【政界地獄耳】日韓でくすぶる原子力潜水艦保有「沈黙の艦隊」が現実に
2025/11/8 日刊スポーツ
★「そりゃあ、中国、北朝鮮と原潜に囲まれていたら韓国も持ちたくなるし、韓国が持てば日本もという話になる。どうも米国は韓国の不安と日本のプライドをくすぐったといえる」とは野党ベテラン議員。先月29日、韓国で行われた米韓首脳会談で韓国・李在明(イ・ジェミョン)大統領は原潜保有を求めた。翌日に米ドナルド・トランプ大統領はSNSに「我々の軍事同盟はかつてないほど強固であり、それを踏まえ、原子力潜水艦の建造を承認した」「原子力潜水艦はフィラデルフィアで建造される。米国の造船業は間もなく大きな復活を遂げる」とした。韓国政府は米国に原潜の技術供与を求め、今月6日に韓国国防部は安圭伯(アン・ギュベク)国防長官が国内で建造が「合理的」とした。
★まさに1988年から「モーニング」(講談社)で連載され、今も映画化など根強い人気のある、かわぐちかいじの漫画「沈黙の艦隊」そのものが現実になろうとしている。日米が極秘裏に建造した原潜「シーバット」は米海軍第7艦隊所属となるが、艦長・海江田四郎二等海佐が原潜ごと奪取、独立戦闘国家「やまと」と名乗り日米や世界と渡り合う話だ。「高市政権で日本でも原潜議論がくすぶり始めたが、米国の大きな仕掛けだろう。日韓で原潜を同時に保有させる計画なのだろう。日本は独自に建造は可能だろうが、米国は東アジアの安全保障と抑止力を日韓に担わせ、米国造船業界に発注させる腹だろう。まさに『沈黙の艦隊』の導入部そのものだ」(自民党ベテラン議員)。
★無論、国内議論は沸騰するだろう。「沈黙の艦隊」は原潜のみならず核を積んでいるか否かを抑止力に展開していく。防衛族の議員は「もっとも日本近海の警備が目的だからディーゼルがだめで原潜でないと困るということはない。日米韓で共有のスペックが求められているのだろう」という。日本は平和利用で原子力船「むつ」を1969年に建造したが、74年に高速中性子の放射能漏れが起こり、信頼を失っていく。「あの時の技術も政府の徹底的な検証も不十分で国民にアレルギーだけが残った」とは自民党ベテラン議員。米国が造れば安心とでもいうのか。(K)※敬称略