件後の被告の態度については「被害者本人への謝罪は一切なく、昭恵さんに申し訳程度の謝罪の言葉を述べただけだった。法廷で遺族に対面してもなお『自分たちや旧統一教会の被害者には良い面があった』などとも述べている。自身の内省が深まっていない。更生可能性は乏しい」と述べました。

【暴力で主張通す行為】
最後に「事件をきっかけに旧統一教会への解散命令など社会に変化があったものの、著名な政治家に対する暴力で自己の主張を通そうとした行為を正当化する理由になり得ない」としました。そのうえで「無期懲役より軽い刑を選択する余地がないことは明らかだ」と述べて、無期懲役を求刑しました。

 

《詳細:安倍昭恵さんの意見》
法廷で代理人の弁護士が読み上げた、安倍昭恵さんの意見の詳細です。

【夫について】
国民が日本人であることに誇りを持てるようにしたい。日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ、というのが夫、安倍晋三の思いでした。世界から尊敬の念を持たれる、存在感のある日本をつくりたいという思いを持っていました。葬儀にも本当に多くの人々に来ていただきました。夫の功績を振り返ると、世界平和のために人生を捧げていたと改めて認識します。一番の功績は拉致被害者の救出だったと思います。

【割れずに戻ってきたバッジ】
令和4年7月8日朝、「いってらっしゃい」と送り出しました。夫はいつものように、拉致被害者救出の願いを込めたブルーリボンバッジをつけていました。銃弾はブルーリボンバッジを弾き飛ばしましたが、割れることはありませんでした。夫の強い意思のあらわれのように、割れずに私の元に戻ってきました。

【負の感情を持ちたくない】
突如、自分が犯罪被害者遺族になり、衝撃で頭が真っ白になりました。夢の中にいるような気持ちでした。夫の母は息子を失い、塞ぎ込むことが多くなり、去年2月に他界しました。夫を思うと涙が出る。ただ、憎しみや恨みのような負の感情を持ちたくない。自分の感情がそうならないようにしてきました。

【裁判に参加して】
被害者参加制度で裁判に出席しました。夫の母の形見のスカーフを首に巻き、ブルーリボンバッジをつけて出席しました。参議院選挙の応援演説中に銃撃があり、多くの人が危険にさらされたことが気になっていましたが、とにかくほかの人に弾丸が当たらなかったことが幸いでした。

【若い人が遺志を継ぎ】
若い人たちが夫の遺志を継いで、この国のために何かを成し遂げてくれることが、夫が早くに亡くなった意味でもあると考えています。夫の思いを受け、プロジェクトを始めた若い人もいて、ネットに立派なデジタルミュージアムを作ってくれました。日本にも世界にも夫がまいた種を実らせようとする若い子がいます。このような志を紡いでいきたい。

【罪を償うよう】
被告には、自分のしたことを正面から受け止め、罪をきちんと償うよう求めます。

 

 

《詳細:弁護側の最終弁論》
無期懲役の求刑について】
検察が無期懲役を求刑したことについて「有罪判決を受けて一定期間、刑務所で服役しなければならないことはやむをえない。そのことは被告も十分理解し、受け入れている」と述べました。そのうえで「本件の量刑としては、あまりに重すぎ失当であると考える。被告に対しては一定期間の服役を経たうえでの社会復帰の可能性を与えるべきだ」と主張しました。

【事件に至るいきさつを考慮すべき】
そして、事件に至るいきさつを振り返ったうえで刑の重さについては「宗教が関わった虐待の被害者であるという視点が必要不可欠であると考える」と述べました。また、動機については「家族の崩壊の中で、将来を絶望して自死した被告の兄の不幸な人生に責任を感じ、崩壊をもたらした旧統一教会の最高幹部を襲撃することによって、なんとか旧統一教会に一矢報いたいと考えた」と述べました。

【安倍元首相を標的にした理由】
教団幹部ではなく、なぜ安倍元総理大臣を標的にしたのか。その理由については「旧統一教会幹部の殺害を決意し、それが不可能とみるや旧統一教会と最も関係が深かったと認識されていた安倍元総理に標的を向けたものだ。それは将来を失った者の絶望の果てというべき」と述べました。そして「家庭の崩壊という経験は事件と一直線に結びついている。この点が通常の殺人には見られない本件の核心部分だ。政治的な目的はなく、純粋に個人的な動機による」と主張しました。

【偶然も合わさった結果】
また、事件については「綿密に、深い確実性のもとでおよんだとは言いがたい部分があったように思う」とし「応援演説の警備が十分といえるものではなかった」など偶然の事情があったとしました。そのうえで「それらが合わさったことによって、結果として重い結果を引き起こしてしまったといえる」と主張しました。

【判決に何を望むか】
判決については「懲役20年までにとどめるべきだ」としました。そして「裁判所は審理に接していない世論などに左右されることなく、法を正しく適用して被告が納得いくような判決を下してほしい。被告について60代半ばまでの社会復帰を許すことで宗教被害に苦しんだ経験を活かして、社会に貢献する機会を与えてください」と述べました。


検察と弁護側の主張
裁判では、旧統一教会を信仰する山上被告の母親が家庭よりも信仰を優先し、およそ1億円を献金したことなどが明らかになりました。

こうした被告の生い立ちや事件に至るいきさつをどの程度、刑の重さに考慮するかで検察、弁護側双方の意見が分かれました。

検察は「不遇な生い立ちを抱えながらも犯罪に及ばず生きている者も多くいる」として、重要な要素ではないと主張しています。

それよりも、多数の聴衆がいるなかで手製の散弾銃が撃たれた危険性や選挙中に元総理大臣が殺害されるという結果の重大性を考慮すべきだとしています。

一方、弁護側は「被告が生まれ育った環境は児童虐待に当たる」としたうえで、「動機や銃撃に至る経緯は刑の重さを判断する際に十分考慮されるべきだ」と主張しています。

また、事件に使われた手製の銃を法律上、どう解釈するかについても争いがあります。

被告は銃刀法違反の「発射罪」にも問われていますが、当時の法律では「拳銃」や「砲」など4種類に限定されていました。

検察は、鑑定の結果、手製の銃は十分な殺傷力があり、「砲」に該当するとしています。

一方、弁護側は、「砲」には当たらないと主張していて、「検察が主張するような罪は成立しない」としています。

 

山上被告が語った事件のいきさつや動機
被告人質問は、先月20日から今月4日にかけて5回にわたって行われ、被告は終始、淡々と事件のいきさつや動機を語りました。

被告は、中学2年生の時に母親の旧統一教会への入信を知ったといい「それまでの自分とは、人生観というか、考え方が根本的に変わったような気がした」と話しました。

そして、旧統一教会への恨みが加速するきっかけとなったのは2015年に母親の信仰に反発していた兄が自殺したことだったと明らかにしました。

兄の死について母親と話した時のことを振り返り「『献金のおかげで天国に行けた』と言われた。蓄積したものが、すべてこの時に爆発した」と述べました。

その後、何度も教団幹部を襲撃しようと試み、事件の直前までインターネットで教団幹部の来日を確認していましたが、見逃してしまうこともあり実行には至りませんでした。

襲撃の手段として被告は当初、ナイフや催涙スプレー、それに自作の火炎瓶を用意していましたが、相手との距離が遠いほど心理的な抵抗がなくなるという理由から銃の使用を考えるようになり、事件のおよそ1年半前から手製の銃をつくっていたと説明しました。

安倍元総理大臣を銃撃の対象にした理由について、被告は旧統一教会との関係を挙げました。

2021年ごろ、安倍元総理大臣が教団の関連団体に寄せたビデオメッセージを見たということで、「社会的に認められて、問題ない団体として認識されるのではないかと思った。被害を被った側からすると、非常に悔しく受け入れがたい」と述べました。

感情について聞かれると「絶望と危機感だと思う」と話しました。

安倍元総理大臣について「教会と政治の関わりの中心にいる人物」と表現した被告は、襲撃の優先度を旧統一教会のトップに次ぐ高さに位置づけていたと述べました。

そして、最終的に襲撃を決めたのは、事件の5日前だったと明かしました。

裁判官から「事件を思いとどまることができなかったのか」と聞かれた際には、「銃の製造にかなりの費用と時間をかけていた。経済的にも追い詰められていた。思いとどまることはなかった」と述べました。

5回の被告人質問のうち4回目には、安倍元総理大臣の妻の安倍昭恵さんが裁判に出席しましたが、被告が遺族に謝罪したのは最後の被告人質問で、「ご家族には何の恨みもありませんし、自分に弁解の余地はない。非常に申し訳ないと思っています」と述べました。

 

過去の政治家をねらった事件
政治家をねらった事件はこれまでにも起きていて、司法の判断が示されています。

2002年に当時の民主党石井紘基衆議院議員が東京の自宅前で包丁で刺されて殺害された事件では、右翼団体の構成員が殺人などの罪に問われ、検察は無期懲役を求刑しました。1審も無期懲役を言い渡し、最高裁で刑が確定しました。

2007年に長崎市の当時の伊藤一長市長が選挙期間中に事務所の前で拳銃で撃たれて殺害された事件では、暴力団員が殺人などの罪に問われました。検察は死刑を求刑し、1審では死刑が言い渡されました。
しかし2審は、「被害者が1人にとどまっていることを十分考慮する必要がある」として無期懲役を言い渡し、その後、最高裁で確定しました。

近年では、おととし選挙応援で和歌山市を訪れていた当時の岸田総理大臣の近くに爆発物が投げ込まれ、無職の被告が殺人未遂などの罪に問われました。検察は懲役15年を求刑し、1審と2審は懲役10年を言い渡しました。

 




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