以下の内容はhttps://tyuuou233.hateblo.jp/entry/2025/08/31/044438より取得しました。


朝鮮人虐殺 今こそ向き合う姿勢を

朝鮮人虐殺 今こそ向き合う姿勢を


朝日新聞社説 2025年8月30日

 


 自治体の長として誓いを新たにすべき時に、目を背ける姿勢は全く納得できない。
 東京都の小池百合子知事は、関東大震災の直後に虐殺された朝鮮人犠牲者を追悼する9月1日の式典に、追悼文を送らない考えだ。1974年に追悼式典が始まって以来、歴代知事は送ってきた。だが小池氏は知事就任年に送ったものの翌年取りやめた。見送りは9年連続となる。
 理由は「都慰霊協会主催の大法要ですべての犠牲者に追悼の意を表している」と説明する。しかし関東大震災の教訓は災害史に残る大災害という点にとどまらない。「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの流言が広がり、民衆でつくる自警団や軍隊、警察により朝鮮人や中国人が殺された。
 政府の中央防災会議の報告書は「震災による死者数の1~数%にあたり、人的損失の原因として軽視できない」と書いている。
 自然災害の死と人の手で奪われた命は違う。千葉、埼玉両県の知事は犠牲者への追悼文を送る意向だ。二度と起こさない決意を示す意味でも、為政者として当然の姿勢だ。
 今、この史実に目を向ける意味は大きい。先の参院選では、外国人政策の厳格化を訴える党が相次いだ。SNSでは「外国人が治安を悪化させている」「不当に生活保護を受けている」といった根拠不明の情報が目につく。人々の不満が排外的な動きを招く構図は、大震災時に起きたできごとを想起させる。
 人は極度の不安に陥ると、心の内の差別感情が表出し、少数者に原因を求めようとする、ともいう。普通の生活を送ってきた人が、特定の民族を血祭りにあげる行動に走った。その危うさに向き合い、主体的に語り継がなければ、同じことが起こりうる。
 一昨年、政府は国会や会見で「政府内に事実関係を把握できる記録は見当たらない」と、あいまいな答弁を繰り返した。歴史の抹殺につながりかねず、受け入れがたい。政府は犠牲者の正確な人数も把握していない。調査の上、謝罪も検討してはどうか。
 能登半島地震では「外国人窃盗団が集結している」といった偽情報がSNSで拡散。同様のことは東日本大震災でも起きた。昔話と考えず、102年前の歴史を忘れず、記憶にとどめねばならない。
 小池氏の送付の中止以後、史実に疑問を呈する団体が追悼式の日に集まり、騒然とした時もあった。この状況を招いた責任は大きい。他民族へのヘイト行為を許さず、誤情報をただし、偏見や差別をなくすことは政治の責任だ。

 




以上の内容はhttps://tyuuou233.hateblo.jp/entry/2025/08/31/044438より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14