以下の内容はhttps://tyuuou233.hateblo.jp/entry/2025/06/13/045723より取得しました。


<社説>学術会議法成立 学問の自由脅かす戦前回帰   2025年6月12日

<社説>学術会議法成立 学問の自由脅かす戦前回帰
2025年6月12日  北海道新聞

 

 日本学術会議を国の特別機関から特殊法人に移行させる法律がきのう、参院本会議で与党と日本維新の会などの賛成多数で成立した。来年秋に移行する。
 政府が学術会議への関与を強める内容で、多くの学者が会議の独立性確保や、学問の自由への介入に強い懸念を示したが、全く解消されないままだ。
 さまざまな分野の専門家が自由で独立した立場から政府に意見を述べる。この法律はそうした学術会議の存在意義を失わせ、時の政権に都合のいい組織に変質させる危うさをはらむ。
 そもそも今回の法人化は、菅義偉元首相による会員候補の任命拒否に対する批判をそらす狙いがあったとされ、筋違いだ。
 科学者が国の指示で軍事研究に従事させられ、無謀な戦争に突き進んだ戦前の過ちを繰り返してはならない。学問の自由への不当な介入がないか、主権者たる国民やその代表の国会は政府への不断の監視を続ける必要がある。


■独立損なう懸念強く
 学術会議は戦前の反省から生まれ、これまでの学術会議法には「わが国の平和的復興に貢献する」「独立して職務を行う」と明記している。
 だが、成立した新たな法律にこうした文言はない。そればかりか、政府は学術会議に外部から関与できるようにする仕組みを何重にも組み込んだ。
 会議の業務は首相が任命する「評価委員会」や「監事」が検証し、政府の意思を反映しやすくする。会員の選任は、外部の有識者による選定助言委員会が意見を述べる。
 政府は「法人化で独立性が高まる」と主張したが、歴代会長6人は連名で、会議を「首相の監督の下におくことが狙いだ」と批判する声明を発表した。
 さまざまな仕組みを通じて会議を統制したい政府の本音がのぞいたのが、「特定のイデオロギーや党派的な主張を繰り返す会員は解任できる」と述べた坂井学内閣府特命担当相の答弁ではないか。
 思想・信条の自由すら侵害されかねない可能性をはらむ重大な発言は看過できない。
 参院の審議では、独立性などを明記した立憲民主党の修正案を否決する一方、独立性尊重を求める付帯決議を採択した。権力の介入を防ぐには、具体性に乏しい付帯決議では全く不十分だ。
 さらに見逃せないのは、法律をてこに軍事目的の研究への協力を迫る狙いが透けることだ。


■軍事研究協力危うい
 防衛省は将来的に軍事技術にも応用可能な基礎研究を支援する「安全保障技術研究推進制度」を2015年度に創設した。学術会議は科学者の戦争協力への反省から問題視し、政府・自民党の反発を買ったことが今回の法制定の底流にある。
 法案審議では維新の議員も会議の姿勢を批判し「今後は大いに防衛技術の研究に貢献すべきだ」と言い切る場面があった。
 会議の前身である「学術研究会議」は、政府が戦時中に会員任命を担うなど関与を強め、軍事研究を助長する組織になっていった。過去の反省を忘れ、科学者を再び軍事研究に駆り出そうとする流れは極めて危うい。
 戦前には天皇機関説を唱えた憲法学者美濃部達吉が公職を追われるなど学問への弾圧が繰り返された。科学は真理の探究のためにあり、そのことが人類の幸福につながる。
 国によって研究の内容や成果がゆがめられ、学問の自由が侵されれば、社会の健全な発展は望めない。
 学術会議の歴代会長は記者会見で「会議は学問の自由を守る立場だ」と語った。その役割を果たし続けられるのか。
 トランプ米政権がハーバード大に留学生を受け入れる資格の取り消しを通知するなど学問の自由への介入を強めている動きは、対岸の火事ではない。


■任命拒否を撤回せよ
 戦後80年の今年、いつか来た道を進むかどうかの岐路に立っていることを、私たちも肝に銘じなくてはならない。
 法人化の議論は任命拒否への批判をそらすために始まった論点のすり替えだった。
 会員任命は1983年に中曽根康弘首相が「政府が行うのは形式的任命」と答弁し、歴代政権は会議の推薦通りに任命してきた。ところが2020年に菅首相は6人の任命を拒否し、理由を説明しなかった。
 安全保障関連法に反対したことが拒否の理由ともいわれるが、政府は今回の審議でも詳細な説明を避け、任命拒否の撤回にも応じていない。
 5月には東京地裁が、任命拒否可能との法解釈に至った文書を黒塗りで開示したのは違法として国に開示を命じた。政府は不服として控訴した。重大な事の真相を闇に葬るような態度は民主主義の土台を掘り崩す。
 石破茂首相は直ちに任命拒否を撤回するとともに、文書の全面開示に応じるべきだ。

 




以上の内容はhttps://tyuuou233.hateblo.jp/entry/2025/06/13/045723より取得しました。
このページはhttp://font.textar.tv/のウェブフォントを使用してます

不具合報告/要望等はこちらへお願いします。
モバイルやる夫Viewer Ver0.14