消費税の本質的問題は「大企業の利益」
消費税についても、本質的な問題に触れず、むしろ痛み止めに利用しようとの政党が少なくありません。財界をバックにする自民党は、企業の隠れ利益となる消費税には手を付けようとしません。トランプが日本の消費税は企業への補助金だとして、不公平税制と捉えてその廃止を求めましたが、こちらの方が本質をついています。
つまり、消費税の構造は、表向き最終消費者が税負担すると見せかけて、実際は企業が代わりに納税します。その際、大企業ほど仕入れなどで支払った税コストを還元してもらうことで、むしろ利益を上げる余地があります。
トランプは自動車の輸出企業は国内生産時に払った支払い消費税の還付という「補助金」を得ている一方で、競合する米国企業からは消費税をとって不公平と言います。
実際、トヨタ1社で6,000億円、自動車業界全体では2兆円余りの還付金を得ています。
消費税の不公平はそれだけではありません。スーパーなどの企業は消費者が払った消費税額をそのまま納税するのではなく、仕入れで支払った税金分を差し引いて支払えます。「仕入れ税額控除」という制度を利用したものですが、これには「給与等を対価とする役務の提供を除く」と定義されているので、自社の正社員に支払った給与は仕入れ控除の対象にはなりません。
そこで人件費比率の高い企業は自ら「派遣会社」を設立し、そこから労働力を仕入れることで、丸まる仕入れ税額控除を生かすことができます。しかも資本金1千万円未満の会社は、設立から2年間消費税の支払いが免除されます。ならば2年後に派遣会社を清算して、新たに別の派遣会社を設立すれば、永久に消費税を払わなくてすみます。